ADHDと診断され、人よりミスが多かったり、時間がかかりすぎてしまうと「自分はこの仕事に向いてないのでは」と、不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
自分がADHDだったと知るとショックを受けますが、病気ではなくあくまでも特性の一種です。
ADHDの特性を上手く活かせるような仕事につくと、その能力を大いに発揮できます。
この記事では、ADHDの特性と向いている仕事、そうでない仕事とどうしたらうまく行くのか、対処法も合わせて紹介します。
目次
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。

ADHDでも転職できる!向いている仕事・避けたほうが良い仕事とは
ADHDの方には、苦手な分野があるので避けたほうが良い仕事もあります。
向いている仕事・避けたほうが良い仕事を紹介します。
ADHDの人に向いている仕事
ADHDの人に向いている、転職を検討したい仕事について紹介します。
ADHDの人は能力的に劣っているというわけではなく、その分野の一線で活躍されている方も大勢います。
SEKAI NO OWARIのボーカル深瀬さんもADHDであることを公表していますが、芸術や文化、マスコミなどの華やかな分野で活躍されている方もおり、物事に捉われない独自の世界観が魅力となっています。
ADHDの人は、自分の興味のあるもには誰にも負けない突出した能力を発揮します。
自分が興味のあるものについて仕事として通用するかどうかをとことんまでつきつめてみるのもひとつの方法です。
ウェブデザイナー
ウェブデザイナーは需要も多く、他の人とは違う独自性が評価されます。
他の業界や職種に比べて柔軟な働き方が可能なため、能力を発揮しやすい仕事であるといえるでしょう。
ウェブエンジニア
ウェブエンジニアにおいても将来性が高く、スキルを持っていれば引く手あまたです。
実力重視主義の分野でもあるため、興味があればとことんのめりこむADHDの特性を活かせる職場でもあるため、是非チャレンジしてみたい職種ですね。
調理師
調理師は単に料理を作るだけではなく、見た目や味などにも作る人のこだわりが活かされます。
ちょっとした一手間で味が変わるような奥深い仕事でもあるため、職人気質の強いADHDの人の特性を活かすことができます。
企画系の業務
ビジネス系でおすすめは企画系の業務です。
ADHDの人は色々なことに挑戦してみたいという気持ちの強い人が多いため、企画職などの変化のある仕事だと自分の持っているスキルを活かすことができます。
工場
ADHDの人は工場勤務に向いていると言われますが、実際はどうなのでしょうか。
流れ作業のようにひとつの作業をもくもくとこなす職場であれば、1人でこなすことができるため対人関係でのストレスを感じずに済むというメリットがあります。
自動車や機械製造など、自分の興味のある分野であれば能力を発揮しやすいため、興味のある分野を選ぶと良いでしょう。
仕事は複数のポジションを受け持つマルチタスクか、ひとつのポジションをこなすシングルタスクなのかをあらかじめ確認し、シングルタスクの業務を選ぶと能力を発揮することができます。
複数の仕事を受け持つような業務は避けた方が無難です。
コールセンター
コールセンターも幅広く求人を募集しており、自分に合った職場をじっくりと探すことができます。
お客様の問い合わせや顧客対応など一見難しそうでハードルが高く感じますが、困った時にはリーダーやSVに相談できます。
コールセンターはマニュアルが完備されており、対応フローも統一されているため、一度流れを覚えてしまうとコツコツこなすことができます。
最初は比較的簡単な商品受発注から始めてみて、徐々にスキルアップしていくと良いでしょう。
ADHDの人が避けた方が良い仕事
職場が合わない、仕事が合わないと感じた場合は自分を責めるのではなく、自分に合った適職を探すことに気持ちを切り替えることが大切です。
「向いていない」とネガティブな理由で転職をしてしまうと、又同じような理由でつまずいてしまう可能性があります。
ADHDを理由に転職を繰り返さないためにも、避けた方が良い仕事について考えてみましょう。
ADHDの人が避けた方が良い仕事は以下のようなものがあります。
「経理」「運転」「営業」「医療系」は避けたほうが良い
- 細かい計算や書類の整理が多い仕事
- 複数のクライアントを抱える仕事
- ちょっとしたミスが命取りになるような仕事
上記に挙げたものの具体的な仕事の例としては、「事務職」「営業職」「接客職」「医療・福祉職」などがあります。
これらの仕事は需要も多くやりがいもあるため、ADHDの特性上避けた方がよいとしても、職場の環境や自分の適性にあった仕事内容を選べば、転職を天職にすることもできます。
ADHDの人が転職で向いている仕事に出会う6つのステップ
ADHDの人が、適職を見つけるステップを解説します。
①自己の障がいの特性を知る
まずは自己の障がいの特性を知りましょう。
先ほど挙げたADHDの7つのチェックにすべてあてはまる人もいれば、1つや2つしか当てはまらないという人もいるでしょう。
当てはまる数が多い=社会的適応力が低いわけではありません。
あくまでADHDの基本的な特徴として、自己分析をしてみましょう。
②自分のスキルや能力の棚卸しをする
次に障がい特性を踏まえた上でスキルや能力の棚卸しをします。
ADHDの人の場合ミスが多いため事務職や医療福祉職には適さないのでは考えられますが、自分の興味のある分野に特化して集中した環境が整っていれば、素晴らしいスキルを発揮します。
アインシュタインやエジソンなどもADHDだったことで知られていますが、いわゆる研究職のような仕事に適正があるため医療福祉分野なら看護・介護職よりもレントゲン技師など分野で能力を活かせる人も多いです。
事務職においてもいわゆる同時進行で業務を行う窓口業務などのマルチタスク的な仕事よりも事務センターなどの、決められた分野で集中して行うような仕事に適正があります。
③自分の市場価値を客観的に分析する
発達障がいの人は総じてコミュニケーション能力に問題があると称されがちですが、ADHDの人についても例外ではありません。
早とちりで自分のペースで物事を進めたいため、「空気を読めない人」という印象を与えてしまいます。
しかし営業職として活躍している人もたくさんいるため、決して営業スキル的に問題があるというわけでもありません。
結果を出せる人は自分に適した環境で働いているからこそ、活躍できるのです。
自分の営業スタイルや適正に応じた仕事をいかに見つけることができるのかが、適職を探す上で重要です。
自分の市場価値を客観的に分析するには転職エージェントに相談してプロのサポートを受けましょう。
④発達障がい支援センターに相談する
適職を見つけるひとつの方法として、発達障がい支援センターを利用することもひとつの方法です。
発達障がい支援センターは厚生労働省が運営しており、発達支援の障がいの相談だけではなく、就労支援も行っています。
何度か仕事を辞めて転職に不安を感じている人やブランクのある人など、転職エージェントに相談するのがハードルが高く感じたらまずは国が運営している相談機関を利用してみましょう。
⑤転職に役立つ資格やスキルを身につける
現在離職中の方や、これから離職する予定のある人は、障がい者向けの就業支援サービスを受けることも検討してみましょう。
代表的なものにIT・ウェブ系の講座がありますが転職に必要なスキルを身につけられるだけではなく、障がのあるかたの就業をサポートする就労支援サービスを利用できます。
利用条件は各講座により異なるため、興味のある講座があれば問い合わせをしてみましょう。
⑥転職エージェントに相談をする
転職については転職のプロである転職エージェントを有効活用することが、成功の近道です。
自分はADHDだからと尻込みをしてしまうとせっかくのチャンスを逃してしまいます。
ADHDの人の場合、適職と上手く巡り合うことができずに何度か転職回数を重ねてしまう傾向があります。
業種に一貫性がない、退職理由があいまいな場合は「自己分析のできていないやる気の無い人」と、捉えられてしまう恐れがあります。
ADHDの人が転職を繰り返すのは決してやる気がないわけでもスキル不足でもなく、自分に合った職場に出会えていないからです。
自分にはどんな適職があるのかを客観的に見極めをする意味でも、転職エージェントに相談をすることをオススメします。
転職エージェントに相談するなら複数社利用が鉄則
「転職エージェントなんてどこも一緒」だと感じている人は多いのではないでしょうか。
転職するにあたり自己分析や履歴書の作成、職務経歴書の作成などやらなければならないことはいくつかあります。
それだけでも面倒なのに更に複数の転職エージェントに登録をしたほうが良いと言われると、転職自体気が引けてしまう人も多いのではないでしょうか。
それでもやはり複数の転職エージェントに登録した方が良い明確な理由があるのです。
その理由4つを紹介します。
転職エージェントの求人の多くは非公開求人である
転職エージェントの求人の多くは非公開求人を占めています。
求人数業界第1位のリクルートエージェントでは、総求人数の8割が非公開求人です。その他の転職エージェントでも同じように非公開求人が大半を占めています。
なぜ企業は非公開で求人を募集するのでしょうか?
その理由として、新規プロジェクトの立ち上げや新事業の開発など事業展開に直結するような採用については公にしたくないという理由があります。
また、優良企業が公式に募集をすると多くの応募者が殺到するため選考にコストや時間を費やすことになります。
そのような手間を省くために、採用のノウハウを持っている転職エージェントを利用して募集をかけるのです。
転職エージェントに登録をすると、自分に合った魅力的な案件を紹介されるチャンスがあり転職の可能性を広げることができます。
自分の市場価値を客観的に知ることができる
転職エージェントを利用すると、自分では気づかない強みやスキルを見つけることができます。
興味のある分野や特定の分野について、高い能力を発揮するADHDの方が活躍できるような職場を紹介してもらえるため、自分の市場価値を客観的に知ることが可能です。
スキルや経験、特性など総合的に判断した上で今後の方向性についてアドバイスをしてくれるため適職を見つけやすくなります。
あなたのスキルを引き出してくれるキャリアアドバイザーに出会える
転職エージェントを利用する人の声に「キャリアアドバイザーの当たりはずれがある」との声が聞かれます。
自分の進みたい分野に詳しいキャリアアドバイザーもいれば、そうではない場合もあります。
またキャリアアドバイザーとの相性もあり、転職エージェントでは登録時の面談であなたのスキルやキャリアだけではなく、性格や仕事に対する意欲などを総合的に見ています。
ADHDの人は興味のない分野については力を発揮できず場合によっては「やる気がない」と思われる場合もあるため、自分のことを理解してくれるキャリアアドバイザーとの出会いがより重要になってきます。
あなたの長所を認めてくれるようなキャリアアドバイザーに出会うためには、転職エージェントに複数登録をすることです。
ADHDの転職なら登録必須のエージェント3選|その他発達障害の方も
転職をバックアップしてくれるおすすめ転職エージェント3選を紹介します。
「私はADHDだから転職は難しいのでは」と、後ろ向きにならずに自分の特性を伸ばせる職場を見つけるという意気込みで前向きに挑みましょう。
ポジティブな思考が転職活動を成功させる鍵です。
どの転職エージェントも無料で登録・利用ができますので有効活用して適職探しを行いましょう。
サポート力が高評価のパソナキャリア

パソナキャリアは、ADHDの方に最もおすすめの転職エージェントです。
理由は「徹底的に転職サポートしてくれるから」です。
パソナキャリアは、対面でのキャリア面談から始まり、求人紹介、書類添削、面接対策、条件交渉、退職交渉まで、すべてサポートしてくれます。
ADHDの方で、何か不安なことがある方は、パソナキャリアのキャリアアドバイザーに頼りましょう。
パソナキャリアの公式サイトパソナキャリアの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
様々な転職者におすすめのリクルートエージェント

リクルートエージェントもADHDの方におすすめの転職エージェントです。
リクルートエージェントの最大の特徴は「求人数が多い」点です。
公開求人だけで17万件もの求人を扱っており、ADHDの方にもぴったりな転職先が見つかるでしょう。
また、必要書類の添削や面接対策なども行ってくれるため、安心して転職できます。
リクルートエージェントの公式サイトリクルートエージェントの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
外資系やグローバル企業転職に強いランスタッド

ランスタッドは、パソナキャリアやリクルートエージェントと比べると、海外やハイクラスの転職に特徴のある転職エージェントです。
ADHDの方であっても、海外なども視野に入れるというのは、かなり意味のあることでしょう。
日本よりも海外の企業風土のほうが合っている場合もあるでしょうし、検討する価値はあると言えます。
パソナキャリアとリクルートエージェントと、併用して活用してみてください。
ランスタッドの公式サイトランスタッドの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
最後に
ADHDの人が転職活動で天職を見つける方法について紹介をしましたが、自分自身がネガティブに感じていることも、他の人から見れば大きな強みの可能性もあります。
転職エージェントを利用した人の多くから、自分では見つけられないような求人に巡り合うことができたとの声が寄せられています。
仕事でのミスが続いてしまうとどうしても落ち込んでしまいますが、前向きに自分に合った職場を見つけて活躍しましょう。
あなたの活躍の場を広げるために、複数の転職エージェントを有効利用して、転職活動を成功させましょう。