高校教師の年収は高い?年代・公立/私立・役職別に解説!

高校教師は、やりがいはあるものの、大変な仕事であることは確かです。授業のほかに生徒指導や保護者対応、校務などを行い、さらに部活の顧問を務める先生も多くいます。

長時間勤務になりがちな高校教師の年収はいくらなのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。

そこで、ここでは年代や公立・私立の別、役職の有無別に、高校教師の年収相場を解説します。

高校教師に転職して年収アップが目指せるかも解説します。ぜひ最後までお読みください。

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高校教師の年収は?年代・公立/私立・役職別まとめ

高校教師の年収は、教師全体の平均年収だけを見てもあまり参考になりません。なぜなら、役職や勤め先、勤務年数などによって大きく変わるからです。

ここでは、まず全体の平均年収を説明した後、年代別、公立・私立の別、役職別に分けて解説します。

高校教師の平均年収

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、高等学校教員の給与は以下のとおりです。これは公立高校教員と私立高校教員を合わせた収入です。

  • 平均年齢 :43.7歳
  • 決まって支給する現金給与額 :44万1100円
  • 賞与: 180万400円

(44万1100円×12カ月)+180万400円で、高校教員の平均年収は709万3600円(令和元年)と求められます。

国税庁の民間給与実態調査によると、日本人の平均年収は令和元年で436万円です。日本人の平均年収からすると、高校教員の収入は高水準といえるでしょう。

参考までに、性別に分けた平均年収も紹介します。

  • 男性:(45万8700円×12月)+192万3400円=742万7800円
  • 女性:(40万1300円×12月)+152万1700円=633万7300円

意外に男女差があることがわかります。これは、管理職に就いている女性が少ないことが要因の1つです。

高校教師の年収・年代別

ここでは、高校教師の平均年収を年代別に見ていきましょう。

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」を参考に、5年区切りで表示します。

以下の表は、10人以上の規模の高校で働く教員の年代別年収です。

平均男性女性
20~24歳348万2500円348万100円348万4900円
25~29歳431万8900円442万9700円420万8100円
30~34歳531万6050円561万7900円501万4200円
35~39歳624万6550円670万6300円578万6800円
40~44歳721万5200円761万1800円681万8600円
45~49歳816万7650円872万6600円760万8700円
50~54歳855万1800円911万1500円799万2100円
55~59歳901万200円939万9500円862万9000円

20代のうちは男女差はあまりなく、高水準とはいえません。30代に入ると日本人の平均年収額(436万円)を上回り、男女差も開きはじめます。

40代後半から50代は800万円以上と高年収です。

高校教師の年収・公立/私立

高等学校には、公立と私立があります。なんとなく、私立学校のほうが給料が良いイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

実は、両者の平均年収の差はそれほど大きくありません。これは、「私立高校教員の給与は公立高校に準ずる」とする慣例があるからです。

ただし、私立高校の教師のほうが月に1万円程度多い傾向があります。これは、私学の教員には残業代や休日出勤手当などが支給されるためと推測されます。

「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法(通称:給特法)」により、公立学校の教員は残業や休日出勤をしても手当は払われません。

その代わり、基本給の4%が「教職調整額」として上乗せされます。

高校教師の年収・役職別

先に見た通り、教師は年功序列で、勤続年数が長くなるほど給与もあがります。

それ以外では、校長や学年主任などの役職につけば、管理職手当や主任手当などが支給されて給料もアップします。

それでは、役職につくとどの程度の給与がもらえるのでしょうか。

ここでは、平成28年度学校教員統計(高等学校以下の学校及び専修学校,各種学校の部 教員個人調査 高等学校)をもとに、役職別の平均給与を紹介します。

上記の統計で公表されているのは平均給与月額のみのため、12カ月+賞与4.3カ月の16.3カ月で乗算したものを紹介します。

賞与4.3カ月分は平成28年度の人事院「給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント」に基づいています。

ただし、算出した年収には調整額や諸手当は含まれないため、実際にはもっと大きな金額になります。参考程度に確認してください。

役職年収推定(平均給与×12+賞与) ※調整額等含まず
校長798万
副校長756万
教頭741万
主幹教諭701万
指導教諭702万
教諭590万
助教諭464万
講師389万
養護教諭557万
養護助教諭382万
栄養教諭511万

管理職である校長の給与がもっとも高く、一般の教諭とは大きな差があることがわかります。

高校教師の年収が高い都道府県ランキング

高校教師の仕事は、どの都道府県でも基本的に同じです。ところが、給与額は都道府県によって大きな差があります。

ここでは、JSコーポレーションのランキング表をもとに、公立高校教師の給与額上位5都県を紹介します。

順位都道府県基本給/月
1東京都44万2387円
2神奈川県42万9009円
3福岡県42万4147円
4愛知県42万1452円
5埼玉県42万1177円

なお、最下位は沖縄県で38万180円でした。

地域手当を支給している都道府県もあり、金額は地域によってバラバラです。島嶼部を抱える東京都は、7万3846円を支給しています。一方、1万円以下の県も多いです。

高校教師の年収を小学校・中学校と比較

高校教師と小学校、中学校の教師は同じ教職ですが、給与には違いがあるでしょうか。

平成28年度学校教員統計調査(高等学校以下の学校及び専修学校,各種学校の部 教員個人調査 小学校/中学校)から推測してみましょう。

この統計によると、小学校教員の平均月収は33万6200円、中学校は34万6000円です。これに、先ほどと同様に12カ月+賞与4.3カ月分で換算すると、以下の通りです。

学校の種類年収推定(平均給与×12+賞与) ※調整額等含まず
小学校548万
中学校564万

実際には、上記に諸手当が加算されて500万円後半~600万円ほどになると考えられます。高校教師の平均年収は709万円なので、100万円以上差があることがわかります。

高校教師が年収1000万円もらうのは可能?

高校教師の給与は、勤続年数が長いほど上がり高くなる傾向にあります。とはいえ、それだけで年収が1000万円を超えることはなかなか難しいでしょう。

校長や副校長、教頭などの高い役職につけば、管理職手当がつくため収入も上がります。特に、私立高校の校長であれば、年収が1000万円を超えるケースも珍しくないでしょう。

とはいえ、校長になるためには複数のステップを踏む必要があります。学年主任や教務主任を務めた後、管理職試験に合格し、教頭を何年か経験しなければいけません。

管理職試験が複数回ある私立高校や自治体もあります。

高校教師で年収1000万円を目指すことは可能ではあるものの、楽な道ではありません。

高校教師になって年収を上げるのは可能?

現職での待遇に不満があり、年収アップを目指して転職を考えている人のなかには、高校教師を選択肢に入れている人もいるのではないでしょうか。

ここでは、高校教師になる方法や転職の難易度、年収アップするための方法などについて解説します。

高校教師になるには

高校教師になるためには、国家資格である教員免許の取得が必要です。教職課程のある大学もしくは大学院で必要な単位を取得すれば免許状が得られます。

大学卒で「高等学校教諭一種免許状」、大学院卒で「高等学校教諭専修免許状」が取得でき、教科別です。

もちろん免許を取得すればすぐに教師になれるわけではありません。公立高校の教員なら、自治体が実施する採用試験を受け、合格することが必要です。

私立高の教員になるルートはいくつかあります。たとえば、私立学校協会に履歴書を預けて連絡を待つ、各高校が実施する教員募集に応募する、仲介会社に依頼するなどです。

転職して教師を目指す場合も、大学時代に教員免許をとっていれば、上記ルートで教員を目指せます。

高校教師への転職難易度

高校教師への転職難易度は決して低くありません。2021年度の公立高校教員採用試験の競争倍率は6.1倍です。前年度の6.9倍から大きくダウンしてはいるものの、厳しい数字といえます。

私立高校の場合、教師未経験であれば最初から正規雇用されることは多くありません。非常勤で採用されて経験を重ねた後、常勤採用となるケースがよくみられ、遠い道のりです。

教員免許を持っていなければ、さらに難易度が上がります。大学に入りなおす、通信制大学を利用する、などの方法で免許を取得しなければなりません。金銭的にも時間的にも厳しいでしょう。

まれに、一定の功績を挙げた人に対して、教育委員会などが教師としてふさわしいと認めた場合に特別免許状が授与されるケースもありますが、これも簡単ではありません。

高校教師への転職より年収アップしやすい方法

高校教師への転職を目指す理由が年収アップであれば、ほかの道を選ぶのがおすすめです。

なぜなら、高校教師への転職は難易度が高いうえに仕事もハードなことが多いからです。よほど教師の仕事が好きでなければ難しいでしょう。

「年収を上げたいが具体的にどのような仕事を目指していいのかわからない」のであれば、転職エージェントへの相談がおすすめです。

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高校教師の年収まとめ

高校教師の平均年収は約709万円です。私立学校の教員のほうが平均年収がやや高い傾向にありますが、公立学校とそれほど違いはありません。

日本人の平均年収は436万円のため、高収入の職業といえます。

とはいえ、高校教師の仕事は担当教科の授業だけにとどまらず、生徒指導や保護者対応、校務など多くの業務を抱え、部活動の顧問を務めるケースも少なくありません。

業務量を考慮すれば、見合う年収かは疑問が残ります。業務内容に見合う収入が得られる仕事を望むなら、教師以外の職業への転職も検討してみてはいかがでしょうか。

転職エージェントに相談すれば、キャリア形成について有効なアドバイスが得られ、効率的な転職活動が可能です。