転職活動をしていると、複数の企業から内定をもらったり、自分のイメージとのギャップがあったりして、もらった内定を辞退しなければならないことがあります。
そんな時、転職エージェントの担当者に「内定辞退」を伝えるのが申し訳ないと思う方も少なくありません。
そんな方のために、転職エージェントに内定辞退を伝えるコツとよくある質問について解説していきます。
さらに、おすすめの転職エージェントも紹介しますので、最適な就職先探しの参考にしてください。
目次
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。

転職エージェント経由で内定辞退できる?守るべき4つのマナーとは
転職エージェント経由で内定をもらった場合、その内定を辞退したい時にどこに連絡するべきか、迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、内定辞退の際に知っておきたい4つのマナーをご紹介します。
転職の内定辞退はエージェント経由が基本
転職エージェントを通して転職活動をしている場合、内定辞退は転職エージェントの担当者から伝える決まりになっています。
自分で直接、応募先の企業に内定辞退を伝えてはいけません。内定辞退を決めたら、転職エージェントの担当者にその旨を伝えてください。
内定辞退をすること自体は悪いことではありませんが、企業や転職エージェントに迷惑がかからないよう配慮が必要です。
口コミを調べると、内定辞退の際に迷惑をかけてしまったケースもいくつか見受けられます。転職活動を成功させるためにも、自分勝手な行動は避けなければなりません。
そこで、内定辞退をする際には、以下の4つのマナーを守りましょう。
内定辞退のマナー①内定辞退を決めたらすぐに連絡する
内定辞退をする際に1番大切なのは、伝えるタイミングです。内定辞退を決めたら、すぐに転職エージェントの担当者に連絡をとってください。
「せっかく頂いた内定を取り消すなんて申し訳ない…」と言い出しにくい人もいるかもしれませんが、内定辞退を伝えるのがギリギリになるのは良くありません。
内定辞退を伝えるのが遅くなると、企業や転職エージェントに迷惑をかけることになってしまうからです。
きちんと内定辞退の理由を説明すれば、企業も転職エージェントも納得してくれます。内定辞退をしたからといって、求人を紹介してもらえなくなるわけでもありません。
自分の将来を考えた上での決断ですので、早めに内定辞退の意思を伝えて、スムーズに次の転職活動に専念できるようにしましょう。
内定辞退のマナー②メールは必ず・電話も併用する
内定辞退を伝える方法について、メールと電話の両方で連絡をすることをおすすめします。なぜなら、それぞれに以下の特徴があるからです。
メール
すぐに担当者に連絡が取りやすく、送信履歴と内容が相手の手元に残ります。一方で、相手がメールを読んでくれたかは確認できません。
電話
担当者と直接話せるので、確実に内定辞退の旨を伝えられます。さらに、実際に相手と話すので、メールよりもお礼とお詫びの気持ちが伝わりやすいです。
基本的には、まずメールで内定辞退の連絡を入れ、時間を置いて電話でも連絡しましょう。少しでも早く、そして確実に内定辞退の旨を伝えることができます。
すぐにでも内定辞退を伝えた方が良い場合は、まずは電話で連絡し、担当者が不在の場合はメールでフォローすると良いでしょう。
内定辞退のメール例文
以下にメールの例文を載せておきます。メール作成の参考にしてください。
件名:内定辞退のお詫び (あなたの名前)
(転職エージェントの会社名) ○○様
いつもお世話になっております。(あなたの名前)です。
この度、△△株式会社から内定を頂いた件について、誠に勝手ではございますが、辞退をさせて頂きたくご連絡いたしました。
○○様にお力添え頂いたにも関わらず、内定を辞退する結果となり、大変申し訳ございません。
辞退の理由は…(内定辞退の理由を具体的に書きましょう)
お手数をおかけし大変恐縮ですが、○○株式会社のご担当者様へ辞退の旨をお伝え頂けますでしょうか。
引き続き転職活動は継続していこうと思っておりますので、後ほど電話にて詳細をご相談させて頂ければと思います。
今後とも、何卒サポートのほどよろしくお願い申し上げます。
(あなたの名前)
内定辞退のマナー③辞退理由を丁寧に説明する
内定辞退の連絡をする時は、内定辞退をする旨を伝えることはもちろん、転職エージェントにその理由を具体的に説明することも大切です。
内定辞退の理由を明確に転職エージェントに伝われば、次からより自分の条件に合った求人を紹介してもらえます。
「条件が合わなかったから」だけではなく、雇用形態や給与、業務内容など、どこが自分の希望と合わなかったのかをしっかり伝えるようにしてください。
特に、内定がその1社からしか出ていない場合は、転職活動が振り出しに戻ります。より最適な就職先を見つけるためにも、転職エージェントとのすり合わせが必要不可欠です。
メールや電話でお礼とお詫びを伝えた上で、辞退理由の詳細も忘れず言いましょう。
内定辞退のマナー④内定承諾後の辞退は絶対に避ける
内定を承諾した時点で、企業はあなたを迎え入れる準備を始めます。そのため、内定承諾後の辞退は企業に大きな負担をかける結果になりかねません。
内定承諾前に納得いくまで入社を検討し、承諾後に内定を辞退することがないよう努めましょう。
さらに、あなたが内定承諾後の辞退をしたことで、企業と転職エージェントの関係を悪化させてしまう可能性もあります。
「入社する」と決めたにも関わらず辞退をするということは、転職エージェントの対応が不十分だったのではないかと思われても仕方ないからです。
場合によっては、企業と転職エージェントの提携が切れてしまうことも考えられます。自分勝手な都合で双方に迷惑をかけないようにしてください。
それでも入社前辞退しなければいけない場合は
内定承諾後の辞退は避けるべきだとお話しましたが、中には、やむを得ない事情で入社前辞退をしなければいけない場合もあります。
そんな時は、以下の点に気をつけて入社前辞退の連絡を入れましょう。
- 辞退の連絡は、遅くとも入社日の2週間前までに済ませる
- メールと電話でお詫びをしっかりと伝える
- 転職エージェントだけではなく、応募先企業にもお詫びの連絡を入れる
仕方ない状況であったとしても、入社前日や入社当日の辞退は絶対に避けるべきです。法的に内定辞退が認められている2週間前までに必ず連絡しましょう。
さらに、転職エージェントには内定辞退同様、メールと電話で連絡します。転職エージェントに連絡を入れたら、応募企業にもきちんとお詫びの電話をしておくことをおすすめします。
言葉遣いにも注意し、誠心誠意対応することが大切です。
入社前辞退で損害賠償される可能性はある?
入社前辞退をすることによって、損害賠償を請求されるのではないかと心配な方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、企業から損害賠償請求をされることもあり得ます。入社に向けて企業が多額の設備投資などを行っていた場合、損害が発生する可能性があるからです。
このようなケースは稀なのでほとんど報告されていませんが、入社前辞退をすることで企業と転職エージェントに何かしらの迷惑をかけることは確かです。
余計なトラブルに発展しないよう、入社前辞退の連絡は丁寧に行いましょう。
そもそも内定辞退しなくても良いスケジューリングが一番重要!
ここまで内定辞退の際に気をつけるべきポイントを解説してきましたが、できれば内定辞退をせずに就職活動を進めたいものです。
そのためには、応募する企業の志望順位を明確にし、書類提出や面接のタイミングを決める必要があります。
志望順位を転職エージェントに伝えておけば、それに合わせたサポートを受けることができ、担当者も志望度の高い企業の選考を優先してセッティングしてくれます。
応募企業の志望度が同じぐらいの場合には、選考を進める上で志望順位が変更になることもあります。
そのような時は、転職エージェントにも相談しながら、内定のタイミングが同じになるよう応募を行い、最終的に最適な就職先を選べるように調整しましょう。
転職エージェントに内定辞退を伝える際のよくある質問|引き留めがしつこい?
転職エージェントを経由して内定辞退を伝える場合、「引き留めがしつこいのでは?」と不安になる方も少なくありません。
実際に、転職エージェントの担当者の中には強く引き留めてくる人もいます。しかし、その引き留めに拘束力はなく、求職者には転職先を選ぶ権利があります。
引き留めには以下のように対応しましょう。
転職エージェントの引き留めがしつこい場合は?
担当者からの引き留めがしつこい場合には、担当者の変更ができます。あなたの希望を優先してくれないようでは、今後の転職活動に支障をきたしかねません。
言いにくいことではありますが、担当者にメールで依頼することが可能です。これまでのサポートに対するお礼は忘れず、担当者の変更がしたい旨を伝えましょう。
「担当者の変更はなかなか言いづらい」「現在利用している転職エージェントのサービス自体に満足していない」
そんな方は、現在の転職エージェントを退会し、新しい転職エージェントに登録するのもおすすめです。
しつこい引き留めのせいで転職エージェントとの関係が悪化してしまい、転職活動が失敗するようなことがあってはいけません。
きっぱりと引き留めを断り、新しい転職エージェントを探しましょう。
内定辞退を取り消したい(入社したい)場合は?
まず覚えておかなければならないのは、「基本的に内定辞退の取り消しは認められない」ことです。違法ではありませんが、企業側からすると気持ちの良い申し出ではありません。
「やっぱり働かせてください」とお願いしても、一般的には受け入れてもらえません。すでに1度内定を断っているので当然のことです。
内定辞退の取り消しを認めてもらえるのは大変稀なケースです。採用の枠が空いており、かつ高評価で内定をもらっている必要があります。
例え内定辞退の取り消しを認めてもらえても、「優柔不断な人」というレッテルをはられるリスクがあります。
どうしても内定辞退を取り消したい場合は、マイナスの評価を受ける可能性を理解した上で、誠意を持って働きたい気持ちを伝えましょう。
転職エージェントに内定辞退を伝えた後は
転職エージェントの担当者に内定辞退を伝えたら、今度こそ自分に合った転職先を見つけたいところです。
すでに本命の企業から内定をもらっている方は問題ありません。これから探す方は、自分が仕事に求める条件や本当にやりたいことを再度見直す必要があります。
現在登録している転職エージェントの求人やサポートに満足していない方は、新しい転職エージェントを利用してみるのも良いでしょう。
転職エージェントにはそれぞれの特徴がありますので、複数の転職エージェントに登録するのもおすすめです。
ここからは、それぞれ特徴の異なる3つの転職エージェントをご紹介します。あなたの条件や目的に合わせて、上手く活用してください。
おすすめの転職エージェント①パソナキャリア

パソナキャリアは、求職者に寄り添った親身なサポートが人気の転職エージェントです。
求人数は他社と比べて少なめですが、求人の質が高いという特徴があります。
丁寧なサポートと求人の質は高く、オリコンが行った調査で2019年・2020年で総合第1位を獲得したほどです。
パソナキャリアでは、求人の紹介だけではなく、職務経歴書の書き方や面接対策などの転職ノウハウもしっかり教えてくれます。
さらに、パソナキャリアは独自に手に入れた企業情報や企業の口コミ情報を持っているので、「選考が進んだら思っていたのと違った」といったギャップを防げます。
年収交渉など企業に直接言いにくいことも代わりに伝えてくれ、内定後の退職サポートも充実しています。
パソナキャリアの公式サイトパソナキャリアの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
おすすめの転職エージェント②リクルートエージェント

サポート実績と求人数で選ぶのであれば、リクルートエージェントは外せません。これまで40万人以上の転職支援をしてきたリクルートエージェントは、求人数が業界トップクラスです。
「幅広い業界・職種でぴったりの企業を見つけたい」「なかなか方向性がきまらず、内定をもらった仕事も向いているか不安」
そんな人でも、十分なサポート実績と30万件を超える求人をもとに、プロの目線であなたの適性を分析してもらえます。
リクルートエージェントは独自のサポートも充実しており、中でも「面接力向上セミナー」は大変好評です。
その満足度は97%で、ほとんどの参加者が満足しているセミナーでもあります。今度こそ最適な就職先を見つけるためにも、面接力アップはしておいて損はないでしょう。
他にも、大手企業の選考会や採用セミナーも開催しています。
リクルートエージェントの公式サイトリクルートエージェントの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
おすすめの転職エージェント③ランスタッド

オランダ生まれのランスタッドは、世界第2位の規模を誇る総合人材サービス企業です。
口コミを調べると、年収800万円以上の外資系企業への就職を目指したい方から評価されている転職エージェントと言われています。
ハイクラスの転職を目指す求職者から支持される理由は、外資系の大手企業の求人を多く取り扱い、バイリンガルのキャリアアドバイザーが多数在籍しているからです。
外資系企業への就職を目指す場合、英文の履歴書作成や英語の面接対策が必要になる場合が多々あります。
ランスタッドのキャリアアドバイザーは語学に堪能な方が多く、安心してサポートをお願いできるでしょう。
「やっぱり外資系企業に就職したい」「提示された年収に納得できず、内定辞退を考えている」方におすすめしたい転職エージェントです。
ランスタッドの公式サイトランスタッドの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
転職エージェントへの内定辞退はしっかり伝えてスッキリしよう
内定辞退はなかなか伝えづらいことではありますが、企業や転職エージェントに気を遣って就職先を決めるわけにはいきません。
内定辞退で悩んでいる時は、早めに転職エージェントに相談することをおすすめします。あなたをサポートしてきた担当者だからこそ、親身に話を聞いてくれるはずです。
誰かに相談することで、自分がどこに納得できていないかを見直すきっかけにもなります。それによって、より自分に合った企業を見つけることができるのです。
内定辞退をすることは決して悪いことではありません。大切なのは、自分自身が納得して就職することです。
内定辞退を決めたら、すぐに転職エージェントに伝え、すっきりした気持ちで就職活動を再開しましょう。