在職中の転職活動は限られた時間の中で動かなければならず、別の会社で内定が出たときや仕事の都合で面接を辞退しなければならないこともあります。
求人探しや交渉代行をしてくれる転職エージェントを利用している人の中には、面接をどのように断れば良いのか悩む人も多いのではないでしょうか。
転職活動は独力で完結することは少なく、転職エージェントを活用することが多いです。連絡先や連絡方法など、新卒の就職活動とは違う部分が多々あります。
そこで、今回は転職エージェントの面接辞退の方法と具体的例を紹介します。
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。
担当者との相性を確認しながら本命のエージェントを1社に絞り、本格的な転職活動を開始する。
転職エージェントの面接辞退はメール?電話?
面接辞退を決めた時、転職エージェントへの連絡はメールと電話どちらが良いのでしょうか?
面接辞退の連絡方法に基本的に決まりはなく、メールでも電話でも構いません。
ただ、メールだといつ開封されるかが分からないので、面接日が近い場合は電話で連絡したほうが良いでしょう。営業時間内に連絡するのがマナーです。
例外として、現職の業務上の都合で相手の営業時間外や休業日に連絡せざるを得ない場合は、メールの方が相手に負担をかけません。
面接辞退は、転職エージェントと面接を予定していた企業の双方に迷惑をかけてしまいます。メールと電話どちらでも、お詫びの言葉を添えるのが基本です。
連絡は前日でも大丈夫?当日は?
面接辞退の連絡は、できるだけ速やかに行いましょう。最低でも3日前には連絡することが望ましいとされています。
面接は求職者と転職エージェント、求人先企業の3者がスケジュール調整して成立します。同様に、キャンセルする際も調整が必要になるため、早めの連絡が重要なのです。
やむを得ず前日に連絡する際は、必ず電話で丁寧なお詫びの言葉を添えてからお断りしましょう。
当日キャンセルは企業と転職エージェント両方に最悪の印象を与えます。当日になってしまったら、一度面接を受けた後で断りの連絡をするのがおすすめです。
転職エージェント面接をドタキャン・ばっくれするとどうなる?(体験談)
転職エージェントの面接をドタキャン・ばっくれするとどうなるのでしょうか?当然、ドタキャンやばっくれは社会人として礼節を欠いています。
社会人としての常識を疑われます。転職エージェントの担当者からの印象も悪くなって、希望の求人を紹介してもらえないなど、円滑な転職活動に支障を来す可能性があります。
転職エージェントとの面接だけでなく、企業の採用面接も同様です。
特に求職者がばっくれたせいで企業と転職エージェントの信頼関係が崩れると、企業は求人を出してくれなくなる恐れがあり、転職エージェントが最も避けたい事態です。
面接の無断キャンセルが発生するたび、転職エージェントの担当者は企業に謝罪に行っています。
- やはり気になるのは遅刻、欠席の多さですね。複数の応募者を集めて行う説明会では、3割くらいの人が連絡もなしに欠席します。(企業人事C)
- こういう非常識な人は、やはり応募書類を見ただけでもパッとしない感じですね。一度面接をすっぽかしておいて、別の日にまた何食わぬ顔で「この前行けなかったんで」なんて再応募してくる人だっているんですよ。何を考えてるのか。(企業人事D)
一度失われた関係性はなかなか取り戻せないため、無断キャンセルした人は企業に応募書類を送る前に転職エージェントが落とす場合もあります。
転職エージェントに具体的な損害が生じた場合、賠償訴訟に発展する恐れもあります。
- 転職エージェントに紹介してもらった会社説明会を無断キャンセルしてしまいました。規約上は相手側の主張に正当性があります。(エージェントの利用規約「正当な理由なく、面談もしくは選考試験・面接を事前の連絡なく欠席し」て関係者に損害を与えた場合は損害賠償責任が生じる)どうすれば良いのか分かりません。(匿名希望)
どうしても当日にキャンセルしなければならない場合、ばっくれなどはせず、電話で丁寧に謝罪し、事情を転職エージェントに説明しましょう。
転職エージェントの面接辞退に送るメールのポイントは?
実際に面接辞退のメールを転職エージェントに送る際に気を付けるべきポイントを紹介します。
- 件名で要件を分かりやすく記載する
- 簡潔な文章で説明する
- 辞退の理由を明確に記載する
- 社会人としてルールとマナーを守る
- 謝罪の意を伝える
簡潔かつ丁寧に、要件を明確にして失礼のないメールを送りましょう。以下でケース別に例文を紹介します。
①最初の面談を辞退する場合の理由・例文
転職エージェントとの面談を辞退する場合、理由ごとに2つのパターンがあります。
- 理由1:その転職エージェントの面談を受けることがない場合
- 理由2:急な用事が入り、日時を改めたい場合
それぞれのパターンでメールの文面は異なります。極力、角が立たないよう工夫しましょう。
【理由1のメール例】
【件名】面談辞退のご連絡
【本文】
〇〇株式会社
ご担当 〇〇様
平素は大変お世話になっております。
貴社サービスに登録しております、〇〇と申します。
私事で大変申し訳ございませんが、諸般の事情につき転職活動を一時的に休止することになりました。
つきましては、設定していただいた面談日程のキャンセルをお願いできますでしょうか。
今後、転職活動を再開する際には、改めてご連絡を差し上げますので、お力添えいただけますと幸いです。
ご調整いただいたにも関わらず、辞退させていただくことになったこと、重ねておわび申し上げます。
何卒宜しくお願い致します。
—署名—
「理由1」では、他の転職エージェントを利用することに決めたのが本当の理由だとしても、「転職活動の休止」と書く方が無難です。
「ライバル会社にお願いすることにしました」と書くのは角が立つだけでなく、ライバルの転職エージェントに人材を奪われる事態になるので、猛烈な引き止めに遭う可能性があります。
【理由2のメール例】
【件名】面談日程 再調整のお願い
【本文】
〇〇株式会社
ご担当 〇〇様
平素より大変お世話になっております。
貴社のサービスに登録しております、〇〇と申します。
私事で大変申し訳ございませんが、諸般の事情につき、面談日程の変更をお願いしたく、ご連絡致しました。
以下のいずれかの日程に、ご変更をお願いできますでしょうか。
・○/○(○) ○○:○○~
・○/○(○) 終日
・○/○(○) 終日
ご都合が悪い場合は、○/○以降で調整していただける日時を3候補ほど教えていただけますでしょうか。
このたびはお忙しい中、日程の調整をしていただいたにも関わらず、大変申し訳ございません。重ねておわび申し上げます。
何卒宜しくお願い申し上げます。
—署名—
②転職エージェントからのオファーを辞退する場合の理由・例文
転職エージェントから自分の希望と合わない案件を紹介されることはよくあります。
- 希望条件が合っていない
- 一度断ったところが再び紹介されてきた
- 既に他のエージェント経由で応募している
この場合も丁寧に辞退の連絡をする必要があります。
「受けたくないのだから、返信しなくてもいいのでは」と思うかもしれませんが、案件を探してくれたのに放置するのは失礼に当たります。
自分の希望に沿わないオファーでも放置すると「連絡が取れない人」と思われ、社会人としての常識を疑われます。
オファーが希望条件に合わないので辞退すると、明確に連絡しましょう。ポイントは辞退する理由をメールの文面に書くことです。
辞退理由分かれば、担当コンサルタントも希望条件を理解し、次に紹介する案件に役立てられます。
【オファー辞退のメール例】
【件名】オファー辞退のご連絡
株式会社○○
ご担当 ○○様
お世話になっております。
○○と申します。
この度は案件をご紹介いただき、ありがとうございます。
いただいたオファーの詳細を拝読いたしました。
大変申し訳ございませんが、本案件は辞退させていただきます。
理由は、紹介していただいた案件と、私の希望内容に少し差異を感じたためです。
せっかくオファーをいただいたにも関わらず、誠に申し訳ございません。今後も希望条件に近い求人がございましたら、ご紹介いただければと幸いです。
【希望条件】
・○○○○~
(自分の希望条件を具体的・詳細に書く)
もし○○様から見て、希望条件に沿う案件のご紹介が難しいようでしたら、ご教示をいただけますでしょうか。その際は希望条件の変更などを相談させていただきます。
お忙しいところ恐れ入りますが、今後ともよろしくお願いします。
―署名ー
③一次面接を辞退する場合の理由・例文(書類選考通過・面接確約案件など)
応募して書類選考を通過したにも関わらず、一次面接を辞退するのはタブーという意見もあります。コンサルタントの顔に泥を塗ることになるからです。
一次面接すら受けずに辞退すると、企業から転職エージェントが「面接を受けない転職者を紹介する質の低い転職エージェント」と思われ、信用を失います。
このため、一次面接を辞退する際には細心の注意が必要です。ポイントは
- 辞退する明確な理由を添える
- 早めに連絡をすること
- 謝罪の意思を伝える
の3点です。断る際は転職エージェントの担当者に丁寧に伝えましょう。
【一次面接辞退のメール例】
【件名】○○社の一次面接辞退のお願い
【本文】
株式会社○○○○
ご担当 ○○様
いつもお世話になっております。
○○です。
本日は○月○日に予定しております、株式会社○○の面接を辞退させていただきたく、ご連絡致しました。
理由は、転職活動における自分の軸と株式会社○○のビジョンが大きく異なると感じ、このまま面接を進めても入社しない可能性が高いと判断したためです。
本来は書類選考の前に判断すべきところ、面接前の辞退となり大変申し訳ございません。
身勝手な事情でこのような結論になり、重ねておわび申し上げます。
企業の採用ご担当者様にも、おわびの意をお伝えいただけますと幸いです。
ご迷惑おかけいたしますが、よろしくお願い申し上げます。
―署名―
④二次面接以降を辞退する場合の理由・例文
一次面接よりも、二次面接以降を辞退するのは比較的簡単です。
「一次面接で面接担当者や社員の方と話した結果、企業の方針や理念と自分の希望にギャップを感じた」と言えるからです。
辞退を伝える際は一次面接と同様に
- 辞退する明確な理由
- 早めの連絡
- 謝罪の意思
の3点に注意すれば、トラブルなく面接を辞退できるでしょう。
【二次面接以降辞退のメール例】
【件名】○○社の二次面接辞退のお願い
【本文】
株式会社○○
ご担当 ○○様
いつもお世話になっております。
○○です。
このたびは○月○日に予定しております、株式会社○○○○の二次(もしくは最終)面接を辞退させていただきたく、ご連絡差し上げました。
辞退の理由は、株式会社○○の一次面接を受けた結果、抱いていたイメージと実際との間にギャップを感じ、志望度が下がったためです。
選考途中にも関わらず辞退する結果となり、大変申し訳ございません。
○○様には、大変なお手数とご迷惑をおかけし、深くお詫び申し上げます。
企業の採用ご担当者様にも謝罪の意をお伝えいただけますと幸いです。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。
―署名―
⑤内定辞退する場合の理由・例文
最終面接も通ったのに「給与などの条件が合わない」「志望度の高い他社で内定が出た」などが理由で、内定を辞退することがあります。
転職エージェントで一番問題になるのは、内定を承諾して入社が確定した後の辞退と言われています。
内定の承諾は雇用契約の締結に準じるとされ、辞退は契約破棄と同じ意味を持ちます。企業も入社日までに転職者の受入準備を進め、採用にコストがかかっています。
この状況で辞退すると「契約の一方的な破棄」と見なされ、訴訟に発展する恐れがあるほか、企業と転職エージェントの関係性も悪化します。
内定が出ても未承諾の段階なら辞退しても問題ありません。ただし、内定を辞退すると決めたら速やかに転職エージェントの担当者に連絡しましょう。
その際も、謝罪の意思と理由を明確に伝えるのが基本です。
【条件面での相違の場合のメール例】
【件名】○○社の内定辞退のご連絡
【本文】
株式会社○○
ご担当 ○○様
いつもお世話になっております。
○○です。
先日の株式会社○○から内定をいただいた件でご連絡致しました。
大変申し訳ございませんが、内定を今回は辞退させていただきます。
理由は、面接時に申し上げた○○の条件面で希望に合わないためです。
私の転職活動を○○様にサポートしていただき大変感謝しており、内定辞退は大変申し訳なく思っております。
お手数をおかけ致しますが、株式会社○○のご担当者様に内定辞退の旨をお伝えください。
なお、転職活動は引き続き継続させていただきますので、お力添えをいただけますと幸いです。何卒、宜しくお願い申し上げます。
ー署名ー
【他社で内定が決まった場合のメール例】
【件名】○○社の内定辞退のお詫び
【本文】
株式会社○○
ご担当 ○○様
いつもお世話になっております。○○です。
先日、株式会社○○から内定をいただいた件でご連絡致しました。
大変申し訳ございませんが、内定を今回は辞退させていただきます。
理由は、第一志望は株式会社△△で、このたびそちらから内定をいただいたためです。
○○社も条件面は私の希望に沿っていたものの、△△の仕事内容に魅力を感じたためこのような決断に至りました。
○○様には、私の転職活動をサポートをしていただき、大変感謝しております。
今回の内定辞退を大変申し訳なく思っており、重ねておわび申し上げます。
お手数をおかけ致しますが、○○株式会社のご担当者様に辞退の旨をお伝えくださいますと幸いです。
お忙しいところ恐れ入りますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
ー署名ー
⑥新卒で面接を辞退する場合の理由・例文
新卒の就職活動は、複数企業に同時にエントリーすることがほとんどです。他社から内定が出たり、選考日程にダブルブッキングが発生するなど、面接を辞退しなければならない場面が出てきます。
書類選考を通過して面接に進めるのは、企業から少しでも期待されていることの裏返しでもあります。面接を辞退する場合は、期待を裏切ったことに、おわびの気持ちが伝わるよう工夫しましょう。
【新卒で面接辞退のメール例】
【件名】面接辞退のご連絡(〇〇大学・〇〇)
【本文】
〇〇株式会社
〇〇様
平素より大変お世話になっております。
○○大学の○○と申します。
〇月〇日〇時より面接のお時間をいただいておりましたが、一身上の都合により辞退させていただきたくご連絡いたしました。
お忙しい中、貴重なお時間をいただいていたにもかかわらず、辞退する結果となり大変申し訳ございません。
会社説明会で親切丁寧にご対応してくださったことに、心より感謝申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
ー署名ー
⑦看護師が転職面接を辞退する場合の理由・例文
看護師が転職面接を辞退する場合も、基本的には他業種と同じです。
多忙なうえ、求人が豊富にある看護師の転職では、面接を辞退するケースは多々あります。辞退の具体的な理由は
- 他の職場で内定が出た
- 一次面接後、自分に合わないと感じた
- 身内の不幸や急病など急を要する事態が起きた
などがあります。
どの場合でも、「早めに伝える」「理由を簡潔に明確に書く」「お詫びの気持ちを伝える」の3点は重要なポイントです。
【看護師が面接辞退する場合のメール例】
【件名】面接辞退のご連絡
【本文】
医療法人○○会 ○○病院
ご担当 ○○様
お世話になっております。
○○と申します。
○月○日○時より、面接のお時間をいただいておりましたが、【一身上の都合により/身内の不幸により/現職の都合により】面接を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
せっかくお時間を確保してくださったにもかかわらず、当方の都合を優先させることになり、誠に申し訳ございません。
つきましては、以下のいずれかの日程で再度、ご調整をお願いできますでしょうか。
・○/○(○) ○○:○○~
・○/○(○) 終日
・○/○(○) 終日
ご都合が悪い場合は、○/○以降で調整していただける日時を3候補ほど教えていただけますと幸いです。
何卒ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。
ー署名ー
なお、他で内定が出たなど、選考そのものを辞退する場合は、代わりの日程調整に関する記述は不要です。
⑧転職エージェントの引き留めが強く、辞退できない場合のメール例文
転職エージェントを利用したことのある人の体験談には、「引き止めが強くて辞退できなかった」との声が多く出てきます。
転職エージェント側から見ると、企業との信用問題と自社の売上が絡んでくるので、できれば辞退は避けたいものです。
このため、求職者の事情を考えない質の悪い転職エージェントは、強く引き止めることがあります。中には「面接辞退はできません」と言い切る転職エージェントもあるようです。
このような悪質な転職エージェントには、どう対応すれば辞退できるのでしょうか。基本的な対処法は、
- 情に流されてはいけない
- 内定辞退は自分の権利であることを主張する
- 担当を変えてもらう
- 転職エージェントの所在地を所管する労働局に相談する
- 転職エージェントを変える
の5点です。以下で詳しく説明します。
情に流されてはいけない
転職エージェントにはお世話になっているので、「断りづらい」「申し訳ない」と思う人もいるでしょう。悪質な転職エージェントは、そんな求職者の負い目に付け込みます。
中には泣きついてくる担当者もいるでしょうが、辞退するかどうかで人生が左右されるのは転職エージェントではなく求職者自身です。
転職エージェントは求職者のためにサービスを展開しているわけで、求職者のことを考えない転職エージェントに同情する必要は皆無です。
内定辞退は自分の権利であると主張する
原則論を展開すれば、日本国憲法では「職業選択の自由」を定めています。つまり、内定を受けて転職するのも、辞退して別の会社に入るのも、憲法で保障された求職者の権利です。
求職者が相当のマナー違反を犯し、具体的な損害が転職エージェントに発生しない限り、訴訟に発展することはありません。
憲法を盾に「小難しい」説明をすれば、悪質な転職エージェントでも身を引くでしょう。
担当を変えてもらう
内定辞退を伝えても聞き入れず、しつこく引き止めてくる場合は、担当者を変えてもらいましょう。
担当者の変更をお願いする連絡は、担当者にではなく転職エージェントの会社宛てにメールで送付しましょう。
【例文】
○○の事情でやむを得ず内定辞退をさせていただきたいのですが、担当の○○様に何度もしつこく内定辞退の取り消しを求められました。そのため、担当者を変えていただきたく、ご連絡させていただきました。
メール送付後、不安な場合は転職エージェントの代表電話に連絡してメールを送った旨を伝えましょう。
労働局に相談する
最後の手段は弁護士に相談することですが、その前に厚生労働省の出先機関である労働局に相談する手もあります。
厚生労働省は、転職エージェントなどの人材紹介サービスの所管官庁で、労働局は労使間紛争や転職を巡る幅広い相談に応じています。
労働局が転職エージェント側に聞き取りをし、悪質と判断すれば指導に入ることもあります。
内定受諾後の辞退には賠償リスクも
内定を受諾して入社日が決まった段階で断る場合、入社日の2週間前までに辞退の連絡をしなければいけません。
民法では、雇用契約解消の申し出は、退職日から2週間前までにしなければならないと定めているからです。
入社日の2週間よりも前に内定辞退の連絡をしなければ、損害賠償請求される場合があるので注意しましょう。
転職エージェントの面接を無事に辞退できたらすべきこと
ここまで転職エージェントを利用して転職する際の面接辞退方法をご紹介しました。
無事に面接を辞退しても、質の悪い転職エージェントを経験すると「もう転職しなくてもいいや」と投げやりな気持ちになる人もいるでしょう。
とはいえ、希望に適う転職ができれば、年収とキャリアのアップ、自己実現など人生の幅が大きく広がります。転職エージェントの対応に懲りて転職自体を諦めるのはもったいないです。
転職を成功させる鍵は、本当に自分に合った信頼できる転職エージェントを見つけることです。
ここでは、利用者の評判が良い転職エージェントを紹介します。悪質な転職エージェントと縁を切ったら、ここで紹介する転職エージェントに乗り換えましょう。
パソナキャリア
パソナキャリアは人材派遣業界大手のパソナが運営する転職エージェントです。コンサルタントの対応は丁寧で親身だと評判も良く、手厚いサポートが期待できます。
特徴は以下の通りです。
- 業界大手のパソナが運営
- 16000社と取引がある
- 転職経験者からの評価第1位
- 手厚いサポートに定評あり
求人数は5万件ほど保有し、幅広い業種・職種から求職者の希望にあった案件を紹介します。
転職希望者に寄り添ったサポートが強みのパソナキャリアでは、内定辞退を諦めさせるなどの悪質な対応はあり得ません。
十分なサポートを受けて転職したい人は、真っ先に登録すべき転職エージェントです。
パソナキャリアの公式サイトパソナキャリアの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 パソナキャリアの評判は?629人の口コミ調査の結果リクルートエージェント
リクルートエージェントは人材業界最大手のリクルートが運営しています。抜群の知名度に加え、豊富な実績を基にさまざまな企業と繋がりを持ち、求人数は20万件も保有しています。
履歴書と職務経歴書の添削、条件面などの交渉代行など、転職活動成功へのサポートが充実しています。「条件が合わない」と面接を辞退する前に、条件交渉をお願いしてみるのも手です。
特徴は以下の通りです。
- 最大手で求人数が豊富
- リクルートが運営しており、安定性がある
- 交渉力が高く、途中で面接辞退をするリスクを下げられる
交渉力の高さを考えると、登録して損はない転職エージェントです。
リクルートエージェントの公式サイトリクルートエージェントの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 リクルートエージェントは評判が悪い?500人の口コミ調査の結果ランスタッド
ランスタッドは世界最大級の外資系人材派遣会社が運営する転職エージェントで、ハイクラス転職に強く高所得を目指す人から高評価を獲得しています。
外資系特有の「サッパリした」対応が好評で、しつこく食い下がってくる、内定を受けるよう強要してくることはありません。
外資系や海外への転職に強みがあり、バイリンガルのキャリアアドバイザーが多く在籍しています。海外の企業ともスムーズに面談などを進められます。
特徴は以下の通りです。
- 世界最大級の外資系人材派遣会社が運営している
- 海外転職や外資系に強い
- 高年収を目指す人から高評価
ハイクラス転職や年収アップを考えている人におすすめの転職エージェントです。
ランスタッドの公式サイトランスタッドの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 ランスタッドの評判は?500人の口コミ調査の結果転職エージェントの面接辞退まとめ
この記事では、転職エージェントを利用して転職活動を進める際に、どのように面接を断れば良いのか解説してきました。
ケース別に例文を示しましたが、いずれも「丁寧な文面で」「感謝と謝罪を忘れずに」「なるべく早く」連絡するのが原則です。
自分の希望を叶える転職をするためには、多くの求人から厳選する必要があり、厳選する中で面接や内定の辞退は必然的に生じます。
親切な転職エージェントであれば、求職者の事情を理解し、面接や内定辞退の連絡にも親身に応じてくれます。
一方、悪質な転職エージェントに当たると、しつこく引き止められたり、根拠もないのに「損害が発生した」と訴訟をちらつかせ、内定受諾を強要してきます。
悪質な転職エージェントへの対処方法も、この記事で紹介しました。求職者の事情を考えない悪質な転職エージェントとは早めに縁を切ることをおすすめします。
この記事で紹介した転職エージェント3社は、どれもコンサルタントの対応が丁寧だと評判です。ぜひ活用して転職を成功させてください。