産業看護師は働きやすさが人気で狭き門!都市別需要と転職成功法3つ

産業看護師に興味があります。転職は難しいですか?
産業看護師はとても人気があるので、難易度は高いと言えます。この記事では、産業看護師の実情や求人情報などについて、詳しく解説していきますね。

キャリアコンサルタント

看護師という仕事は、病院や介護施設などで働くだけではありません。企業で働くこともでき、看護師資格を保有している人たちから人気のある仕事です。

しかし、産業看護師として働くことのできる看護師の数はとても少ないのが現状です。

どのように求人を探せば良いのか、実際に働いた場合の仕事内容や待遇面など詳しい情報を知る人はごくわずかです。

そこで今回は、産業看護師の求人情報をはじめ、仕事内容など気になる産業看護師事情についてお伝えしていきます。

看護師の転職成功率を上げる3つのSTEP
STEP1
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産業看護師になるのは難しい?給与や求人傾向は?

産業看護師とはどういうものなのか、具体的に説明しながら、給料や求人傾向について説明していきたいと思います。

産業看護師が働く場所は?

産業看護師として働くことのできる環境は、病院や介護施設、福祉施設ではなく、一般企業や製薬会社、医療機器メーカーなどの企業となります。

そのため、看護師としては当たり前の夜勤や土日祝日勤務などがなく、ワーク・ライフバランスが取りやすいというのが最大の特徴となります。

主にデスクワークとなるため、体力的な負担も少なく働きやすい環境が整っていることからも、とても人気があるのですが、実際に産業看護師として活躍できる人は、看護師全体でもわずか1%にも満たないと言われています。

そんな狭き門の産業看護師として働いている人はどのような仕事に携わっているのでしょうか。

産業看護師の求人例

産業看護師としての求人にはどのような求人があるのか見てみましょう。マイナビ看護師で掲載している産業看護師の求人の一例です。

◎日本アビオメッド 株式会社

資格
看護師
雇用形態
正社員
求人内容
1.その他
給与
【月収】30.0万円~
【年収】550万円~
福利厚生・
手当
通勤手当、残業手当
雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険、団体生命保険、確定拠出年金401k、社員持株会制度
勤務時間
09時00分~18時00分(休憩60分)
※オンコールあり(シフト制):夜間 休日
休日・休暇
完全週休2日制(土・日) 祝日 年末年始休暇 有給休暇 出産・育児休暇 介護休暇
※転勤休暇、産前産後等に使用できる積立休暇 ※有給休暇10日
年間休日:120日

この企業は、医療機器メーカーで、自社で取り扱っている製品の説明や取り扱い方法の紹介などを行っていきますが、看護師としての知識や経験を踏まえた業務が求められる求人です。

産業看護師の仕事内容は?

産業看護師として活躍できる場としては、一般企業・治験関連企業・医療機器メーカーなどがあります。同じ産業看護師でも、どの企業で働くのかによって仕事内容はかなり違うと言われています。

企業での産業看護師の仕事

企業の医務室や健康管理室に勤務し、社員の健康管理と健康増進を担うのが仕事となります。

主な業務は、

  • 健康診断の実施
  • 健康診断の結果を踏まえた保健指導
  • メンタルヘルスチェック
  • 急病やケガの応急処置

となります。特に近年では厚生労働省が2015年にストレスチェック制度を導入した背景から、社員のメンタルヘルスチェックは重要視されていて、力を入れて取り組まれています。

このメンタルヘルスチェックに対応できる知識や経験を持つ看護師は、企業から求められることが多いのも特徴です。企業によっては、保健師の資格が必須となっているところもあります。

治験関連企業での産業看護師の仕事

製薬会社の社員として、開発された新薬の効果と安全性を確認するために、実際の患者さんに協力を求め、臨床試験を実施するのが仕事です。

臨床試験といわれる治験には依頼先によって

  • SMO(治験施設支援機構) 病院からの依頼
  • CRO(受託臨床試験実施期間) 製薬会社からの依頼

の2種類があります。臨床試験に携わるという部分では同じでも仕事内容が微妙に違いますので、少し簡単に説明していきます。

SMO(治験施設支援機関)

病院からの依頼を受け治験のサポートを行う企業で働く産業看護師のことを、「治験コーディネーター(CRC)」と呼ばれます。

治験コーディネーターは、臨床試験を受ける患者さんとの関わりが多く、治験の実施をスムーズに行うためのサポートを行うのが仕事です。

主な業務としては、

  • 治験の準備(治験実務の計画書・使用薬剤などの確認、関係書類の準備、関係者などへの説明会の開催など)
  • 治験の支援(治験を受ける患者への説明・同意取得の補助業務、スケジュール管理、症例報告書の作成補助、検査データの収集など)

があります。ただし、看護師でありながら治験コーディネーターとして患者と関わる場合、看護業務はできません。

CRO(受託臨床試験実施期間)

新薬を開発する製薬会社からの依頼を受け、治験のサポートを行う企業働く産業看護師のことを、「臨床開発モニター(CRA)」と呼ばれます。

臨床開発モニターは、主に製薬会社もしくは病院の医師との関わりが多くなる仕事です。

病院で行われている治験が、ルールに則って実施されているのかをモニタリングするのが主な仕事となります。

具体的な仕事として、

  • 病院でスタッフへ治験についての説明会の開催
  • 病院へ治験薬の引き渡し
  • 治験がルールに則って実施されているかのモニタリング

があります。臨床開発モニターという仕事は、看護師資格の必要はなく、看護師以外にも薬剤師・MR経験者など幅広い人が携わっています。

治験を行う病院とのやり取りの仕事となるため、出張の多い仕事でもあります。

医療機器メーカーでの産業看護師の仕事内容

医療機器メーカーで働く産業看護師のことを「クリニカルコーディネーター」や「フィールドナース」と呼ばれています。

勤務する医療機器メーカーで、自社製品である医療機器の営業活動のフォロー、操作説明などを行います。

具体的な仕事は、

  • 自社製品のデモンストレーションを病院で行う
  • 納品時に製品の使い方の説明を行う

があります。この仕事は、英語力が求められることが多い仕事です。

健康相談などをメインとしたコールセンターでの産業看護師の仕事内容

健康相談などをメインとしたコールセンターで、健康相談やメンタルヘルスなどのカウンセリングを行うという仕事も産業看護師の仕事としてあります。

セキュリティサービスを運営している企業など、電話健康相談事業を行う企業は多くあり看護師としての経験を活かすことのできる職業として注目されつつあります。

ただし、このような仕事は、臨床経験が5年以上必要などの条件があるため、誰でも簡単に就くことのできる仕事はありません。

産業看護師の給料はどのくらい?

産業看護師としての給料の平均相場は、約500万円~600万円と言われています。

この給料の平均相場は、年齢が30代、産業看護師としての勤務が3年~4年という人のもので、残業や出張が多い場合もあるので、病院に勤務する看護師よりも楽に高報酬となるものではありません。

ただし、産業看護師なら必ずこの平均相場の給料をもらうことができるのかと言ったらそうではなく、あくまでも勤務する企業の社員としての給与や待遇となるので、500万円以下というところもあります。

産業看護師として給料が高い傾向にある、治験コーディネーターや臨床開発モニターの年収は以下の通りになっています。

  • 治験施設支援機関(SMO)勤務の治験コーディネーター(CRC)の平均年収は500万円前後、勤務する企業によっては800万円近くとなる場合もある。
  • 臨床開発モニター(CRA)の平均年収は約600万円前後ですが、企業によっては1000万円以上となる場合もある。

産業看護師の勤務時間や休日は?夜勤はある?

産業看護師として企業で働く場合の勤務時間は、その企業の就業規則に沿う形となります。

基本的には、平日の9時~17時の勤務に、土日祝日休みという形となり、夜勤などはありませんので、プライベートを大切にしながら働くことが可能です。

産業看護師は新卒でもなれる?

産業看護師としての採用枠は、かなり狭く厳しいものとなります。その中で、看護師の免許を取得後、すぐに新卒で産業看護師として働くことができるのかどうか、気になる人もいると思います。

残念ながら、採用条件にはあえて記載されていることはありませんが、看護経験があり、ベテランの看護師を採用する傾向が強く、新卒では採用されるのは現実的には難しいです。

ただし、まったくチャンスはゼロというのではありません。

例えば、「学生時代にメンタルケアについての研究に携わり、専門知識に精通している」

など、産業看護師として企業が求めているものにマッチしなおかつ、コミュニケーション能力が高いと可能性はあります。

産業看護師はカウンセラーとしての役割も担う

産業看護師として企業で勤務する場合、ケガをした、体調が悪いなどの手当やケアを行う以外にも、メンタルヘルスケアという部分も担うこととなるためカウンセラーとしての役割を行うこととなります。

そのため、産業看護師となった人の中には、「産業カウンセラー」としての資格取得を目指す人も増えています。

産業カウンセラーは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定している資格で、

  • 企業などで働く人を対象にしたメンタルヘルス対策
  • 人間関係に関する支援
  • キャリア開発に関する支援

など、心理学に基づきより専門性の高い知識を得ることができる資格となっており、産業看護師としてのスキルアップへとつながる資格です。

ストレスを抱えることが多く、上手に解消することのできない現代社会を生きている私たちにとって、カウンセラーの知識と技術を持つ産業看護師の存在は、社員にとっても企業にとっても欠かすことのできない存在となることは間違いありません。

産業看護師の需要が高い都市は?地域別に解説

ここからは、主要都市で産業看護師としての需要がどのくらいあるのか、地域性やどのような企業が求めているのかについて紹介していきたいと思います。自分の住んでいるエリアの産業看護師の需要について見てみてくださいね。

札幌の産業看護師需要

札幌は、北海道の中でも産業看護師の需要は多く一定の数の求人があると言われています。

産業看護師として働くことのできる企業として人気があるのが、北海道電力や北海道ガスなどのインフラ企業です。また、医療品メーカーや薬品メーカーの支店、札幌に本社のある企業などもあります。

札幌で産業看護師として活躍する人のほとんどは北海道出身者となっているので、道外から産業看護師になりたいという場合は、北海道の文化や風土を理解してから挑戦する方がいいかもしれません。

大阪の産業看護師需要

大阪には、大手企業の本社が多くあり、西日本の経済の中心都市としての機能を果たしているため、産業看護師の需要も他の地域と比べると多い方です。

例えば、大手電気メーカーとして有名なパナソニックやシャープ、食品企業として有名な、日清食品や日本ハム、ハウス食品などもあり誰もが知っている有名企業です。

この他にも多くの工場があるため産業看護師としての需要はありますが、大阪で求められる産業看護師の中には、夜勤に従事することのできる求人も多くあり、一般的な土日祝日休みで夜勤なしというイメージとは少し異なるようです。

愛知の産業看護師需要

愛知は、産業看護師の需要はそれなりに多くある地域です。特にトヨタ自動車の本社のある豊田市では、本社以外にも多くの工場を複数所有しており、各工場などに産業看護師を設置しているため、一つの企業に複数の産業看護師が在籍しているという特徴があります。

また、名古屋鉄道や東海旅客鉄道などのインフラ、中日新聞などのマスコミ系の企業もあり、そこで働く社員の健康管理を行う産業看護師は必要不可欠なものとして位置づけられています。

ただし、愛知エリアで働く産業看護師の数はそれなりにあるものの、高待遇で福利厚生なども充実、安定していることが伺えるので、離職率がとても低いという特徴があります。

そのため、求人数は少なく、愛知県内だけではなく近隣の静岡や関西エリアも視野に入れて求人情報を探す方が見つけやすい傾向があります。

福岡の産業看護師需要

福岡には、東京や大阪ほど大企業が本社をおいている地域ではありません。しかし近年、IT系の企業が本社を置く地域として注目されており、今後も成長が見込める地域となっています。

福岡で産業看護師を置く有名な企業といえば、TOTOや九州旅客鉄道、トヨタ自動車株式会社などがあります。また、IT系企業の比較的若い、これから成長していくであろう企業の産業看護師の需要も少しずつではありますが増加傾向にあります。

メンタルヘルスケアを重点としたケアを産業看護師に求めている企業が多いため、カウンセラーとしての役割も担うことも求められやりがいを感じることもできる地域です。

産業看護師になるための近道3つ

産業看護師の求人は、とても人気が高く、もしも求人情報がハローワークなど一般求人として出回ったとしてもすぐに応募が殺到し、採用が決まってしまうというくらい激戦となる傾向が強いです。

そして「産業看護師の求人を探しているけれど、全然見つけられない。」という人も多くいます。

ここからは、産業看護師の求人を探し、無事に内定をもらう方法について紹介していきたいと思います。

産業看護師の求人は、転職エージェントの利用が必須

産業看護師の求人は、かなりの人気があります。また、一度産業看護師として採用されると長く勤める人がほとんどなので、欠員が出てしまうこともないため、とても狭き門となっています。

そのため、看護師専門の転職エージェントで紹介されている求人の中でも5%未満ということもザラにあります。

看護師専門の転職エージェントでもわずかな求人数なので、一般の求人サイトに掲載される数は本当に少ないことがわかります。そして、応募が殺到することを危惧して、各看護師専門の転職エージェントでは、非公開求人として保有している場合が多いのです。

そのことからも、産業看護師の求人を探すなら転職エージェントの利用が必要不可欠と言えます。

産業看護師に求められる履歴書・職務経歴書の内容になっているか添削を受けよう

産業看護師に求められる知識や経験がどのくらいあるのかは、書類選考時の履歴書や職務経歴書を見ることでまずは判断されます。

そのため、産業看護師としての適性があると思われるためにも、多くの産業看護師を紹介している転職エージェントから、提出書類の添削を受けるようにすることは、書類選考を通過させるためには重要です。

自分では気づかないポイントを盛り込むことができるようになるので、書類選考の通過率を高めることができます。

産業看護師として活躍できる資質「コミュニケーション能力」を面接で発揮する面接指導を受ける

産業看護師として求められるもののひとつとしてある「コミュニケーション能力」は、性別・年齢、タイプの違うどのような社員とでも接することのできる大切なスキルです。

このコミュニケーション能力をどのくらい持っているのかを判断されるのが、面接の席です。

「この人に社員の健康やメンタルヘルスを任せてみたい。」と思われるような面接となるような指導を受けることで採用率を高めることができます。

産業看護師におすすめの転職エージェント3選

産業看護師となるためには、転職エージェントの利用が必要不可欠ということがわかりました。ここからは、産業看護師の求人を持つおすすめの転職エージェントを厳選して紹介していきたいと思います。

紹介する転職エージェントの中からさらに選んで利用するというのではなく、まとめて同時に利用するとより多くの求人と出会う可能性が広がりますので、複数の転職エージェントを利用してみましょう。

①マイナビ看護師

マイナビ看護師

マイナビ看護師では、約3万5000件もの求人を扱っており、業界でもトップレベルです。

さらに、認知度が高く、従業員数が9000人を超える大企業が運営しているので、非常に安心して利用することができます。

拠点数も多く、全国に27拠点もあるので、地方にいる方も気軽に利用することができます。

マイナビ看護師を実際に利用した人は、

27歳女性・正看護師

私の場合は経歴書添削や面接練習をしてもらえたことがメリットであったと思います。面接にも同席してもらえたのも心強かったです。

30歳女性・正看護師

企業情報がとても豊富で、メリットとデメリットを細かく教えてもらえました。看護師の企業面接の専門の方もいて、模擬面接やアドバイスをこと細かく教えてもらえました

など、希望企業への転職成功率を高めるサポートや、企業や医療機関に関する情報力を特に評価していました。

きちんと転職活動をサポートして欲しい人、安心できる会社が運営しているところが良い人は、ぜひ登録してみてください。

②ナース人材バンク

ナース人材バンク

ナース人材バンクは、掲載求人数が20万件以上もあり、年間10万人もの看護師が利用する国内最大級の転職エージェントです。

東京や大阪などの首都圏だけでなく、地方の求人も豊富に扱っているので、豊富な選択肢から選びたいという人におすすめです。

ナース人材バンクを実際に利用した人は、

面接時に同行し、給料面など相手に聞きにくい点を交渉してくれました。 経歴についても、直接看護部長に話して頂き、心強かったです。

転職を行う際の対応力の良さにはメリットがあります。こちらの都合での転職でしたが、少し難しいような案件でもすぐに対応していただけました。

など、アドバイザーの質の高さを特に評価していました。

初めて転職を行う人、たくさんの求人の中から選びたい人は、ぜひ登録してみてください。

③ナースではたらこ

ナースではたらこ

ナースではたらこは、約9万件もの求人を扱っており、業界でもトップレベルです。

他の転職エージェントとは違い、転職したい医療機関を逆指名することができるので、より満足の行く転職を実現することができます。

また、従業員数1600人を超える「株式会社ディップ」という一部上場企業が運営しているので、安心して利用することができます。

ナースではたらこを実際に利用した人は、

34歳男性・正看護師

給与面での交渉をしっかりしてもらえました。あまり期待していなかったが、年収が大幅にアップしました。

31歳女性・正看護師

企業との交渉力が強かったです。勤務中に転職を考えていて忙しかったので、とても助かりました。

など、企業との給与交渉を特に評価していました。

今よりも年収を上げたい人、転職したい医療機関がある人は、ぜひ登録してみてください。

産業看護師として働くということ

産業看護師という仕事は、看護師としての知識や経験を最大限に発揮して取り組むことのできる仕事です。

しかし、看護師として患者さんの看護をするという看護師としての本来の業務ではないため、実際に産業看護師として勤務したのはいいけれど、やっぱり違っていたという人もある一定数の数いるようです。

産業看護師として働くということは、どういうことなのか。どういう仕事があるのかをまずはしっかり理解したうえで、看護師としてどう仕事に取り組んでいきたいのかを考えることが大切です。

産業看護師として働くのは狭き門ではありますが、やりがいと可能性の多い仕事としてぜひ、挑戦してみてくださいね。