大手調剤薬局で新人から薬局長まで務めた私が現場環境を徹底解説!

調剤薬局への転職を考えています。仕事内容ややりがい、大変なのはどんなことか、現場環境が気になります。
34歳の薬剤師、Kと申します。10年間、大手調剤薬局チェーンの正社員として働いていました。今日は、10年間で経験したことを詳しく紹介します!

私は、ある大手調剤薬局チェーンで10年間働いていました。新人時代に学んだことや、薬局長になるまでの道のり、薬局長としての奮闘の軌跡を余すことなく紹介します!

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私が大手の調剤薬局チェーンに就職した理由

私が最初の就職先として大手を選んだ理由は、主にこちらです。

  • 自宅から勤務可能な店舗がたくさんある
  • 大・中・小さまざまな規模の店舗を経験できる
  • 研修制度が充実してそう

でも、就職してみたらイメージと違っていたこともありました。実際はどうだったかというと…

  • 自宅から勤務可能な店舗へのみ配属された
  • 配属先は中小規模の店舗が多く、大規模店舗は応援(ヘルプ)という形で経験できた
  • 座学は入社して2週間のみで、それ以外は実務を通して学ぶ形。それほど研修制度が充実しているとは感じられなかった

という感じです。

実は入社前、「3年くらいで辞めて転職しよう」という気持ちがありました。

最初は大手がいいかな?という漠然とした考えと、経験を積んだら小規模の薬局に転職して、より良いお給料をもらおうと思っていたのです。しかし、幸い上司や同期に恵まれ、次第に会社での居心地がよくなりました。

店舗が変わって仕事がつらいときもありましたが、なんとか乗り越えて10年間続けることができました。

調剤薬局チェーンでの「新人時代」

最初の配属先は、自宅から勤務可能でしたが通勤時間は約1時間半でした。薬剤師は7年目の薬局長と新人の私だけという、小さな店舗です。

皮膚科・泌尿器科がメインの病院の門前でしたので、置いてある医薬品もかなり偏りがありました。そのため、総合病院の門前、小児科や精神科の門前の店舗等に応援(ヘルプ)業務に行き、勉強させてもらう機会がありました。

新人ということで、ヘルプ先の方も丁寧に教えてくれました。主に、薬や疾病についての知識、服薬指導の内容を教えてもらいます。

このように、新人時代から知識に偏りが出ないように経験させてもらえたことは、大変ありがたかったです。

残業時間や休日は?

最初の配属先店舗は、平日の残業はほとんどありませんでしたが、土曜日も営業・日曜日は午前中のみ営業でした。

週休2日制の会社でしたが、「日曜日は半日働き、半日は休んだ」という形にされてしまうのが嫌でした。つまり、平日どこかで丸1日休み、日曜日とほかの曜日に半日ずつ休むという形の週休2日なのです。

日曜日なんかは結構混雑するので、帰宅は夕方になってしまっていました。半日休みといっても、ほとんど働いているので休んだ気はしません。

このような休みの取り方は、半日営業がある店舗かどうかで変わってくるので、不公平だと感じていました。

調剤薬局チェーンでの「2番手時代」

最初の配属先店舗で1年半ほど勤務した頃、同じ県内の店舗への異動となりました。

異動先は、ヘルプとして何度か勤務していた、精神科の門前です。薬剤師は6~7名勤務していましたので、規模としては比較的大きめの店舗になると思います。

ほぼ精神科の処方箋しか応需していない店舗で、独特の雰囲気のあるところでした。そのため、異動を嫌がる人も多かったです。

この店舗は、精神科の特徴でもあると思いますが、一包化調剤が6割を占めていました。そのため、調剤・鑑査業務にはかなり神経をつかいました。

錠剤の刻印もかなり覚えましたので、精神科の薬に関しては、錠剤をみただけで薬品名がわかるようになりました。

一包化調剤自体はほとんどが機械によるものでしたが、それでもヒューマンエラーが起こるものです。似た名前の別薬品が入っていたり、1包だけ薬が1種類入っていなかったりと、ヒヤリ・ハット事例はかなり経験しました。

薬剤師3年目にして2番手に

この店舗で1年勤務したころ、私は薬剤師3年目。店舗の2番手として業務をこなすよう、薬局長から指示されました。薬局長が休みの日などに、責任者となるのです。

大きなトラブルに発展した場合は薬局長に連絡をとりましたが、よほどのことでなければ私がいろいろと判断をするようになっていました。

お給料の面での手当などは一切ありませんでしたし、薬局長がいるときでも仕事を任されることが多かったため、結構不満が溜まっていました。

それでも、薬局長には意見を言いやすい環境だったので、いろいろと意見交換することで、不満を解消していたと思います。

調剤薬局チェーンでの「薬局長時代」

精神科門前の店舗で2番手を務めて約1年半。私は薬剤師4年目。ついに薬局長(兼、管理薬剤師)をやらないかという話が出ました。いつかは薬局長を経験したいと思っていた私は、そのお話を受けました。

任されたのは、なんと新店でした。ゼロからお店を作り上げるのです。スタッフは医療事務3人、薬剤師は薬局長の私とアルバイトさん1人のみ。

店舗が軌道にのるまでは、上司のマネージャーも薬剤師として勤務してくれるとのこと。今まで薬は院内処方していたのを、院外処方に切り替えるクリニックの門前でした。

最初は院内処方の様子を見学し、そのうえで新店舗の準備にとりかかります。

薬局長の仕事内容は?

新店といっても、本社の担当者がある程度準備してくれるので、私が事前にやったのは、門前の医療機関への挨拶・医薬品の納品立ち合い・陳列・スタッフとの顔合わせ・シフト作成くらいです。すべて、マネージャーと一緒に行いました。

新店舗営業開始にあたっては、行政への届け出事項、薬事法違反がないか等、一緒に確認してもらえたのが心強かったです。

いよいよ営業開始。初日は在庫にない医薬品が処方されるなど、様々なトラブルもありましたが、なんとか対応。1ヵ月くらいたつと、スタッフも慣れてきて軌道に乗りました。

それまでは本当に大変で、処方元の医師との面会もかなりしました。後発品に対する姿勢や服薬指導に求めることなどを医師に確認したのです。

処方医に直接会って確認することで、その後の疑義照会もスムーズになったと思います。

また、営業開始1年後に行政の個別指導を受けました。新規薬局個別指導というもので、ほとんどの保険薬局の新店が、開業から約1年経過したころに受けます。

事前に指定された処方箋を持参し、それについて質疑応答があります。

問題なく営業できているかの確認なのですが、もちろん管理薬剤師としての知識を求められますので、緊張しました。

個別指導の結果は、「再指導」となると問題点を改善し、また指導を受けなければなりませんが、このときは再指導にはならず、無事終了となりました。

この個別指導の前の2週間は通常の営業をしながらの準備となるため忙しかったですが、社内にいる薬事法に詳しい担当者が来て指導してくれるので、心強かったです。

結婚…薬剤師としてのキャリアは?

新規薬局個別指導も終了し、店舗も落ち着いてきたころ、私は結婚しました。

結婚後は県外に引っ越すことになっていたので、事前に相談しておいたところ、無事新居の近くの店舗に異動させてもらえました。

薬局長は大変やりがいがあったのですが、家庭との両立は私には荷が重いと感じたので、薬局長としての異動はお断りしました。

結婚後に配属された店舗では、総合病院の門前であり、透析専門病院の処方箋にも対応している店舗でした。

透析患者さんの薬は、透析日と非透析日で薬の内容が異なるので、服薬の仕方も複雑です。わかりやすいように調剤したり、一包化したりしますので、かなり気を遣う作業です。

透析病院の処方箋は初めて対応したので、こちらも大変勉強になりました。

出産後…大手チェーンに勤務していたありがたみを実感

その後、何店舗か異動を経験し、妊娠を機に産休・育休を取得しました。産休・育休制度は大変ありがたいもので、育休中にも給与や最低限のボーナスが出ます。

このとき、大手の会社のありがたみを実感しました。育休中も、週に1回数時間程度働かせてもらったりして、現場復帰に向けて久しぶりの業務に、事前に慣れることもできました。

大手調剤薬局チェーンで働くメリット

大手のメリットとして、ハード面での過誤対策の充実が挙げられます。一人薬剤師になることも多かったので、機械を通して鑑査ができるシステムがあるのは心強かったです。

また、ソフト面でも、本社にさまざまな専門家・担当者がいるので、電話で質問できるシステムも整っていました。

他のメリットは、先述の体験談にも挙げている通りなので、簡単にまとめます。

  • 様々な店舗にヘルプに行くことで、幅広い知識が身につく
  • 産休・育休制度の充実
  • 心強い同期の存在

新人時代に仲良くなった同期とは、ずっと励ましあってきました。一時期、同じ店舗で一緒に働くこともできました。同期には気軽に相談できるので、一緒に仕事しやすかったです。

その同期はマネージャーに昇進し、私の育休復帰の際、世話を焼いてくれました。育休前に少し働かせてくれたのも、その同期のはからいです。

気の合う同期に出会えるというのも、大手のメリットだと思います。

大手調剤薬局チェーンで働くデメリット

大手だけではないとは思いますが、人件費率にうるさいためか、基本的に現場は忙しいです。暇だな~なんて言っていては、店舗の薬剤師の人数を減らされてしまいます。

ギリギリの人数で配置しているため、特に冬場は常に人手不足です。そのため、じっくり勉強をする時間は、はっきりいってありません。

残業は当たり前、毎日クタクタで帰宅していました。夏になると、落ち着いている店舗が多いためか残業も減りますので、冬を乗り越えれば!という感じでしょうか。

 

以上が、私が10年間大手調剤薬局チェーンで働いて経験したことです。正直、薬局長を経験するまでは、大手に勤めていることが良いとは思えなかったです。

しかし経験を積んで薬局長になったとき、大手であるがゆえのメリットをたくさん実感しました。そして、結婚・妊娠・出産を機に、大きな会社だからこそ受けられる恩恵を感じられています。

大手は給与面で良いとは言えませんが、それなりの安心を得られ、恩恵を受けられるということも知っておくと、就職や転職の際のひとつの判断材料になると思います。

キャリアコンサルタント

大手調剤薬局チェーンのリアルな体験談、とても参考になりました。

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