転職エージェントを利用すると、さまざまな転職支援を無料で受けられます。効率的に転職活動ができる上、内定獲得の可能性が高まります。
とはいえ、転職エージェントであればどこでもいいわけではありません。保有求人数やキャリアアドバイザーの質などは、転職エージェントによって大きな差があります。
転職に成功するためには転職エージェント選びが大切です。ここでは転職エージェントの最適な選び方を解説します。
目次
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。
担当者との相性を確認しながら本命のエージェントを1社に絞り、本格的な転職活動を開始する。
転職エージェントの選び方が大切な理由とは
転職エージェントは非常に数が多く、選ぶ際は迷いますが、適当に選べばいいものではありません。
転職エージェント選びでは、選び方のポイントを押さえることが大切です。ここでは、選び方が大切な理由を解説します。
転職エージェントの質が転職活動の成功を左右する
転職エージェントに登録すると、キャリアアドバイザーが担当について転職活動をサポートを行い、二人三脚で転職活動を進めていきます。
主なサポート内容は、キャリアカウンセリング、求人の紹介や応募代行、志望企業に合わせた選考対策、面接後のフィードバック、内定後の条件交渉などです。
このため、転職エージェントのスタンスやアドバイザーの質が、転職活動の成否を分けます。
質の良い求人が多い転職エージェントで優秀なアドバイザーが支援してくれれば、良い職場に転職できる可能性は高いでしょう。
低質な求人が多い転職エージェントでアドバイザーもいい加減なようでは、成功は望めません。転職エージェントは慎重に選ぶ必要があるのです。
優秀な転職エージェント・キャリアアドバイザーとは?
転職を成功させるためには、優秀なエージェントやキャリアアドバイザーを選ばなければなりません。それでは、どのようなキャリアアドバイザーが優秀なのでしょうか。
ここでは、見極めのポイントを解説します。
親身に相談にのりアドバイスしてくれる
転職エージェントに登録すると、最初にキャリアカウンセリングが行われます。良いキャリアアドバイザーは、求職者を知るため、さまざまな角度からヒアリングを行います。
たとえば、これまでの経歴やキャリアビジョン、転職したい理由、転職先に対する希望条件などです。こういった情報を踏まえてはじめて、適切な求人の提案が可能となるのです。
仮に転職するか迷っている場合も、親身に相談にのり、真摯にアドバイスしてくれるでしょう。場合によっては転職しないほうがいいとアドバイスしてくれることもあります。
志望業界や職種についてよく知っている
優秀なキャリアアドバイザーは、業界や職種の情報収集を欠かしません。業界や職種についてよく勉強して事情に精通し、求められる人材像も把握しています。
こうした日々の努力があってこそ、求職者に的確なアドバイスができます。業界や職種に関する知識が豊富なため、求職者のスキルと希望にマッチした案件を見つけ、提案することも可能です。
自分に合った求人を紹介してもらえ、ミスマッチのリスクが低いです。
保有する案件が良質
転職エージェントが保有する求人の質も重要なポイントです。いくら求人を豊富に所有し、たくさん紹介してもらえても、条件の良くない求人ばかりでは意味がありません。
良い転職エージェントは求人を出す企業ともよく話をし、ブラック企業の案件は扱わないようにするなど努力しているものです。
キャリアカウンセリングを受けると、最後に複数の求人を紹介されます。企業名や仕事内容だけでなく、給与や賞与、休日、福利厚生なども十分に確かめることが大切です。
あてにならない転職エージェント・キャリアアドバイザーとは?
転職エージェントで働くプロのキャリアアドバイザーと聞くと、頼りになる存在との印象を抱く人も多いでしょう。
ところが、実際には経歴が浅くあまり業界知識もないキャリアアドバイザーが担当につくことも稀ではありません。
ここでは、あてにならないキャリアアドバイザーの見極め方を解説します。
カウンセリングをほとんどせず手持ちの求人を押し付ける
適切な求人を紹介するためには、求職者について十分に知る必要があります。通常は、キャリアカウンセリングの際に経歴やスキル、仕事に対する考え方などをじっくりと話を聞きます。
ところが、なかには求職者に対してろくにヒアリングをせず、手持ちの求人から適当に選んで紹介するキャリアアドバイザーもいます。
当然、希望に合う求人ではないことが多いです。希望と違うからと断ろうとしても、強引にすすめてくることも少なくありません。
志望業界や職種についての知識が浅い
業界や職種に対する知識が浅いキャリアアドバイザーも、あまり質が良いとはいえません。
相談をしても見当違いなアドバイスをされたり、面接対策をしても効果的な表現を教えてもらえなかったりします。
業界に関する知識が多少なりともあるかどうかは、少し話すとわかります。キャリアカウンセリングのときに仕事について具体的に話せば、判断できるでしょう。
対応が遅い
転職活動中は、興味のある案件について質問したり面接の結果を確認したりと、何かとキャリアアドバイザーに連絡をとる機会が多いです。
キャリアアドバイザーはひとりで多くの求職者を担当しているため、連絡してすぐに返事がないこともあります。
とはいえ、何度電話しても出ない、折り返してもこない、メールの返信もないなど、全般的に対応が鈍いキャリアアドバイザーもいます。
このようなキャリアアドバイザーでは、転職活動がスムーズに進まず、ストレスも溜まってしまうでしょう。
釣り案件を掲載している
転職エージェントのなかには、実際には募集していない好条件の求人を公式サイトに掲載しているケースもあります。
興味をもって連絡してきた求職者に「すでに決まってしまった」と伝え、ほかの案件を紹介する、いわゆる「釣り案件」です。
ほかの求人と比べてやたら好条件で、掲載されてすぐに問い合わせても決まってしまったなどといって断られる場合は、釣り案件の可能性があります。
釣り案件を掲載するのは、そうしないとなかなか優秀な求職者を集められないからでしょう。誠実な態度とはいえず、あまりおすすめできません。
転職エージェントの選び方【5つのポイント】
転職エージェントは無料で利用できるため、気になったところに片っ端から登録して使いながら良いところを探す方法でも、金銭的に損をすることはありません。
とはいえ、あまりに質の悪いところに登録すると面談を受ける時間などが無駄になってしまいます。そこで、ここでは押さえておきたい選び方のポイントを5つ紹介します。
ポイント① 転職エージェントの種類を確認
転職エージェントは、大きく「総合型」と「特化型」の2つに分類できます。どちらが良い・悪いではなく、自分の希望する方向性に合わせて登録先を選ぶことが大切です。
ここでは、総合型と特化型の違いや、どのような人に向いているのかを解説します。
種類① 総合型
総合型は、多様な業界・職種を扱う転職エージェントです。多くの業界の求人が集まっているため、保有求人数が豊富な傾向にあります。
大手の総合型転職エージェントでは、業界ごとに精通するキャリアアドバイザーをおいていることが多いです。
現職とは異なる業界・職種に挑戦したい人、希望する業界や仕事の方向性がはっきり決まっていない人などに向いています。
幅広い選択肢のなかから自分の適性に合った求人を提案してもらえるでしょう。
種類② 特化型
特化型は、対象をアパレルや医療など特定の分野に絞って求人を紹介する転職エージェントです。
ハイキャリア向けや第二新卒・既卒向けなど、業界ではなくターゲット層を絞っているケースもあります。
対象が絞られるだけに、適切で専門的なサポートが期待できるのが大きな特徴です。
転職を希望する業界がすでに決まっている人、対象層に当てはまる人などは、総合型にも1~2社登録したうえで特化型も併用すると良いでしょう。
ポイント② 保有求人数がどのくらいあるか
転職活動を成功させるためには、できるだけたくさんの求人情報を集めることが不可欠です。選択肢が多いほど、希望条件を満たす職場に出会える可能性が高くなります。
転職エージェントに登録しても、希望する職種の求人がほとんどなければ、転職活動を進めることはできません。このため、保有求人数の多さは非常に重要な要素です。
ただし、総合型はあらゆる業界・職種の求人が集まっているため保有求人数は多くなりますが、希望する職種の求人がたくさんあるとは限りません。
ニッチな仕事であれば、一見数が少ないように見える特化型の転職エージェントのほうがたくさんの求人を保有しているケースもあります。
ポイント③ サポートは充実しているか
転職エージェントに登録する大きなメリットの1つに、転職活動に関するサポートが受けられる点があります。
たとえば、応募書類を添削したり、面接で注意すべき点をアドバイスしてくれたりします。
面接に落ちたときも、何が悪かったのかなどを丁寧にフィードバックしてもらえるため、次に活かすことができるのです。
結果として、ひとりで活動する場合に比べて内定獲得の可能性が上がります。ただし、すべての転職エージェントが手厚くサポートしてくれるわけではありません。
初めての転職活動でどうしていいかわからない、すぐにでも転職先を決めたいなどの事情があるときは、なるべくサポートが充実していて評判の良い転職エージェントを選びましょう。
ポイント④ キャリアアドバイザーとの相性はいいか
キャリアアドバイザーとの相性も、非常に重要なポイントです。相性が悪ければ、たとえ優秀なキャリアアドバイザーの助言でも素直に聞くのは難しいです。
悩みごとがあっても、なかなか相談しようという気持ちにもなれないでしょう。
一方、相性が良い相手であれば、多少厳しい指摘でも素直に耳を傾けられます。相談もしやすく、結果として転職活動に良い影響を与えます。
担当のキャリアアドバイザーとの相性が悪いと思ったら、変更してもらうのがおすすめです。転職エージェントの総合窓口などで相談してみましょう。
変更できないようであれば、その転職エージェントを無理に使う必要はありません。
ポイント⑤ 利用者の評判や満足度はどうか
実際にその転職エージェントを利用した求職者からの評判や満足度の高さも、選ぶ際に確かめておきたいポイントです。
インターネット上の口コミサイトやランキングサイトのほか、求職者が自ら発信しているSNSも参考になるでしょう。
特に、SNSは実際に利用したリアルな感想を知れます。
ただし、どれだけ優れた転職エージェントでも、求職者自身の経歴やスキル、活動のタイミングによっては転職活動がスムーズに進まないこともあります。
キャリアアドバイザーとの相性の良し悪しもあるでしょう。そのため、悪い評判ばかりをうのみにしてはいけません。
評判や満足度はチェックするポイントの1つとし、冷静に判断しましょう。
転職エージェントの選び方【まとめ】
転職エージェントは非常に数多く、それぞれ特徴が異なります。得意とする分野や強みも異なるため、慎重に選ぶことが大切です。
転職活動をスムーズに進めるためには転職エージェントの活用が欠かせません。とはいえ、自分に合ったところを選ばなければ逆に失敗してしまう恐れもあります。
転職エージェントを選ぶ際は、以下の5点に注意しましょう。
- 転職エージェントの種類(総合型か特化型か)
- 保有求人数がどのくらいあるか
- サポートは充実しているか
- キャリアアドバイザーとの相性はいいか
- 利用者の評判や満足度はどうか
複数に登録して面談を受け、上記のポイントを押させつつ、信頼できるところを選びましょう。良い転職エージェントを見つけ、希望に合った職場を見つけてください。