地方転職を考えている人はいませんか?
都市部で働いている人の中には、
- 「両親も高齢になってきたし、転職して地元に帰ろうかな」
- 「地方でしかできない仕事に挑戦してみたい」
など、地方への転職を検討している人も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな地方転職について詳しく解説しています。
また、記事の最後には、転職のプロが厳選した「地方転職を成功させる上で利用したい転職エージェント」も紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。
目次
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。
担当者との相性を確認しながら本命のエージェントを1社に絞り、本格的な転職活動を開始する。
Uターン・Iターン地方転職が多い年代と理由
転職は今後の人生を大きく左右する重要なイベントですが、地方への転職となると、その重要度はさらに増します。
「気になってはいるけれど、実際のところが知りたい」という人も多いはずです。
ここではまず、地方に転職する人が多い年代や、地方転職を決めた理由についてご紹介します。
Uターン・Iターンをする割合が多い年代
国立社会保障・人口問題研究所が行った第8回人口移動調査(2016年)によると、Uターンした人の年齢別の平均割合は、29歳までは10%ほどですが、30代で24.8%、40代で24.9%に増加しています。
Iターンの年齢は正確な資料がありませんが、認定NPO法人ふるさと回帰支援センターによると、2016年に地方移住相談窓口を利用した年代で最も多かったのは30代の28.0%で、次いで40代の22.5%です。
地方への転職を検討する人や、実際に転職を行う人は、30代以上に多く、女性よりも男性のほうが、圧倒的に多いことが分かりました。
家族の都合など、転居を伴う転職をしなければならない理由が出てくるのがこの年代に多いからではないかと推測されます。
Uターン・Iターンの理由
(出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年層の地域移動に関する調査」)
独立行政法人労働政策研究・研修機構が2016年1月に実施した「若年層の地域移動に関する調査」によると、Uターンした25歳から39歳の57.9%が「実家に戻った」ことを理由としています。
「やりたい仕事がある」も10.1%ありました。
また、リクルートワークス研究所が2015年に行った「UターンIターンと就労に関する調査」によると、Uターンのきっかけで最も多いのは、転職などの「仕事の都合」の43.5%、次いで多いのが「親との同居等」の29.8%でした。
地方に転職した目的で最も多いのは、「仕事で成長する」ことだそうです。
UターンやIターンには、実家に戻るためといった家族の都合だけでなく、仕事で成長するなどの前向きな理由も多いと言えます。
Uターン・Iターン地方転職のメリット
近年人気が高まっているUターン・Iターンには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
代表的なものから意外なものまで、地方への転勤のメリットを紹介します(※クリックすると詳細に飛びます)。
土地の雰囲気になじみやすい
Uターン転職の場合、自分の生まれ育った故郷に戻るため、その土地の風習などを理解していることが多いです。
そのため、転居を伴う転職であっても、周囲になじみやすいというメリットがあります。
Iターンなど、住んだことのない土地に転職すると、その土地の雰囲気になじめず、大きなストレスとなる可能性があります。
その心配がないUターン転職は、転居によるストレスが比較的少ないと言えます。
住居費が安くなる
地方では都市部と物価が異なるため、さまざまな費用を安く抑えることができます。特に大きく節約できるのが、住居費です。
都市部と同じ家賃でも、地方では数倍の広さの家に住むことも可能です。
子どもが生まれたから広い家に住みたいものの、金銭的な問題でそれができないという場合には、地方への移住は一つの手段であると言えます。
教育費が節約できる
都市部から地方に移住すると節約できるのは、住居費だけではありません。
都市部に長年住んでいる人は意外に思われるかもしれませんが、実は地方に移住すると教育費が安くなることが多いです。
なぜなら、都市部では中学や高校のトップ校は私立が多いですが、地方では公立がトップ校のことが多いからです。
お金をかけなくても子どもに質の高い教育を受けさせてあげられるのは、大きなメリットです。
また、地方は都市部に比べて待機児童が少なく、保育園に比較的入りやすいというメリットもあります。
子育て世帯への支援に力を入れている自治体も多いので、地方への転職は子育て世帯に特におすすめです。
通勤が楽になる
都市部で働く人にとって、大きな負担となるのが通勤です。
満員電車に揺られ、1時間以上もかけて会社に通わなければならない人も多くいます。
地方の場合、都市部と比べて通勤時間が短いだけでなく、朝の混雑率も都市部ほどではありません。
イギリスの西イングランド大学が行った調査では、一日の通勤時間が20分増えると、仕事の満足度には、給料が19%減ったのと同程度の悪影響が及ぶという研究結果が出たそうです。
通勤時間に余裕ができ、通勤ラッシュのストレスからも解放されるということは、何にも代えがたいメリットと言えるでしょう。
自治体のサポートを受けられる
日本創生会議が2016年に発表した「日本の全自治体の約半数が消滅する可能性がある」という指摘は、全国の地方自治体に大きな影響を与えました。
この指摘を受け、現在ではどの自治体も移住促進に力を入れています。
金銭的なサポートを行う自治体も多く、中には移住者に無料で土地と住宅を譲渡してくれる自治体まであります。
このような手厚いサポートを受けられるのも、地方への転職の大きな魅力です。
親の近くに住める
Uターン転職の場合、親の近くに住めるのは大きなメリットです。
親にもしものことがあった場合もすぐに駆け付けられますし、気軽に顔を見に行くことができます。
また、子どもを少し預かってもらうなど、何かと頼りにできるのも魅力です。
両親の近くに住むことは、親や自分のためだけでなく、家族のためにもなります。
Uターン・Iターン地方転職の注意点
さまざまなメリットのある地方への転勤ですが、そこには注意点も存在します。
転職して後悔しないために知っておきたい、Uターン・Iターン転職の注意点と、その対処法を紹介します(※クリックすると詳細に飛びます)。
給料が安くなることが多い
地方は都市部に比べて給与水準が低いことが多いため、住居費などが安くなっても暮らしぶりが変わらないこともあります。
dodaが発表している平均年収ランキングを見ても、関東全体の平均年収が435万円であるのに対し、中国・四国では384万円、北海道・東北では377万円と、地域によって大きく差が開いていることが分かります。
東京では時給985円の最低賃金が、最も低い鹿児島県では761円と200円以上低いことからも、それが伺えます。
しかしながら、地方に高収入の求人が全くないというわけではありません。
地方への転職は、好待遇・高収入の求人を探しだすことが重要と言えます。
転職先の選択肢が限られる
地方では、都市部ほど企業が密集していません。
大都市にしかない仕事も多くあります。
転職先の選択肢が限られてしまうため、自分の希望に沿った求人が見つからないおそれもあります。
専門性の高い仕事などは、特に地方での仕事が見つかりにくい傾向にあります。
地方移住を決断する前に、自分が移住する地域に希望する求人があるかどうかを確認しておくことが必要です。
移動が不便になる可能性がある
都市部では公共交通機関が充実しているため、移動に不便さを感じることはあまりありません。
しかし、地方では車がないと生活できない地域も多くあります。
ペーパードライバーにとっては大きなデメリットですし、車がない場合は余計な出費をしなければなりません。
転職してから後悔しないためにも、周辺の生活環境はあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
近所づきあいが面倒になる
都市部では近隣住民との付き合いが希薄になりつつありますが、地方では近隣住民による助け合いの文化が残っている地域が多いです。
そのこと自体はデメリットではありませんが、近所づきあいが面倒に感じられる人も多くいます。
地方の自治会の活動では、現役世代は「若い」とみなされ、リーダー的ポジションを任されることもしばしばです。
近所付き合い自体は悪いことではありませんが、休日に拘束されたり、何かと気を使う場面が増えたりと、人づきあいが苦手な場合は、地方への転職を考え直した方がいいかもしれません。
Uターン・Iターン地方転職の効率的な進め方
デメリットもありますが、上手に対処すれば大きなメリットを得られるのが地方への転職です。
では、実際に地方への転職を希望する場合、どのように転職活動をすればよいのでしょうか。
「地方で仕事を探すには、今の仕事をやめて移住しないといけないのかな」と考えている人もいるかもしれません。
しかし、地方への転職は、実は東京で働きながらでも進められるのです。
ここでは、都市部で働きながらできる、地方への転職活動の方法を紹介します。
自治体の移住相談窓口
東京でUターン・Iターン転職の相談ができる窓口も多くあるので、これを利用するのも方法の一つです。
たとえば、静岡県では品川区に「静岡U・Iターン就職サポートセンター」を設置し、求人の紹介から就職までのサポートを行っています。
メールやSkypeでの相談も受け付けています。
都府県だけでなく、東京に窓口を置いている市町村もあります。
例として、福岡県久留米市は千代田区に「久留米市東京事務所」を設置し、仕事だけでなく生活環境などの相談に乗っています。
また、窓口の設置だけでなく、住居と土地の無償提供など独自の移住支援を行っている自治体も多くあります。
自分が移住したい自治体の定住支援にはどのようなものがあるか、あらかじめ調べておくことをおすすめします。
転職エージェント
自治体の窓口で条件に合う求人を紹介してもらっても、選考を突破できなければ意味がありません。
それ以前に、自分の希望する求人に出会えない可能性もあります。
そこでおすすめしたいのが、転職エージェントです。
全国展開している転職エージェントであれば、日本全国の求人を保有していますので、東京にいながら希望する地域の求人を紹介してもらうことができます。
また、好待遇な非公開求人を紹介してもらうことができ、企業に給与交渉もしてもらえるので、地方への転職でネックとなる年収の減少を抑えられる可能性が高まります。
さらに、履歴書の添削や面接対応などのサポートをしてもらえるので、自分が希望する企業から内定をもらえる可能性を高めることもできます。
自治体の相談窓口を利用できない人はもちろんのこと、窓口を利用している人も、求人数の確保とサポートのために転職エージェントを利用することをおすすめします。
Uターン・Iターンに強い転職エージェント
Uターン・Iターン転職の熱の高まりを受け、転職エージェントでも地方への転職支援に力を入れる会社が増加傾向にあります。
ここでは、その中からとくにおすすめしたい転職エージェントを紹介します。
当サイトが独自に集めた利用者からの口コミも合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
地方への転職は、求人の量と質の確保が何よりも重要です。
質の高い非公開求人を少しでも多く確保するためにも、複数の転職エージェントを利用することをおすすめします。
サポート力が高評価のパソナキャリア
パソナキャリアは、全国の求人をまんべんなく扱う総合転職エージェントで、地方へのU・Iターン転職を行うのに最適です。
求人数はもちろん、サポート力が高いので、どの県に転職しようとも、確実に転職を成功させることができます。
アドバイザーの質は高く、その県に転職するにはどうしたら良いのか、その県特有の事情は何かなど、しっかり教えてくれます。
パソナキャリアを実際に利用した人は、
22歳 女性 販売 薬局
40歳 女性 アウトソーシング会社スタッフ
など、扱っている求人数の多さ、サポート力の高さについて評価していました。
パソナキャリアの公式サイトパソナキャリアの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 パソナキャリアの評判は?629人の口コミ調査の結果様々な転職者におすすめのリクルートエージェント
リクルートエージェントも、全国の求人をまんべんなく取り扱う総合転職エージェントです。
求人情報や、転職先に関する情報、転職を成功させるノウハウなどについて詳しく、こちらもまず利用したい転職エージェントです。
情報量が豊富なのに加え、サポート体制も整っているので安心です。
リクルートエージェントを実際に利用した人は、
31歳 女性 介護
28歳 女性 広告代理店
など、求人数の多さ、サポート力の高さについて評価していました。
リクルートエージェントの公式サイトリクルートエージェントの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 リクルートエージェントは評判が悪い?500人の口コミ調査の結果外資系やグローバル企業転職に強いランスタッド
ランスタッドは、全国に60以上もの拠点を置く転職エージェントです。
全国・海外の求人を扱っているので、こちらもU・Iターンを考えたら、おすすめの転職エージェントです。
正社員以外にも、ハイクラスや派遣、短期バイトの求人も扱っているので、いろいろな形の転職を実現できます。
ランスタッドを実際に利用した人は、
29歳 女性 接客業
38歳 女性 主婦
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ランスタッドの公式サイトランスタッドの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 ランスタッドの評判は?500人の口コミ調査の結果地方への転職で後悔しないためには情報収集が重要
地方への転職で後悔する理由として大きいのが、「想像とのギャップ」です。
そのため、Uターン・Iターン転職で後悔しないためには、事前の情報収集が欠かせません。
転職エージェントの活用と同時に、自分の移住したい地域の情報収集をしっかりと行い、ぜひ地方への転職を成功させてください。