アクセンチュアはアイルランドに本拠地を置く、世界有数の総合コンサルティング会社です。
拠点数は世界51カ国200都市以上、従業員数は計50万5000人で、日本では1995年に支社を設立しました。
以前はゴルフの大会やタイガーウッズのスポンサーを務めており、そこでアクセンチュアを認識した人も多いのではないでしょうか。
そんなアクセンチュアの年収の実態について、年代・職種・役職・学歴別に検証し、激務などの噂についても調査します。
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。
担当者との相性を確認しながら本命のエージェントを1社に絞り、本格的な転職活動を開始する。
アクセンチュアの年収は?年代・職種・役職・学歴別まとめ
アクセンチュアは世界有数のコンサルティング会社で、コンサルティング会社は一般的に年収が高いと言われています。
そのため、転職を検討している人も多いのはないでしょうか。
以下では、アクセンチュアの仕事内容、平均年収や年代・職種・役職別年収、他社との年収を比較をまとめました。
アクセンチュアとは?仕事内容・得意分野を解説
アクセンチュアはもともと、アーサーアンダーセンのコンサルティング部門でしたが、アンダーセン・コンサルティングとして独立し、2001年にアクセンチュアへ社名変更しました。
アクセンチュアの主な仕事内容は以下の通りです。
職種 | 仕事内容 |
コンサルティング | IoT、AIなどのデジタル技術を活用し、新しいサービスを提供することでクライアントの変革を支援する |
ストラテジー | クライアントの中期経営計画策定やM&A、マーケティング戦略など多岐にわたる手法で支援を行う |
インタラクティブ | エクスペリエンスを起点としたビジネス変革の実現を手助けする |
テクノロジー | 顧客の抱える課題をシステム開発やDXを通じて、業務改革を促す |
オペレーションズ | AIやアナリティクスなどデジタル技術を活用することでクライアントの業務量の省力化をはかる |
上記6種類の事業領域を中心に、戦略構築や課題解決を一貫して手掛けるのがアクセンチュアの特徴・強みです。
アクセンチュアの平均年収・平均年齢推移
アクセンチュアの平均年収についてopenworkの口コミよりまとめました。年収の分布は以下の通りです。
年収 | 人数 |
~400万円 | 7人 |
400~600万円 | 155人 |
600~800万円 | 225人 |
800~1000万円 | 140人 |
1000~1200万円 | 79人 |
1200~1400万円 | 50人 |
1400~1600万円 | 26人 |
1600~1800万円 | 13人 |
1800~2000万円 | 12人 |
2000万円~ | 17人 |
回答者の平均年収は855万円でした。分布を見ると年収600~800万円が最多です。上場企業平均より圧倒的に高いことがわかります。
なお、平均年収および平均年齢の推移のデータはありませんでした。
アクセンチュアの年収・年代別
アクセンチュアの年代別年収について、openworkの口コミよりまとめました。
なお、年収例は新卒入社のみを対象としています。
年代 | 年収例 |
20代 |
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30代 |
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40代 |
|
年代が上がるにつれ、肩書も変わり年収も大幅に増加する傾向が見て取れます。
特にマネージャーになることで年収1000万円以上が見えてきます。
アクセンチュアの年収・職種別
次は職種別に年収を比較してみましょう。先ほどと同じく新卒社員のみを対象としています。
職種 | 年収事例 |
コンサルタント |
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エンジニア・SE |
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戦略 |
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マネージャー |
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エンジニアは戦略やコンサルタントと比較すると低めの年収で、650万円付近で頭打ちです。
それ以外の職種は30代以上で年収1000万円が見込めます。
アクセンチュアの年収:役職別
次にコンサルタント職の役職別年収を見ていきましょう。口コミをもとに以下の表にまとめました。
役職 | 年収事例 |
アナリスト |
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コンサルタント |
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マネージャー |
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シニアマネージャー |
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マネジングディレクター |
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上記から、年収は年齢と関係なく役職で決まるのが分かります。
なお目安として、
- アナリスト:430-550万円
- コンサルタント:600-900万円
- マネージャー:900-1200万円
- シニアマネージャー:1200-1800万円
- マネジングディレクター:2000万円-
との情報がありました。
アクセンチュアの新卒年収
次はアクセンチュアの新卒年収を紹介します。リクナビ2021に情報が掲載されていたのでまとめました。
職種 | 年収(基準年俸) |
ビジネス・テクノロジー コンサルタント職 | 430万円 + ボーナス |
ソリューション・エンジニア職 | 350万円(東京採用)+ ボーナス 310万円(札幌採用・会津若松採用) + ボーナス |
デジタルコンサルタント職 | 430万円 + ボーナス |
デジタル・テクノロジー アーキテクト職 | 430万円 + ボーナス |
以上は基準年俸であり、選考過程で高い技能や適性があると判断された場合、基準年俸に上乗せされることがあります。
なお新卒採用は2022年卒の募集で、今年度は終了しています。注意してください。
アクセンチュアの福利厚生・退職金は?
アクセンチュアの福利厚生について、公式採用ページには以下の項目が挙げられていました。
- 確定拠出型年金制度(401k)
- 従業員株式購入プラン
- 長期収入所得補償(LTD)
- 法人会員及び契約施設・ホテル割引特典
- ポイント・割引サービス
- 健康サポート
確定拠出年金制度とは、企業が毎月一定額の掛け金を拠出して従業員が資産運用先を選択します。その運用次第で将来の年金受取額が増減する制度です。
アクセンチュアでは毎年の給与のうち5%を拠出し退職金に備えており、希望に応じて前払い退職金として受け取ることも可能です。
ほかには、病気などで長期間働けなくなった際に最大5年間、年収の60%が補償される制度があります。
アクセンチュアの年収は高い?低い?ランキング・年収偏差値を調査!
アクセンチュアの推定平均年収855万円について、ダイヤモンド社の「年収が高い会社ランキング2020」にあてはめると、1000社中163位に相当します。
順位 | 企業名 | 年収 |
162 | 日本光電工業 | 855.6万円 |
– | アクセンチュア | 855万円 |
163 | 信越化学工業 | 854.9万円 |
次にアクセンチュアの年収について、同業界と比較してみましょう。
平均年収はopenworksから、年収偏差値は年齢を35歳、学歴を大学・大学院に設定して偏差値を求めました。
企業名 | 平均年収 | 年収偏差値 |
アクセンチュア | 855万円 | 70.3 |
民間企業従業員の平均年収は国税庁の「民間給与実態統調査」より436万円です。(2019年度)
偏差値は50が標準なので、年収偏差値70を超えるアクセンチュアの年収は極めて高いです。
アクセンチュアへ高年収で転職する方法
アクセンチュアでは年収1000万円を実現でき、年齢に関係ない実力主義のため、転職先として魅力的です。
ここでは、アクセンチュアに高年収で転職を目指したい方を対象に採用情報、転職難易度を調査し、転職に成功する方法を探ります。
アクセンチュアの中途採用情報は?
アクセンチュアの公式採用ページには、以下の職種で募集情報が掲載されていました。
- ストラテジー
- コンサルティング
- インタラクティブ
- テクノロジー
- オペレーションズ
- サイバーセキュリティ
- AI
2020年11月時点で58件の採用情報がありました。その一部を紹介します。
職種 | 募集内容 | 求める要件 |
オペレーションズ | 業務改革BPO プロジェクトリーダー候補 | 業務改善の経験 システム開発・導入の経験 |
テクノロジー | 品質管理エキスパート | SIプロジェクト経験 PDCAの構築・展開の経験 |
インタラクティブ | 3DCGアーティスト | ゲーム開発経験 工業品のCG製作経験 |
各求人情報は仕事内容・募集要項が細かく書かれていますが、具体的な待遇・年収条件は記載されておらず、選考を通じて情報を入手する必要があります。
アクセンチュアの転職難易度は?
コンサルティング業界として、企画戦略からシステム開発まで一連の業務を行えるアクセンチュアの仕事内容は魅力的です。
新卒人気ランキング 就職四季報2021年度では、アクセンチュアは全300位中125位に入っています。
一方、大手転職サイトdodaの「転職人気企業ランキング2020」では、「総合」300位中43位です。
いずれもランキングでもアクセンチュアは好位置で、新卒でも転職でも人気であることが分かります。
人気を集めている上に、転職では各分野で具体的な実務経験と英語などの語学力、提案力やコミュニケーション力などの高いレベルのスキルを要求されます。
したがって、アクセンチュアへの転職難易度は高いと考えられます。
アクセンチュアの転職で年収交渉は可能?
一般的に転職活動において、年収交渉をするのはあまり良いイメージがありません。とはいえ生活がかかっており、転職で前職からどれだけ年収を上げられるかは大事なポイントです。
年収交渉をするのは問題ありませんが、「年収は〇〇万円希望」とだけ伝えるのではなく、前職の実績をもとに論理的に「〇〇万円の年収が必要」と根拠を示す必要があります。
でないと、転職先に「吹っかけている」と思われ、印象が悪くなります。とても神経を使うこうした交渉を一任できるのが転職エージェントです。
転職エージェントは様々な企業と年収交渉を行っているため、交渉の進め方を熟知しています。
よほど経験がある場合を除き、転職エージェントに希望を伝え一任するほうがスムーズに進むでしょう。
アクセンチュアへの転職を成功に導く方法
高年収のアクセンチュアへ転職を成功させるためには、複数の転職エージェントに登録するのが一番の近道です。
中途採用では様々なバックグランドを持った応募者が集まるので、採用担当者の目を引く経歴や経験をアピールできなければ書類選考で落ちる可能性があります。
運よく面接へ進んだとしても、勤務条件や年収交渉を自分で行わなければなりません。
その点、転職エージェントを利用すれば、以下のメリットを享受できます。
- 求人票では分からない企業の情報が得られる
- 非公開求人を紹介してくれる
- 面接対策を通じて重要なポイントを抑えられる
- 履歴書やエントリーシートの添削を行ってくれる
- 求人への応募、日程調整、年収の交渉などを任せられる
ここからはサポート力などで評判が良いとされる転職サイトを3つ紹介します。
パソナキャリア
パソナキャリアは大手人材派遣のパソナが運営しており、オリコン顧客満足度調査で2年連続総合第1位を獲得した転職エージェントです。
総合型の転職エージェントのため、幅広い職種・業界の求人を保有しています。
公開求人を検索したところ、2020年11月現在コンサルティング関連の求人は4491件存在し、このうちアクセンチュアの求人は183件あります。
このほか、パソナキャリアは
- 女性の転職に力を入れている
- 年収アップを狙える案件が多い
などの特徴があります。
女性への転職に関しては、2016年に女性の活躍支援に特化したサービスを立ち上げ、女性社員が活躍している事例などの情報を提供しています。
年収に関してはプロジェクトマネージャーやコンサルタントなど、年収アップが望める求人を数多く保有しているため、転職に成功した求職者のうち67.1%が年収アップしています。
パソナキャリアの公式サイトパソナキャリアの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 パソナキャリアの評判は?629人の口コミ調査の結果リクルートエージェント
リクルートエージェントは業界最多の求人数を抱える転職エージェントで、公開・非公開求人合わせて約20万件保有しています。
幅広い業界・職種に対応し、誰にでも利用しやすい転職エージェントです。昨年はリクルートエージェント経由で52000人が転職に成功しています。
コンサルティング関連の公開求人は18457件あり、このうちアクセンチュア関連は111件ありました。
ほかにも、リクルートエージェントには職務経歴書の書き方や見本付きフォーマットが用意されているので、簡単に職務経歴書を作成できます。
さらに転職理由・志望動機・転職事例などが「おさえておきたい転職のポイント」として、コラムにまとめられているため、初めての転職でも不安なく取り組めます。
リクルートエージェントの公式サイトリクルートエージェントの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 リクルートエージェントは評判が悪い?500人の口コミ調査の結果ランスタッド
ランスタッドはオランダに本社を置く外資系転職エージェントで、世界各国に広がるネットワークを生かし、外資系やグローバル企業の求人を数多くそろえています。
日本では全国に93の拠点を構え、地方に住む人も転職支援サービスを受けられます。
2020年11月現在、コンサルティング関連の公開求人は1242件あり、アクセンチュアに関する求人も1件存在します。
各業界に専任のコンサルタントがいるため、応募者と企業とのミスマッチを防ぎ、質の高い転職支援を実現しています。
公開求人は全求人のうちの20%です。残りの80%は非公開求人でかつ年収800万円以上のハイクラス求人です。
コンサルティング会社は非公開で求人を出すことが多いと想定されます。ランスタッドに登録すれば、より豊富で質の高い求人紹介を受けられます。
ランスタッドの公式サイトランスタッドの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 ランスタッドの評判は?500人の口コミ調査の結果アクセンチュアの年収や評判をもっと詳しく!2chやSNSで噂の真相を検証
ここまで、アクセンチュアの年齢・職種・役職別の年収および中途採用情報と転職エージェントについて紹介してきました。
ここからはアクセンチュアの年収や評判に関して、さらに深堀した内容を伝えていきます。
アクセンチュアの年収が今後下がるって本当?
アクセンチュアの年収が下がるとの噂を調査しました。まずtwitterに以下の情報がありました。
・アクセンチュア、英国で1.1万人(8%)のうち900人をリストラ(世界の全社員は51.3万人)
・英国では、でかいコンサルや4大会計事務所は3月からパートナーの給与を20~25%カット中
・世界のコンサル業界の規模は2020年に約1300億ドル(-20%)縮小予測https://t.co/ez1k6IRrdA— 竹本 祐也┇WACUL CFO (@tkmtyy) July 2, 2020
このようなニュースがあるため「年収が下がる」噂が出ていると考えられます。では、日本ではどうでしょうか。年収に関する口コミをまとめました。
- 新卒ビジネスコンサルの給与は横並びで3年目に昇格する
- プロジェクトによりばらつきがあり、終電まで残業するグループと定時で上がれるグループに分かれる
- 基本給は抑えられている一方、残業代は時間分だけ支給される
- 昇格には枠があり、相対評価である
- キャリアカウンセラーと良好な関係を築くのが昇格に影響を与える
以上の口コミをまとめると、残業規制による年収の減少は考えられますが、基本給(年俸)を含めた見直しには着手していないと想定されます。
アクセンチュアでリストラを進めているって本当?
アクセンチュアのリストラの噂について、twitterの書き込みを調査しました。
https://twitter.com/tira_tirarin/status/1299246851091083264
アクセンチュアがグローバルで25,000人規模のレイオフ(一時解雇)をする予定とのこと。
・コロナ影響もあり供給過多が原因
・グローバルの全社員の5%が対象
・仕事で成果を残していない人たちから切られる予定
・他のITコンサルも続々とレイオフを実施
・日本は不明https://t.co/u0fs05WUbR— こうしくん @22卒 (@koushikunnbot) August 28, 2020
上記の書き込みより、
- 全従業員の5%である25,000人を解雇
- 他のIT企業でも同様にレイオフを実施
と記されています。したがって、リストラを進めている噂は本当のようです。
ただし、日本でリストラを実施する情報は上がっていませんでした。
新型コロナによる景気減速の影響もあるので、今後の動向にも注視した方がよさそうです。
アクセンチュアはやっぱり激務?
日経ビジネスの記事によると、アクセンチュアはかつて人材会社から「これ以上人材を紹介できない」と言われるほど、激務でした。
休日出勤・月残業100時間超は当たり前で、ある社員からは入社前は毎日、終電かタクシーで帰る印象を持たれていました。
そこで働き改革として全社をかけ「プロジェクト・プライド」プロジェクト始動させました。
具体的な施策を以下に記します。
- 徹底的な数値化による方向性の提示と継続的な効果を測定する
- 毎月の経営会議で「個人別労働時間の実績・予測」を発表し、PDCAサイクルで改善していく
- 在宅勤務制度の展開や18時以降の会議原則禁止などの仕組み化を行う
- 成功事例や社員の声を定期的に発信することで文化・風土を定着化させる
この結果、一人あたりの残業時間は1日平均1時間、女性比率向上が22.1%が35.6%へと向上し、2020年は「働きがいのある会社」ランキングで14位に入りました。
したがって現在は、一部のプロジェクトを除き、激務ではないと判明しました。
アクセンチュアの年収まとめ
今回はアクセンチュアの年収事情について見てきました。アクセンチュアでは、年齢とは関係なく役職により年収が上がることが判明し、マネージャー以上で年収1000万円を狙えます。
アクセンチュアは高年収な上に、転職人気ランキングでは上位に位置し、中途人材に求められるスキルは非常にレベルが高いです。
アクセンチュアの転職難易度は高く、自力で難関を突破するのは困難です。アクセンチュアへの転職を成功させるには優良な転職エージェントを複数利用することが一番の近道です。
本記事で紹介したパソナキャリア、リクルートエージェント、ランスタッドは数ある転職エージェントの中でもおすすめです。
これらを活用してアクセンチュアへの転職に役立ててください。