マツダは、ロータリーエンジンを搭載したスポーツカーで一世を風靡した、国内第4位の自動車メーカーです。
マツダは、有名かつ人気な企業なので、転職難易度も高いです。
この記事では、マツダの企業情報や、転職を成功させる方法について詳しく解説しています。
記事の最後では、マツダへの転職におすすめな転職エージェントも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。
担当者との相性を確認しながら本命のエージェントを1社に絞り、本格的な転職活動を開始する。
転職する前に、マツダについて知ろう!
日本人で「マツダ」という社名を聞いたことがない人は、ほとんどいないと思います。しかし同社が歩んできた歴史や実態についてはあまり知られていないのではないでしょうか。
転職を成功させる秘訣は、ターゲットとなる会社の情報収集にあります。ですので入念な企業研究を欠かすことはできません。マツダへの転職を確実に成功させるためには、まず会社の歴史について把握しておくことをおすすめします。
ここでは、マツダの歴史や強みとなる技術の数々、経営方針や未来への展望など、転職を成功させるために欠かせない情報の数々を集めてみました。最後まで、じっくりと目を通されることをおすすめします。
ルーツはコルク?!マツダの歴史をご紹介
マツダの歴史は長く、そのルーツは戦前まで遡ります。設立は1920年なので大正9年ですね。
現在でこそ国内市場シェア4位、グローバルでのシェア16位と一大自動車メーカーとしてその地位を築いたマツダですが、その前身となったのは広島でコルク製造を生業とする一工場でした。しかしそのコルク工場は倒産寸前の状態。それを憂いた地元の財界人が設立したのが「東洋コルク工業」です。
そして翌年の1921年、後のマツダの実質的創業者となる松田 重次郎氏が社長に就任します。1927年には社名を東洋工業に改名し、事業の立て直しのため、機械工業分野への進出を決意します。
1931年にはDA式3輪トラック「MAZDA号」を開発し、自動車産業への参入を開始します。松田氏は元々大阪にて松田製作所(現在の大阪機工)を経営しており、自ら「松田式ポンプ」を開発する技術者です。その経験を生かした挑戦と言えるでしょう。
結果、MAZDA号は日本中で大ヒットし、地元広島でもバタバタの呼称で親しまれました。後々世界的なブランド名となる、「MAZDA」の名前が登場した瞬間でもあります。その後、着実に事業を拡大し軌道に乗ってきた矢先、第二次世界大戦の戦火に見舞われました。
しかし、依然として3輪トラックの需要は高く、地道にその地盤を固めていきます。1960年には、同社にとって初めての量産型乗用車である、R360クーペを発売。軽乗用車とは思えない、先進技術の結晶のような車です。
現在まで続く、マツダの挑戦的なスタンスを決定づけた車と言えるでしょう。翌年には、後年マツダの代名詞となる、ロータリーエンジンの開発を開始。
1967年には、国産の量産乗用車としては初となる、ロータリーエンジン搭載車「ユーノス・コスモ」が登場するのです。その後、紆余曲折を経ながらもマツダは成長を続け、2018年3月期には、過去最高となる、前年同期比9%増の3兆5000億円もの売上高を達成。グローバルでのシェアも2.6%増を記録しています。
マツダの社名の由来は知恵の神様の名前
黎明期を支えた傑作3輪トラックの車名にも使われた「MAZDA」の由来についてご紹介しましょう。マツダと社名変更されたのは1984年のことです。
創業者である松田 重次郎氏の名字と、ゾロアスター教の主神である「アフラ・マズダー(英語表記はAiura Mazda)」を由来としています。アフラ・マズダーは知恵と理性、調和を司る光の神様です。
国内の自動車産業にとって、光明をもたらす会社となることを目標にして名付けられました。また現在のロゴマークは1997年に定められ、「自らをたゆまず改革し続けることによって、力強く、留まることなく発展していく」という決意が、羽ばたく鳥のデザインにこめられています。
マツダが産み出す魅力的なこだわり技術の数々
自動車業界におけるマツダの強みは、他社と明確に差別化されたこだわりの技術の数々です。ここではその魅力をご紹介しましょう。
まず最初に挙げるべき技術は「ロータリーエンジン」。マツダの代名詞とも言える技術ですね。
通常の車に搭載されているピストンによる圧縮・爆発を利用一般的なエンジンとは設計が異なり、燃焼室内をおにぎりのような形の「ローター」を回転させることで圧縮・爆発を行うエンジン形式です。エンジンのサイズをコンパクトにまとめることができるだけでなく、効率的にエネルギーを取り出すことが可能です。
次にご紹介する技術は、「クリーンディーゼルエンジン」。CO2排出量の削減に大きな効果を持つエンジンで、世界的にも注目を浴びている技術と言えます。
名だたるメーカーがクリーンディーゼルエンジンを開発していますが、日本においてその先鞭をつけたのは他でもないマツダです。
「Zoom Zoom」に込められたマツダのブランドメッセージとその驚異の決断
製造業に関係するビジネスの世界において、最も重要視されるのは市場内におけるシェア占有率です。これは自動車業界においても非常に重視されている指標で、世界中の自動車メーカーがシェア向上を狙って日々鎬を削っています。
ユーザーのニーズを満たし、同業他社より1台でも多く売ることが正解ということですね。現在「EVへのシフト」や「自動運転技術の追求」といったものが最新のニーズとして存在しています。
しかしマツダは、製造業において一般的な「大多数のニーズを満たす」というスタンスではなく、「マツダが提供する価値に共感するニッチユーザーをターゲットにする」という経営方針を打ち出しているのです。彼らが掲げるその価値とは、「車を自由に操り走る喜び」に他なりません。
ブランドメッセージである「Zoom Zoom」は、日本語で車の駆動音を示す「ブーンブーン」と同じ意味の英語です。子供の頃に感じた、動くものを自分で操作できるという感動をいつまでも忘れないユーザーに、その願いを叶える車を届けたいというマツダの想いが感じられます。
車は便利な移動手段として進化してきた工業製品です。しかし「車は単なる移動手段ではない」というメッセージを明確に打ち出し、そのメッセージに共感するユーザーのための車を製造することを決断しました。
自動車メーカーという業種の仕事内容を考えると、大変驚異的な決断と言えます。
転職する前に確認したいマツダの職場環境や給与事情
少し長くなってしまいましたが、ここまではマツダという会社の成り立ちや、その精神性について紹介してきました。しかしここからは、転職を考えるにあたって重要な要素である、職場環境や給与事情といった現実的な情報を紹介していきます。
会社の考え方に共感できたとしても、社内の雰囲気に馴染めなかったり報酬に満足できなければ、転職先として考えることはできませんよね。重要なポイントです。
しかし給与事情はともかくとして、職場環境のような「社員しか知らない情報」は、通常中々手に入りません。またもし何らかの情報が手に入ったとしても、その内容が本当のことなのかを確認することも難しいです。
さらに同社のような大規模な製造業の場合、多様なポジショニングの従業員が在籍しているので、手に入った情報が正しかったとしても、自分が転職を希望しているポジションとは全く関係がない情報であることも珍しくないでしょう。
どちらにせよ転職活動のキーになる重要な情報は、ネットに掲載されている通常の求人や、会社のホームページで公示されている求人内容に掲載されることはまずありません。
しかし転職エージェントを利用すれば、自分の転職活動にとって本当に役立つ、確度の高い情報を手に入れることも可能です。というよりも、転職に役立つ生の情報を手に入れるためには、転職エージェントを頼るしかないとも言えます。
ここでは、本来であれば転職エージェントだけが知っている、マツダに関する口コミ情報の一部をご紹介したいと思います。
これでバッチリ!マツダの職場環境をご紹介!
マツダの社風を一言で表すとするなら、「新卒時代に想像するような典型的ホワイト企業」という表現が最もしっくりきます。フレックス制度が浸透しているので、遅刻という概念はないようです。
基本的に残業が禁止されているので、長時間労働を強いられることもありません。所属部署仕や仕事内容にもよりますが、残業は多くても月20時間程度です。
休日出勤が発生する場合でも、チーム内で偏りが出ないようにうまく振り分けられています。有給に関しても前日までに申告すれば、特に問題なく取得できるなど、プライベートを大事にしたい人にとっては、理想的な職場と言えるでしょう。
産休や育休取得後の復職に関しても非常に寛容で、女性だけでなく男性が取得することも珍しくありません。さらに赴任同行休職なる制度があり、他社に勤務している配偶者が転勤する場合、それを理由に最大3年間休職することが可能です。
古風な日本の会社らしく、社内イベントも盛んに行われており、飲み会も和気藹々とした雰囲気で行われています。こうしたイベント事が苦手な場合でも、強制参加ではないので基本的にはプライベートを優先することが可能です。
また所属部署や上司の方針によってまちまちになる部分はあると思いますが、基本的にパワハラやセクハラのような行為は厳しく処断されるので、働きにくさを感じることはないと考えていいでしょう。評価制度に関しても、上司と部下がお互いを評価しあう形式が採用されているので、職位を利用して迂闊なことをすることはできません。
社員に優しく、非常にのんびりとした社風の昔ながらの優良企業と言っていいでしょう。しかしそこで気になるのは、中途入社の転職組と新卒入社組では、どの程度待遇に差が出るのかという点です。
口コミ情報を確認してみたところ、転職組と新卒組に待遇の差はないということがわかりました。この結果はかなり驚きです。
昔からの日本の会社は、生え抜きの社員である新卒組に優しく、他社からの転職社には厳しいと聞きます。特に歴史の長い製造業は、そうした傾向が顕著であることが多いからです。
この様な姿勢の元で運営されている会社であれば、安心して転職を活動を行うことができるでしょう。
マツダ社員の給与事情を大公開!
皆さんはマツダの年収に、どんなイメージを持たれていますでしょうか。やはり「自動車業界らしく結構高いのかな?」というイメージを持っている人は多いと思います。
確かに他業種に勤めている同年代と比較すると、給与は高いです。シェアが小さいとはいえ、さすが自動車業界という風格があります。しかし同業他社と比較した場合、給与水準は平均的、もしくは多少劣ると言わざるを得ません。
マツダが発表した2018年3月期の有価証券報告書を確認したところ、平均年齢は41歳で平均年収は約680万円でした。しかし日本の自動車業界最大手のトヨタでは、平均年齢は39歳で平均年収は830万円と、大きく水を開けられています。
それではここで、自動車業界全体の平均年収と同社の平均年収の推移を年齢別に比較してみましょう。ただし掲載している数値は、入手可能なデータを元に算出したおおよその推測になりますので、実際の状況とは少し差があるかもしれません。
年齢 | マツダ | 自動車業界 |
---|---|---|
20〜24歳 | 381万円 | 463万円 |
25〜29歳 | 568万円 | 578万円 |
30〜34歳 | 660万円 | 663万円 |
35〜39歳 | 713万円 | 711万円 |
40〜44歳 | 759万円 | 776万円 |
45〜49歳 | 834万円 | 832万円 |
50〜54歳 | 884万円 | 883万円 |
55〜59歳 | 828万円 | 858万円 |
入社後3年程度で、80万円程度の差が発生しています。しかしその後は徐々に差がなくなり、概ね業界平均値の金額に落ち着いていくようです。
この結果と職場環境に感する口コミを合わせて見てみると、波風の立たたない平穏なサラリーマン生活を望む人にとって、同社は大変過ごしやすく、理想的な会社であることがわかります。社歴に合わせて順調に伸びる給与とのんびりした社風は、定年まで安心して働ける環境であることを如実に表していると言って良いでしょう。
平均勤続年数も16.3年とかなり長く、退職者は少ないということがよくわかります。
転職するならこだわりたい!マツダの福利厚生
マツダの福利厚生ですが、残念なことに特筆すべき内容のものはほとんどありません。コーポレートサイトに掲載されている情報を見る限り、一般的な会社であれば、どこでも提供しているような平均的な内容と言えます。
唯一目を引くものといえば、43個のメニューから好きなものを選択できるカフェテリアプランでしょうか。年間58,000円分のポイントを支給され、昼食補助やプライベートの旅行、パソコンの購入補助など、希望するプランを選んでポイントを使用できる、選択型の福利厚生システムです。
しかし、同社の福利厚生の真価は、わかりやすい制度面以外にあるのではないでしょうか。職場環境の項目でも少し触れましたが、有給の取得が容易い点や産休や育休取得後の復職に寛容な点、赴任同行休職といった、労働者が当たり前に享受すべき権利を当たり前に行使できる点にあります。
現在一般的な日本の会社において、これらの制度が用意されているのは普通です。ですが残念なことに、これらの制度を当たり前のように使える会社は少なく、有給取得にいたっては有名無実になっている会社も存在しています。
定められている制度を当たり前のように活用できるということ自体が、非常に重要な福利厚生と言っていいでしょう。社員のワークライフバランスを重視する、マツダならではの特徴と言えます。
転職エージェントは現役社員の口コミを知っている!
これまでご紹介してきたマツダに関する情報は、全て現役社員の口コミ情報から得たものばかりです。情報の入手元は、キャリコネというサイトになります。
キャリコネに掲載されているマツダに関する口コミ総数は、なんと388件。現役社員とOB社員が、実際に勤務した体験に基づいて投稿したものばかりですので、職場内の実際の空気を感じられる貴重な情報と言えます。
キャリコネへの登録は完全無料です。今の会社に不満がある人や、違う会社に興味がある人なら、とりあえず登録だけでもしておきましょう。思いもよらない情報が手に入り、より良い職場を求めて転職を決意するきっかけになるかもしれません。
また、「いい会社が見つかれば転職したいなぁ」くらいの思いを持っているなら、キャリコネのサービスの1つであるキャリコネ転職という転職エージェントサービスは必ず役立つサービスです。もちろん完全無料で利用可能なので、自分の職歴情報を登録しておけば、自分では思いつきもしなかったような業界からオファーが届くかもしれません。
転職というものは「ちょっとしたきっかけから始まる」ことが多く、自分が進むべき新しい道は、意外なほどスムーズに開くものです。また転職エージェントは、掲載されている口コミ情報以上にコアな情報を持っています。
将来転職する際に必要な情報が、担当アドバイザーから勝手に転がり込んでくるかもしれません。
マツダの求人内容を一挙公開
それでは、マツダが自社のWebページで公示している、転職希望者向けの中途採用求人の情報を紹介していきましょう。確認する限りでは、転職組だからといって新卒入社した従業員と大きな差がつくような内容ではありませんでした。
コーポレートサイトに掲載されている募集要項
コーポレートサイトには、本社直轄の部門以外に、技能系期間社員(俗に言う期間工)の求人やマツダ病院関連の医務系求人、グループや関連企業の求人も掲載されています。今回ご紹介する求人情報は、事務・技術系キャリア採用の情報です。
これらは「採用情報のページ」に掲載されている内容となります。
要項項目 | 項目詳細 |
---|---|
雇用形態 | 正社員 試用期間3ヶ月(給与・待遇に差異なし) |
勤務時間 | フレックスタイム制(コアタイムなし) ※標準労働時間:8時間/1日 平均勤務開始時間:8:15〜9:00 |
勤務地 | 広島本社(広島県安芸郡府中町) 防府向上(山口県防府市) その他 |
給与 | 経験・能力を考慮し規定に基づき決定 |
待遇・福利厚生 | 昇給年1回 賞与年2回 時間外手当支給 通勤手当支給 各種皆保険完備(雇用保険・労災保険健康保険・厚生年金) 退職金制度 独身寮(家賃2万円/月) カフェテリア式福利厚生制度 赴任時の引越し費用、交通費は規定により支給 |
休日・休暇 | 週休2日制(社内カレンダーあり) 年次有給休暇(半日有給制度あり) 年間休日121日(GW・夏季・年末年始など) ※年数回の土曜・祝日の出社あり |
応募から採用までの道のり
次は実際に応募した場合の、選考の流れについてご説明します。先程例としてご紹介した事務系職種の場合、基本的に1回の面接で合否が決まるようです。
しかし希望する職種によっては、カジュアルミーティングやデザイン実技、プレゼンテーション実技といった、実技試験が行われる場合があります。また遠方から面接を受けに来る転職希望者には、交通費が支給されます。
書類選考
まず全ての転職希望者は書類選考を通過する必要があります。以下の2つを用意して応募しましょう。
- 履歴書
- 職務経歴書
応募方法は、マツダのコーポレートサイト内に設置されている「採用情報のページ」から、Web経由でのエントリーとなります。履歴書・職務経歴書は応募書類の項目にファイルを添付すればOKです。
もう1つの方法としては、有名な転職支援サービスであるリクナビNEXTのスマート応募を使用することも可能です。すでにリクナビNEXTに登録している転職希望者であれば、より気軽に応募することができるでしょう。
またマツダでは転職希望者向けの面接会やセミナーが定期的に開催されています。まず話を聞いてみたいと思った人は、実際に応募する前に、これらのイベントに参加するのも効果的です。
SPIテスト
書類選考を通過したら次は面接になるのですが、面接を受ける前にWeb上で実施されるSPIテストを受けなければいけません。この辺りは他の会社の選考の流れと同じと思われます。
しっかりと事前に対策をしておけば、早々足切りに引っかかることはないでしょう。
面接
マツダの面接では部門責任者1名、人事担当者1名が面接官を担当することが多いです。基本的には、1度の面接で合否を決定できるよう配慮されています。
これは転職希望者が、遠方から面接を受けに来ることが多いからです。「転職希望者に余計な負担をかけないように」という同社の心遣いと思われます。
面接は和やかな雰囲気の中行われますので、礼儀を失することなく、ざっくばらんに会話することをおすすめします。マツダはただの従業員ではなく、ある種の家族のような関係性を築ける人材を求めている、古き良き会社です。
「一度入社したら定年まで勤めつづけるもの」という認識の下、「この転職希望者は本当に長く付き合っていける人間なのか」という点を重視しています。
その他の選考過程
希望している職種によっては、実技に関する試験が行われます。例えばデザイナー職や技術職を希望している転職希望者には、必要とされる技術水準を上回っている実力を持っているかどうかを確認する必要があるからです。
マツダに転職する第一歩を踏み出そう!
それではそろそろ、転職活動の第一歩を踏み出してみましょう。まずはマツダが自社のWebページに掲載している採用方針や、求人内容についてご紹介したいと思います。
同社が求める人材の条件を理解すれば、自分のキャリアをより魅力的にアピールする切り口が見えてくるはずです。
マツダが求めている人材をチェック!
マツダが求めている人材は非常にシンプル。同社が目標としている、「走る喜びを届けるための挑戦」に共感できる人材を求めています。
若者の車離れが進んでいると言われて久しい自動車業界において、同社のシェアは決して高いものではありません。しかし誰もが持っているはずの「車を操ることへの喜び」を揺り動かすことができれば、マツダというブランドを維持・発展させることは十分可能です。
ユーザーが潜在的に持っているニーズを掘り起こし、もう一度「車に乗りたい」と感じてもらう。マツダが必要としているのは、そうした素晴らしい体験を提供できるような製品を、情熱を持って世に送り出したいという気持ちにあふれた転職希望者です。
そこで同社が欲している人材の条件を、以下に箇条書きで記載してみました。
- マツダの理念に共感できる人材
- ものづくりに対して妥協しない人材
- 貪欲に挑戦し続けられる人材
- 顧客やユーザーに誠実に向き合える人材
応募する職種によって多少違いはありますが、これらの要素を持った人材が求められています。また当然ながら、中途入社ということになる転職希望者の場合、これらの条件を満たした上である程度の実績が必要です。
またこれは明言されている条件ではありませんが、車好きでマツダというブランドそのものに思い入れがある人は非常にポイントが高いようです。自動車業界は製造業ですので、現実感のある堅実な人材を重用する反面、夢を追うエネルギーが世界を変えていく業界でもあるので、当然のことだと思います。
さらに付け加えるなら、本社が存在する広島という土地に思い入れがある人もポイントが高いようです。
面接で聞かれる内容を予習しよう
マツダの面接内容はかなりベーシックな内容が中心です。他社でも聞かれるような質問内容はしっかりと押さえておきましょう。
以下は、実際に転職希望者が面接時に聞かれた内容です。
- 志望動機を教えてください
- 好きな車種は何ですか?
- 愛車を整備したことはありますか?
- まったくやったことがないことや、望まない仕事でもやれますか?
- 外部から見た弊社のイメージを教えてください
- あなた自身を5つの言葉で表現してください
- 入社したらどのような仕事をしたいですか?
- 業務経験と自分の強みを教えてください
- 広島はどうですか?
これらは全て、適切な企業研究をしていれば答えられるものばかりです。しかし転職エージェントを活用していれば、さらに一歩踏み込んで面接官が好む回答を用意することができるでしょう。
またマツダならではと言える質問もあるようです。内容的には、事前に対策を準備しておくことが難しいものが中心になります。
内容は面接官によってまちまちですが、予想外の方向性の質問であるという点のみが共通項です。以下では、その質問をいくつか集めてみましたので、ぜひ参考にしてください。
- 年収はいくら必要ですか?
- 自動車メーカーに就職したいなら、なぜ新卒で就職しなかったのですか?
いかがでしょうか。これらの質問は、明確な答えがあるものではなく、どのような回答を返すのかを確認することで、転職希望者の考え方や価値観を測るためのものと思われます。
マツダへの転職を成功させるには
ここまでの記事では、マツダの職場環境やその待遇、面接時の傾向や選考の過程などをご紹介してきました。ここからはマツダが転職希望者向けに用意している採用枠についての詳しい情報や、希望した職種への転職を成功させるための秘訣について説明いたします。
マツダの採用枠
まずはマツダが募集している職種についてご紹介しましょう。
マツダは自社のWebページ上で、現在転職希望者を募集している職種を公開しいます。その中から自分のスキルや経験にあった職種を選択して応募することが可能です。
統合制御システム開発領域
統合制御システム開発領域では、近年複雑化の一途を辿る、自動車のエレキシステムの開発を受け持つ人材の雇用が進められています。これからの自動車に、大きな付加価値を与えるような技術の研究開発がメインの業務です。
- 人間中心研究領域
- 研究~商品開発(Mazda Co-Pilot Concept領域)
- 自動運転技術の研究開発(走行環境認識・経路生成・車両運動制御等)
- 画像解析
- 機械学習(DL/強化学習)
- 画像&距離センサ信号処理
- 新規Map開発
- 走行経路生成&運動計画
- 車両運動制御
- エレクトロニクス基盤技術領域
- 車両エレキシステム開発&アーキテクチャ設計
- 車載通信システム開発(高速通信・無線通信)
- 自動車の情報/通信セキュリティ開発
- 車載ECUのハードウエア開発(機能・製造要件設計)
- 車載ECUの半導体デバイス開発
- 車載ECUの基本ソフトウェア開発
- 車載ECUのモデルベース開発
- センシング先行技術開発
- 先行~商品開発(インフォテインメント・UI領域)
- 車載インフォテインメントシステム開発(新世代カーコネクティビティシステム領域)
- ユーザインタフェース開発(コクピットユーザインタフェース領域)
- 先行~商品開発(ADAS、車両領域)
- 車両安全制御開発
- 車載制御ECUのハードウエア、ソフトウエア開発
- MBD支援・運用システム開発領域
- 自動車(HEV、EV含む)のモデルベース開発を支援するシミュレーション及び運用システムの設計開発業務
パワートレイン開発領域
自動車の中核技術である内燃機(エンジン)や、変速機(トランスミッション)関連の技術の研究開発がメインの業務です。工学系の技術や知識を持った人材を中心に雇用が進められています。
- EV/PHEV用インバータ制御開発
- オートマチックトランスミッション開発領域
- 次世代オートマチックトランスミッションの油圧制御設計/実験研究
- 走行・環境性能開発領域
- エンジン及び排気ガス浄化システムの故障診断(OBD)機能開発エンジニア
- 駆動力制御開発と走行実験/計測業務
- 車両全体のエネルギー・サーマルマネージメントシステムの仕様検討及び制御構築
生産技術領域
統合制御システム開発領域やパワートレイン開発領域が、自動車の未来を形作る花形の開発職であるのに対し、開発陣によって設計されたものを量産可能な製品に生まれ変わらせるのが、生産技術領域の仕事です。また予算、時間、材料調達といったコスト管理や、生産ラインの歩留り向上といった部分も重要な仕事とされています。
- パワートレイン領域生産技術
- 駆動系加工領域
- 車体領域生産技術
- 組立領域
- プレス領域
- 車両領域生産技術
- 組立領域
プラント技術領域
自動車を生産するための必須設備である、プラントの運営改善を担当しているのがプラント技術領域の技術者たちです。火力発電プラント設備の維持管理以外にも、生産計画に沿ったエネルギー供給計画の立案なども担当しています。
- 動力施設管理(石炭火力発電プラントの運営業務)
- 【広島本社】動力施設管理(石炭火力発電プラントの運転・保全業務)
- エネルギー供給設備(電力、用水、蒸気など)に関する運用・保守業務
- 全社のプラント等に関わる建築・土木技術業務(企画・設計・工事監理)
品質領域
生産している製品の品質管理を行っているのが品質領域に勤務する技術者たちです。また自動車にはつきものの、法規対応関連の業務も担当しています。
- 完成車両の新規検査工程の具体化
- 計量管理(計測・計量管理に関する企画管理業務)
- 市場品質改善エンジニア
- 海外拠点市場品質改善の統括スタッフ
- 自動車の品質(安全や環境)に関わる法規対応業務
- 購入品品質保証
ITソリューション
海外拠点も含めた、社内のシステム関連の業務を一手に引き受けているのがITソリューションです。IT関連のインフラ整備以外にも、コネクテッドカー関連のシステム企画や開発も担当しています。
- グループ内の海外各拠点に対するグローバルシステムの展開・推進
- サプライチェーンをはじめとする業務アプリケーションの企画開発・アプリケーションアーキテクト
- カスタマー・品質システム領域
- クルマの品質情報領域のアプリケーション企画開発/Bigdata分析
- 販売領域:次世代ディーラーシステムのアプリケーションシステム企画・開発(新機能構築/大規模改善)
- オフィスワーク支援ツールに関する企画・導入・運用(業務改善・効率化プロジェクト)
- コネクティッドカー領域のシステム企画開発(アプリ/インフラ)
- デジタル技術を活用したカスタマー・エクスペリエンス領域のシステム企画開発
- PLMアプリケーション基盤開発(社内ITシステム)
- ITインフラ基盤構築
- ITインフラ基盤構築(情報セキュリティエンジニア)
- ITインフラ基盤構築(ネットワークアーキテクト・クラウドサービスの適用推進)
- 先進技術領域
- データサイエンティスト
- ビッグデータ基盤開発エンジニア
- データアーキテクト(エンタープライズDWH領域)
- 全社グローバルでのITガバナンス戦略の企画推進
- 全社グローバルでのベンダマネージメント戦略の企画推進
生産管理・物流本部
サプライチェーンの維持管理が主な仕事内容です。工場の生産計画や量産化準備、部品調達の物流面の構築や輸送計画の立案など、工場とがっちりタッグを組んで下支えをする部門と言えるでしょう。
- 自動車製造の生産管理
- 物流(お客様用部品:補修用サービスパーツ領域)
グローバル購買
自動車を構成する様々な部品の購買業務を担当しています。また生産設備の調達もグローバル購買の仕事です。
- グローバル購買 (バイヤー(自動車部品、材料・設備等)、プログラム推進、アドミスタッフ)
グローバル販売&マーケティング
自動車メーカーにとって大変重要な、マーケティング領域の業務を担当しています。ブランド戦略の策定や、世界中で開催されているモーターショーの企画推進といった仕事が中心です。
- デジタルマーケティング企画・戦略推進(グローバル市場対象)
財務・経理
社内の財務・経理関連業務を担当しています。仕事内容そのものは一般的な会社と同じです。しかし世界を股にかけるメーカーだけに、かなり規模感の大きい業務に携わることができます。
- 財務・経理
デザイン
自動車の内装やカラーの組み合わせなど、デザイン関連業務全般がメインの業務です。販促物などのデザイン物の制作や、デジタル化が進む車載システムUIデザインなども担当しています。
- エクステリア/インテリアデザイナー
- カラーデザイナー
- グラフィックデザイナー
- UIデザイナー
キャリア登録
掲載されているリストの中には、自分にマッチする内容の求人がないこともあると思います。しかしそうした場合でも転職することを諦める必要はありません。
マツダは該当する職種がない場合、「キャリア登録」という形で、転職希望者からの応募を受け付けています。この制度を利用すれば、「現在募集のない職種への転職」や「自分のスキルや希望がどの職種に合致しているのかわからない」といった人でも、経験やスキルの内容にマッチした求人をマツダから案内してもらえる可能性があるのです。
マツダへの転職を成功に導く秘訣
マツダへの転職は、皆さんが想像されているよりもはるかに難易度が高いです。自動車メーカーへの転職を考えたことのある人なら、その厳しさを肌身に感じたことがあるかもしれません。
まず根本的に、自動車メーカーへの転職を希望する人はかなり多いので、求人倍率はかなり高いです。若者の車離れが進んでいると言われながらも、自動車業界は転職希望者から非常に高い人気を誇っています。
そうした状況の中で、自動車メーカーへの転職を確実に成功させるためには、ただ単純に高い技術力を持っているだけでは不安が残ります。業務に対する深い経験や専門性を有しているというだけでは、確実性が足りません。
そこをフォローしてくれるのが、転職領域におけるスペシャリストである転職エージェントの存在です。この記事内でも少し触れましたが、転職エージェントは自動車メーカーから直接依頼を受けて、転職希望者を紹介しています。
つまり彼らは転職の成否に関わるキー情報を、直接マツダから得ているということです。これらの転職のキーになる情報は、普通に転職活動をしている一般の転職希望者では、手に入れることができない貴重なものばかり。
履歴書の志望動機欄への記入のコツや、職務経歴書内で何をアピールすることが有効なのかといった、クリティカルな情報を大量に保持しています。面接時の雰囲気や質問内容、マツダが好む回答例といった情報など、そのデータは宝の山といってもいいでしょう。
しかも転職希望者は、そんな「転職のプロのサービス」を無料で利用することができるのです。転職エージェントをどの程度活用できるかが、マツダへの転職を成功させらてるか否かの分かれ道になることは間違いありません。
マツダに強い転職エージェントはどこか?
そこで問題になるのは、どの転職エージェントを使えば良いのかということです。少し調べてみればわかると思いますが、転職エージェントの数は大変多く、どの転職エージェントも同じようなことをアピールしています。
その中から、自動車業界への転職に強いエージェントを見つけなければいけません。できれば、特にマツダへの転職に強いエージェントを見つけたいところです。
そこでここでは、マツダへの転職に強いと思われる転職エージェントをピックアップして紹介指定と思います。
また転職エージェントを利用するときは、1社ではなく、複数の転職エージェントに同時に登録し、同時並行的に転職活動を進めるのがおすすめです。
サポート力が高評価のパソナキャリア
パソナキャリアでは、マツダのような自動車関係の求人を2,091件扱っています。
求人数も豊富ですが、パソナキャリアは何と言ってもサポート力の高さです。
オリコン顧客満足度で首位を取るほどの質を持っており、マツダなどの難易度の高い企業に転職する際に、おすすめです。
実際に利用した人は、
25歳 女性 ITエンジニア
40歳 女性 アウトソーシング会社スタッフ
など、アドバイザーの対応の良さや、サポート力の高さについて評価していました。
パソナキャリアの公式サイトパソナキャリアの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 パソナキャリアの評判は?629人の口コミ調査の結果様々な転職者におすすめのリクルートエージェント
リクルートエージェントでは、マツダなどの自動車関係の求人を4,647件扱っています。
求人数も多いですが、リクルートエージェントは、自動車業界の転職事情や、マツダへの転職に成功した人についての情報なども豊富に扱っています。
実際に利用した人は、
26歳 女性 サービス業界の営業
27歳 女性 アパレル
など、手厚いサポートや、情報量の多さについて評価していました。
リクルートエージェントの公式サイトリクルートエージェントの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 リクルートエージェントは評判が悪い?500人の口コミ調査の結果外資系やグローバル企業転職に強いランスタッド
ランスタッドでは、マツダなどの自動車関係の求人を810件扱っています。
求人の量はそこまで魅力的ではありませんが、ランスタッドはエグゼクティブ転職にも対応しているため、もらえるアドバイスのレベルが違います。
マツダなどの人気企業へ転職する場合には、必ず一度は相談したほうが良いでしょう。
ランスタッドを実際に利用した人は、
24歳 男性 製造業
22歳 女性 販売 薬局
など、求人の量や対応の早さについて評価していました。
ランスタッドの公式サイトランスタッドの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 ランスタッドの評判は?500人の口コミ調査の結果マツダについてよく知って、後悔のない転職を!
いかがでしたでしょうか。マツダはこだわりのある経営方針と、社員思いのアットホームな社風が同居する会社です。
たとえ他社からの転職組であったとしても、一度入社したら定年退職まで仕事をすることも難しくはありません。
今となっては珍しい体質の会社といっていいでしょう。
ですので、転職活動を展開する際に押さえておくべきポイントや受け答えのポイントが他の会社とは少し違います。
そこで転職エージェントを利用すれば、マツダへの転職に対して強力な追い風になることは間違いありません。
記事中でご紹介した転職エージェントは、マツダへの転職を有利にしてくれるおすすめの転職エージェントばかりです。
どの転職エージェントも登録・利用は無料ですので、上手に活用して自分にとって理想の転職結果を掴んでください。
みなさんが希望通りの転職を果たし、より良いキャリアと生活を実現できるよう応援しています。