新人看護師が辞めたい6つの理由は?対処法と転職のコツ

国家資格が必要な看護師は、女性が主に就く職業の中では給与水準が高いことから、女性に人気のある職業の1つです。

一方、体力的・精神的につらく過酷な仕事のため、日本看護協会の「2016 年 病院看護実態調査」によると、新人看護師の離職率は7.8%と離職率が高い職業であることも知られています。

新人看護師の場合は社会人になったばかりで、せっかく看護師として就職しても、すぐに辞めたくなってしまう人も多いのが現状です。

この記事では、新人看護師が辞めたくなる原因や理由について紹介していきます。

目次

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新人看護師が辞めたい理由6つ・辛い・辞めたい時期は?

4月に看護師として入職し、時間が経つにつれて任される仕事が増えていくと同時に、新人看護師の悩みも増えていきます。

新人が辞めたいと感じる理由はさまざまですが、大きくわけて6つの理由が挙げられます。

新人看護師が辞める理由①慢性的な人手不足で激務だから

看護師が仕事を辞めたくなる理由でよく挙げられるのが、「慢性的な人手不足で仕事が辛い」というものです。

看護師が働く現場は人手不足が深刻な職場が多く、1人あたりの残業時間が増えたり、好きなタイミングで休みが取れないなど、仕事を辞めたくなりやすいです。

特に春に入職したばかりの新人看護師の場合、まだ仕事に不慣れで多くの業務をこなせないにも関わらず、やるべき作業は多く、残業とストレスが重なりやすいです。

激務が原因で辞めたくなるのは、仕事に就いてまだ日が浅い4月や5月頃、さらに少し仕事に慣れて夜勤などの業務も入るようになる7月や8月頃が多い傾向にあります。

新人看護師が辞める理由②人間関係が悪いから

看護師は意外に閉鎖的な職場で、人間関係の悪化は看護師が仕事を辞めたくなる理由としてよく聞かれます。

仕事の内容が過酷な上、人の命が関わるため些細なミスも許されない仕事で、常に緊張感があり、ピリピリしやすい環境になっていることも原因の1つでしょう。

基本的に女性が中心の職場なので、派閥などが発生しやすい側面もあります。このため、新人看護師だけでなく、ベテラン看護師でも人間関係の悪さを理由に転職をするケースはよくあります。

新人看護師の場合、入ったばかりの職場の人間関係に悩むことも多いです。先輩看護師にいじめられたり、嫌がらせをされたりなど、特に環境が悪い場合は、実際に退職に至るケースも多々あります。

新人看護師が辞める理由③成長しない環境だから

入職した医療機関によっては、新人看護師対象の研修制度が充実していたり、先輩看護師が後輩看護師をマンツーマンで指導するプリセプター制度を導入している現場もあります。

そういった現場の場合、看護師として一人前になるよう、ある程度指導をしてもらえます。

しかし、先に挙げた新人看護師が辞める理由のように、慢性的な人不足で忙しい職場や人間関係が悪い職場だと、まともに新人教育をしてもらえず、看護師として成長しづらい環境に身を置くことになります。

教育をまともにしない医療機関の場合、新人のうちは乗り越えられても、1年、2年と同じ職場で働いてもキャリアアップできず、職場環境が嫌になるパターンも多いです。

新人看護師が辞める理由④給料に不満があるから

多くの女性が活躍する職業の中で、看護師は給料の高い職業として長年人気がありました。

実際、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は480万程度とされ、一般的な女性の年収よりも高い水準にあります。

しかし、看護師は精神的にも体力的にも厳しい職業です。忙しい現場なら毎日3~4時間の残業は当たり前で、新人看護師でもだんだん夜勤に入ることが増えて生活リズムが崩れ、「これだけ厳しい環境で働いているわりに給料が低い」と感じることもあるでしょう。

また、新人のうちは残業代や手当がつかないケースもあります。こうした給料の不満から、入職して数か月で仕事を辞めたくなる看護師も少なくありません。

新人看護師が辞める理由⑤出産・結婚などのライフイベントがあったから

結婚や出産などのライフイベントは、看護師に限らず働く女性にとって重要なターニングポイントになります。

結婚や出産を機に仕事を辞める場合もありますが、福利厚生の整った一般企業では、結婚で退職はせず、出産のタイミングで産休・育休を取って、また同じ職場に復職するといったケースも多いでしょう。

看護師は、国家資格職であることや常に人手不足の医療機関が多いことから、仕事を辞めても復職しやすい職業だと言われています。数年のブランクがあっても、子育てが落ち着いた頃に復帰がしやすいです。

この復帰のしやすさから、新人であっても他の職業よりも結婚や出産などのタイミングで仕事を辞めやすい職業だと言えるでしょう。

新人看護師が辞める理由⑥インシデントを起こしてしまったから

医療の現場は常に医療事故と隣り合わせです。人の命を預かる看護師の責任は重大で、「絶対に失敗できない」というプレッシャーもあります。

いくら気をつけていても、人間は失敗するものです。特に仕事に慣れていない新人の場合、失敗したり、うまくいかないことがあるのが普通です。

インシデントが直接患者さんの命の関わるものでなくても、インシデントが発生した場合はカンファレンスや朝礼などで共有されます。そのため、自分の失敗を必要以上に責めてしまいがちです。

それが新人看護師ならなおさらです。ベテラン看護師なら気持ちを切り替えられても、新人の場合は引きずってしまい、1年以内に辞めてしまうケースもあります。

新人看護師が辞める理由⑦看護内容が辛いから(精神科看護師の例)

医療施設の中でも精神科の病院やクリニックは特殊な環境です。ストレス社会の近年は精神科を受診する人の数が増加し、それに合わせて精神科の看護師の求人も増えています。

精神科は他の病院と異なり、採血や点滴などの処置を行うケースが少なく、比較的残業も少ないと言われています。

このため、精神科の病院に入職を希望する看護師も増えていますが、精神科は当然ながら精神的に不安定な患者が多く、患者から暴言を吐かれたり暴力を振るわれたりするケースも少なくありません。

患者の暴力・暴言などで精神的に参って、入職して数か月で仕事を辞めてしまう新人看護師もいます。

新人看護師が辞める理由⑧「使えない」と言われた…上司のあたりが厳しいから

看護師の離職理由の中で人間関係の悪さは常に上位に位置していますが、中でも上司や先輩から当たりがきつく精神的に辛いといった理由も多いです。

特定の患者とのコミュニケーションが原因なら、退院などを機に改善する可能性もありますが、一日中一緒に仕事をしている上司や先輩看護師との関係が悪い場合、辞めたくなるのも無理はないでしょう。

特に上司から「使えない」「役に立たない」などの嫌味を言われれば、仕事に対する自信や熱意まで失いかねません。上司との折り合いが悪いと、1年以内に仕事を辞めてしまうケースも多いです。

新人看護師が辞めたいと感じるのは当たり前!対処法は?

ただでさえ看護師の仕事は肉体的にも精神的にも辛いと言われる中で、キャリアの浅い新人看護師が辞めたくなるのは珍しいことではありません。

ここでは、新人看護師が仕事を辞めたくなった場合の対処法をご紹介します。

新人看護師が辞めるタイミングでベストなのは?

仕事を辞めるタイミングは重要です。辞めるタイミングを見誤ると、うまく転職できなかったり、ボーナスや手当がもらえなかったりする場合があるので注意が必要です。

新人看護師の辞めるタイミングは、1月~3月を選びましょう。

仕事に慣れない、人間関係が辛いなどの事情ですぐに辞めたいと考えることもありますが、看護師の求人が増える1月、2月まで耐えれば、辞めても転職先が見つかりやすいです。

年度末の3月は異動や退職などが決定する時期なので、職場に迷惑をかけずに辞めることができるでしょう。

また、職場によっては1月にボーナスが出るため、1月~3月ならボーナスを受け取れて、転職もしやすいです。

新人看護師が辞めて幸せになった体験談

総合病院にオペ室ナースとして入職したYさんは、手術で器械出しを任されました。新人看護師として覚えなければいけない仕事はたくさんあったのに、先輩看護師から嫌がらせを受けて、仕事を教えてもらえない状態でした。

仕事が辛くなったYさんは、入職後1年以内に転職を決めました。新しい職場も総合病院でしたが、教育制度が整っており、新しく勉強したいと思う分野を見つけることができました。

その後、Yさんは大学院に進学して大学病院に就職し、現在は自分の好きな診療分野で看護師として働いています。

Yさんは学校に通い直すのが簡単な新人のうちに転職したことで、その後のキャリア形成がうまくいきました。

新人看護師が辞めるなら専門の転職エージェントに相談するのが一番

看護師が仕事を辞めた理由に、職場の人間関係の悪さや上司や先輩の高圧的な態度が背景にあるケースは多いです。

人間関係が理由なら、看護師の仕事そのものが嫌になったわけではないので、職場が変われば解決する可能性が高いでしょう。

仕事内容と関係のないストレスが多い職場で働き続ける理由はありません。今の職場環境が合わないと感じたら、気持ちを切り替えて転職することをおすすめします。

新人看護師が転職するなら、看護師の転職に特化した看護roo!」「看護のお仕事」「マイナビ看護師の3つの転職エージェントを利用するのがおすすめです。

転職エージェントは1つではなく、併用する方が効率が良いため、まとめて登録しておきましょう。

新人看護師におすすめの転職エージェント3選

看護師に限らず、転職する場合は自分が働いている業界や業種に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。

ここでは、看護師としてまだキャリアの浅い新人看護師が転職する際に、心強い味方となる3つの転職エージェントを紹介します。

看護roo!

看護ルー(看護roo!)

看護roo!は東証一部上場の株式会社クイックが運営する看護師に特化した転職エージェントです。他の看護師向け転職サイトと比較して看護師の求人数がトップレベルで、サポートも手厚い特徴があります。

オフィスは東京、大阪、名古屋、横浜の4か所あり、公開求人数は2万以上、非公開求人数は5万以上あるとされます。

転職サイトだけでなく、看護師の情報交換用掲示板や国家試験対策のサービスなども提供しており、ナースのためのコミュニティとして多くの看護師や看護学生に利用されています。

希望すれば面接にも同行してくれるため、転職が初めてで面接が不安な新人看護師にもおすすめです。

看護ルー(看護roo!)の公式サイト看護ルー(看護roo!)の評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 看護ルー(看護roo!)の評判は?500人の口コミ調査の結果

看護のお仕事

看護のお仕事

看護のお仕事はレバレジーズ株式会社が運営する日本最大級の看護師向け転職エージェントです。

全国の看護関係の求人を取り扱い、全国12万の医療機関や介護施設の中から、転職希望者の条件に最適な求人を紹介してくれます。

看護のお仕事は、医療機関や看護師を訪問して最新の情報を集めているため、職場の雰囲気や看護師長の人柄、離職率、医師と看護師の人間関係など、リアルな情報を教えてもらえます。

面接対策や給与、保険加入などの条件の交渉も代わりに行ってくれるなど、サポートが手厚いことも特徴です。

相談にも親身に乗ってもらえるため、初めての転職で不安な新人看護師におすすめです。

看護のお仕事の公式サイト看護のお仕事の評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 看護のお仕事の評判は?500人の口コミ調査の結果

マイナビ看護師

マイナビ看護師

マイナビ看護師は転職サイト大手のマイナビが運営する看護師専用の転職エージェントです。

マイナビは医師や薬剤師、医療介護スタッフなどに特化した転職サービスも展開しています。

公開求人は3万以上で、病院以外に訪問介護、一般企業や健診センターなど、さまざまな求人を取り扱っているため、転職先の選択肢が広いのが特徴です。

キャリアアドバイザーは医療系の転職に関する知識が豊富で、フォローも手厚く、対応もスピーディなため、すぐに転職先を決めたい人におすすめです。

相談会やセミナーなどを定期的に開いており、気軽に転職の相談ができます。

マイナビ看護師の公式サイト

辞めたい新人看護師のよくある悩み

仕事を辞めたいと考えていても、さまざまな悩みから辞められずにいる看護師も多いです。特に新人看護師は、キャリアを積んだ看護師よりも多くの悩みを抱えているケースがあります。

ここでは、新人看護師によくある悩みを紹介します。

病院から借りた奨学金が残っています。どうしたらいいでしょうか。

看護学生時代に奨学金を借りていた人は多く、就職後も奨学金が残っていて、辞めたくても辞められないケースがあります。

返済に優遇措置を設ける多くの奨学金は、特定の病院に3年以上勤めるなど条件を設けていることがほとんどで、途中で辞めれば一括返済しなければいけない場合もあります。

看護師になりたての新人に、自力で一括返済するのは困難です。

一方、自力で支払ったり親を頼ったりすることなく、一括返済を免れて辞められるケースもあります。それは、転職先の医療機関に代わりに支払ってもらう方法です。

転職エージェントを活用すれば、転職するときに奨学金を支払ってくれる病院も見つけやすく交渉も依頼できるため、諦めずに探してみてください。

社会人から看護師になったけど辞めたいです。会社員に戻るべき?

社会人を経験した後に看護学校に入り、看護師になる人も増えています。

社会人看護師は一度社会に出ているため、ビジネスマナーやコミュニケーション能力が高いメリットはありますが、一方で周囲の看護師に馴染めなかったり、新人扱いしてもらえないなどの悩みも抱えやすいです。

苦労して社会人から看護師になったのに、辞めて一般の社会人に戻ってしまうと、せっかく取得した看護師資格が無駄になります。

このため、看護師自体を辞めるのではなく、看護師の資格を活かして転職する方が良いでしょう。

転職先は病院だけでなく、介護施設や企業の医務室、医療系のコールセンターなど、資格とキャリアを活かせる選択肢もあります。ぜひ自分に合った職場を見つけましょう。

半年で辞めたいと感じています。どうしたら円満退職できますか。

入職後半年くらいで仕事を辞めたいと考える新人看護師も多いです。本人が抱いていた看護師の理想と現実にギャップがあったり、職場環境が悪かったりと、理由はさまざまです。

職場の人間関係など、本人の力では改善が難しいことが理由なら、早々に辞めて転職するのも良いでしょう。

できるだけ円満退職するには、就業規則でいつまでに退職の意思を伝えればいいか確認し、上司に退職の意思を伝えましょう。

引き止められるなど、自力で円満退職できないと思ったら、転職エージェントに頼るのも1つの方法です。退職のフォローやアドバイスをくれる転職エージェントもあるので、自分に合ったエージェントを探しましょう。

新人看護師が辞めたいと感じたら転職エージェントに登録を

看護師は人や社会のためになる職業ですが、一方で仕事の厳しさから離職率が高い職業でもあります。高い志を持って看護師になっても、現実の辛さから辞めてしまう人もいます。

特に入職したばかりの新人看護師なら、実際の仕事の難しさ、医師や先輩看護師との人間関係、夜勤や残業の長さなど、さまざまな理由から悩みを抱えてしまいがちです。

時には看護師を辞めたくなることもあるでしょうが、看護師という仕事自体が嫌ではないなら、転職エージェントを利用して転職することをおすすめします。

看護師が活躍できる職場は、病院以外にも介護施設、健診センター、企業の医務室など、選択肢は豊富にあります。ぜひ転職エージェントを活用して、自分に適した職場を見つけましょう。