この記事では美容師の年収について、年代・役職・働き方別に比較するなど、美容師の実態に様々な視点から迫ります。カリスマ美容師の年収も調べました。
美容師は開業すると年収が上がると言われますが、本当でしょうか。ここでは美容師が年収を上げる方法も解説しています。
美容師の年収について詳しく知りたい人や、これから年収を上げたい美容師の方はぜひ参考にしてください。
目次
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美容師の年収は?年代・役職・働き方別まとめ
美容師の年収について平均年収・中央値をお伝えした後に、年代別・役職別に解説していきます。
美容師の年収は、他の美容系職種の比べて高いのか低いのかについてもチェックします。
美容師の平均年収・中央値
美容師の平均年収は、2019年の賃金構造基本統計調査では311万円です。まず、2015年〜2019年の美容師の平均年収を見てみましょう。
年度 | 平均年収 |
2019年 | 311万円 |
2018年 | 302万円 |
2017年 | 300万円 |
2016年 | 288万円 |
2015年 | 286万円 |
上記の5年間の平均年収は200万円台後半から300万円台前半で推移し、徐々に上がっています。美容師の年収中央値は320万円です。
2019年の国税庁「民間給与実態調査」によると、日本人の平均年収は436万円です。日本人の平均年収と比べると、美容師の平均年収は100万円以上低いようです。
美容師の年収・年代別
美容師の年収を年代別に解説します。美容師の年代別年収をまとめた公式データがないため、口コミサイトのopenworkを参考にお伝えします。
年代 | 年収例 | 備考 |
20代 | 240万円 | 在籍5〜10年、女性 |
30代 | 240万円 | 在籍10〜15年、男性 |
40代 | 520万円 | 中途入社、在籍15〜20年、男性 |
美容師の平均月給は20万円前後で、やればやった分だけ給料が上がる歩合制を導入している店舗が多く見られました。一般的な大企業と異なり、年功序列の終身雇用ではありません。
美容師の業界は、基本給プラス歩合制で、成果主義を採用しているのが特徴です。
この表によると、20代と30代は年収200万円台と民間企業平均の半分程度の年収しかありませんが、40代では民間企業平均並みの年収を得られるようです。
美容師は年功序列で給料が決まるわけではありませんが、着実にキャリアを積むことで年収が上がるのは間違いないようです。
美容師の年収・役職別
美容師の年収を役職別に解説します。店長や店員、アシスタントでどれくらい年収が違うのか、openworkの口コミを参考にお伝えします。
役職 | 年収例 | 備考 |
アシスタント | 200万円 | 新卒入社、在籍3年未満 |
スタイリスト | 250万円 | 中途入社、在籍5〜10年 |
店長 | 300万円 | 中途入社、在籍1年目 |
上記の口コミによると、アシスタントからスタイリスト、店長へと役職が上がるにつれて50万円ずつ年収がアップしています。
- 役職になると役職手当が付与される
- アシスタントからスタイリストに上がると給料が大きく上がる
上記のような口コミもありました。役職手当が付くのは一般企業と変わらないようです。
店長などの役職に就く前は基本給が低いため、指名客を多く取って歩合給をいかに稼ぐかが年収を上げる鍵です。
美容師の年収・雇われ/開業
美容師の年収を雇われている従業員と、開業している美容師を比較します。従業員の年収は「役職別」の見出しでもお伝えしましたが、200万〜300万円が相場です。
雇われの店長で年数を重ねていくと、中途入社の在籍5年〜10年で年収500万円を稼ぐ人もいるようです。
開業美容師は、Twitterの口コミには400万〜600万円程度が平均年収であるとの情報がありました。
もちろん開業美容師の中には、ほとんど稼げていない人もいれば、多店舗展開に成功して高年収の人もいます。
雇われているより開業している美容師の方が年収は高いケースが多いです。ただ、基本給などはないので、安定した収入は保証されません。
美容師の年収・地域別
美容師の年収を地域別に解説します。ここでは、五大都市のある都道府県を例に、求人サイトから推定年収をチェックしていきます。
都道府県名 | 推定年収 |
東京都 | 349万円 |
北海道 | 308万円 |
愛知県 | 324万円 |
大阪府 | 301万円 |
福岡県 | 299万円 |
首都である東京が年収が1番高いです。特に東京の表参道は美容院の激戦区であり、かなり高収入を稼ぐ人もいるようです。
上記の表では、愛知県が東京の次に美容師の年収が高く、その他はだいたい同じレベルの年収です。
ただし、上記5都市では平均年収に最大でも50万円の差しかありません。物価の高さを考慮すると、どの都市で就業しても美容師の実質的な年収は変わらないでしょう。
美容師の年収・男女別
美容師の年収を男女別に解説します。2019の年賃金構造基本統計調査を参考に下記の表にまとめました。
性別 | 年収 |
男性 | 331万円 |
女性 | 277万円 |
美容師の年収は男性の方が50万円以上高いです。
- 給料は歩合制で稼げる人は良いが、基本給だけだと厳しい
- やればやっただけ稼げる
openworkの口コミを見る限り、男性と女性で年収が変わるわけではなく、役職や歩合の差で年収に差が出ます。男性の方が、店長などの役職に就くケースが多いと推測できます。
完全歩合制で働く女性スタイリストの人で、在籍3年未満でも年収400万円に到達する人もいます。成果が上げられる人は、年齢や性別関係なく年収が上がるようです。
美容師の年収は高い?低い?美容系職種の年収ランキングをチェック
美容師の年収は他の美容系職種の年収と比較して、高いのか低いのかをランキングにしました。口コミサイトや求人サイトのデータを参考に推定平均年収をまとめました。
ランキング | 美容系職種名 | 推定平均年収 |
第1位 | 脱毛サロン | 358万円 |
第2位 | エステティシャン | 350万円 |
第3位 | ネイリスト | 323万円 |
第4位 | アイリスト | 321万円 |
第5位 | 美容師 | 311万円 |
美容師の年収は他の美容系職種と比較しても平均年収が低いようです。上記5つの職種では最下位でした。
美容師は国家資格保有者であるものの、資格が年収に反映されるわけではないようです。しかし、一握りのカリスマ美容師は、かなりの高年収を得ています。次に解説していきます。
美容師が年収600万・700万・1000万稼ぐのは可能?カリスマ美容師の年収は?
美容師は一般的に労働時間が長い割に年収が低いです。ここまで解説してきた中で年収500万代の人の口コミは見られましたが、年収600万・700万は稼げるのでしょうか。
気になるカリスマ美容師の平均年収もチェックしていきましょう。
カリスマ美容師の年収
カリスマ美容師の年収を解説します。公的な情報はないため、テレビ番組やTwitterの情報を元にカリスマ美容師の年収を検証しました。
2019年10月11日放送の「新・日本男児と中居」に出演したカリスマ美容師の柳本豪さんは、当時カット代が驚愕の54,000円でした。推定年収は約1億円です。
小倉優子さんの元旦那である菊池勲さんは推定年収8000万のカリスマ美容師です。柳本さんと菊池さんの共通点は、共に経営者であることです。
一方、雇われているカリスマ美容師の年収はどれくらいなのでしょうか。
- 俗に言うカリスマ美容師だって雇われなら年収500万円〜600万円よ
この口コミのように、技術の高いカリスマ美容師も雇用形態によって年収に雲泥の差があります。
年収600万以上稼いでいる美容師の実例
年収600万以上を稼ぐ美容師の実例を、Twitterの口コミから見てみましょう。
フリーランス美容師は稼げるの?
稼げます。
画像のように馬車馬で働いたら
年収1800万(365日休みなし)笑これはやりすぎとして
全国平均は 売上 60〜80万、報酬額は40〜50万。
独身なら まぁある程度は生きていけます。
フリーランス始める時は
この売り上げを出せるかがポイントになります✂︎ pic.twitter.com/MIb3Tf1FK1— コロナ禍で【生産性212万 新規予約待ち3ヶ月】 フリーランス美容師まさやん (@mmmmmmmmasayan) December 1, 2020
自分は後から大きく稼がせてもらうから。
と先に自分より従業員の給料を上げている美容室経営者の方と出会った。薄給と言われる美容室の業界で、その会社の美容師の平均年収は700万円。
本当にカッコいい。
経営者になってこの凄さがよくわかる。
自分もそんな生き方を目指したい。— 井 章弥 / 独立系FP育成 (@fumiya_077) November 30, 2020
2年前に年収1000万を超えて
まあまあ良い暮らしを出来たかな
って思う一方で、思い描いていた生活とはかなり違う。仕事は勿論好きで、その為に努力も時間もかけて死ぬ気で働くけど
本当にしたい事は?
って聞かれたらストレスの無い美容師
そして家族と過ごす時間、後は趣味かな— デビュー2年で表参道独立/古田一馬 (@next_kazuma) November 19, 2020
年収700万〜1800万円稼ぐ人が見られましたが、激務の末にようやく高収入を得られたようなニュアンスの口コミが多いです。
高年収と引き換えに私生活を犠牲にしたくはありません。休みなく働いたからといって、客が常に来るとも限らず、長時間労働すれば高年収になれるわけではありません。
雇われ美容師だと年収600万〜700万円には到達する場合はありますが、年収1000万円以上は至難の業です。
美容師は開業すれば年収が上がる?
カリスマ美容師の年収が高いことはお伝えしましたが、一般的に美容師は開業すれば年収が上がるのでしょうか。
先ほどお伝えしたように、美容師の平均年収は311万円で、開業美容師の推定平均年収は約500万円です。単純計算すると200万円近く開業美容師の方が年収が高いです。
ただ平均年収には、先ほどのカリスマ美容師のような驚異的な年収の人も含まれます。裏返せば、開業してもほとんど稼げていない美容師もいるわけです。
東京商工リサーチの調査によると、2019年の美容室の倒産は119件と過去最多を記録しています。
開業すると人件費や広告費、家賃などの固定費がかさみます。その分の売上がなければ赤字になり、倒産する可能性があるのです。
開業はハードルが高い…と思う美容師が年収を上げる方法
美容師が開業して年収を上げるのは茨の道です。美容師で開業せずとも年収を上げたい人には「美容師資格を生かした転職」がおすすめです。
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