ANA(全日空)は、JAL(日本航空)と共に2大航空会社と称される国内最大規模のエアラインです。
2013年4月より持株会社制に移行し、現在はANAホールディングス株式会社の傘下企業として、航空輸送事業・旅行事業・商社事業を展開しています。
ANAは、英国の格付機関SKYTRAX社より、世界最高評価の「5スター」に8年連続で認定される優良企業です。
安全・高品質なサービスを提供する航空会社として支持を集めるANAは、就職・転職先としても非常に高い人気を誇ります。
本記事では、ANAの口コミや公式資料を参考に、年代・職種・役職・学歴別の年収を徹底調査します。
一方、ANAホールディングスは新型コロナウイルス感染拡大による影響を受け、2021年3月期の連結最終損益は過去最大の5,100億円の赤字になる見込みを発表しています。
「給与がカットされるって本当?」「冬のボーナスはゼロ?」など、ANAの最新動向についても説明するので、是非参考にしてください。
目次
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。
担当者との相性を確認しながら本命のエージェントを1社に絞り、本格的な転職活動を開始する。
ANAの年収は?年代・職種・役職・学歴別まとめ
航空業界への転職を考える上で、ANAの年収に関する情報は不可欠です。
ここではANA社員の口コミを基に、年代・職種・役職・学歴別の年収をまとめました。コロナの影響による給料カット額についても説明します。
ANAの平均年収・平均年齢推移|中央値は?
ここでは、直近5年間の平均年収と平均年齢の推移を紹介します。ANA(全日空)単体の決算は公表されていないため、ANAホールディングスのデータを用いて説明します。
ANAホールディングスは、主にANAからの出向社員(185名)で構成されています。そのため、ホールディングスの平均年収はANA全体の平均値ではありません。
ホールディングスへの出向者は管理職クラスが多く、平均年収は高くなる傾向があります。ここでは、あくまでも参考値としてANAホールディングスの平均年収を紹介します。
決算期 | 平均年収 | 平均年齢 |
2016年3月期 | 854万円 | 48.4歳 |
2017年3月期 | 818万円 | 47.2歳 |
2018年3月期 | 762万円 | 46.2歳 |
2019年3月期 | 777万円 | 45.5歳 |
2020年3月期 | 737万円 | 45.8歳 |
平均年収は減少傾向で、2016年から5年間で117万円減少しています。2020年3月期の平均年収は、過去5年間で最も低い額でした。
これは、平均年齢が48.4歳から45.8歳へと、5年間で2.6歳若返っていることが一因です。
国税庁の「令和元年民間給与実態統計調査(2020年9月)」によると、民間企業で働く給与所得者の平均年収は436万円で、平均年齢は46.7歳です。
ANAホールディングスの平均年収は減少傾向にあるものの、民間企業平均と比べると依然として高い水準を誇っています。
ただし、前述の通り、管理職クラスが多く所属するホールディングスの平均年収は、ANA本体の社員の年収と乖離している可能性があります。
実際、ANAの人事関連データによると、ANA社員(約1万7000人)の平均年齢は38歳で、ANAホールディングスよりも8歳も若いです。
そのため、ANA社員の年収事例を基に、実態により近いとされる年収の中央値(年収を低い順から並べて真ん中に位置する値)を検証しました。中央値は30代の年収が最も近い値と想定されます。
後述する年代別の年収でも説明しますが、30代の年収相場は年収500~1000万円で、30代前半は600~700万円台の年収事例が多くみられました。
ANAホールディングスの平均年収、ANA社員の年収事例や口コミ情報を総合した結果、ANA社員の年収の中央値は600万~700万円です。
ANAの給料カット額は?コロナの影響を解説!
ANAホールディングスの2020年4月~6月の四半期報告書によると、営業損失1,590億円、最終(当期)損失1088億円と、赤字幅は四半期として最大値を記録しています。
航空各社の運休や減休、旅行やツアーの相次ぐキャンセルなど、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、航空関連・旅行関連事業の業績は前年同期を大幅に下回っています。
業績悪化が続くANAホールディングスは、2020年10月27日に航空機の削減をはじめとする事業構造改革を発表しました。詳しい内容は下記のとおりです。
【主なコスト削減策】(出典:ロイター)
- グループ役職員の報酬・賃金・一時金の削減や、休業・休職制度の拡充などの人件費抑制策
- グループ外企業への出向(当初約10社10人程度、2021年春には40人以上)
- ANA旅客機28機を早期退役。当初予定と合わせて20年度の退役35機
- 追加退役するボーイング7型機2機に加え、エアバスA380、ボーイング7を1機ずつ受領延期。合計24機の大型機削減
ANAホールディングスの中核企業であるANAは、2020年10月7日に退職金を割り増す希望退職者の募集と、給料カットなどの大幅な人件費削減案を労働組合に提示しています。
人件費削減案は、冬のホーナスをゼロなどによるANA社員の給料カット(年収約3割削減)です。年収700万円の場合、単純計算すると給料カット額は210万円にのぼります。
遅くとも2021年1月から社員の毎月給与から一律5%削減され、冬のボーナスカットと合わせて、年収は約3割減になると想定されています。
この他にも、ANAをはじめとするANAグループ各社は、2021年度入社の新卒採用を中止しています。※運航乗務職(パイロット)の採用活動は継続
さらに、勤務時間外に他社での兼業を認める方針や、35~49歳の社員を対象に復職を選択肢に残した転職支援制度を用意するなど、あらゆる人件費削減策を打ち出しています。
ANAの年収・年代別
ここでは、ANA社員の口コミをもとに、年代別の年収事例をまとめました。
年代 | 年収事例 |
20代 |
|
30代 |
|
40代以上 |
|
上記の情報を総合した、各年代の年収相場は下記の通りです。
- 20代:年収300万円~600万円
- 30代:年収500万円~1,000万円
- 40代以上:年収1,000万円~2,700万円
ANAでは30代前半で年収600~700万円台に到達します。40代以上は、課長・部長などの管理職が増え、年収1,000万円を超える事例が多くみられました。
職種別年収でも説明しますが、ANAではパイロットの年収が他職種に比べて高く、30代で年収1,000万円、40代以上で年収2,000万円を超える事例がありました。
パイロットを除いた各年代の年収相場は、20代で300万円~600万円、30代で500万円~930万円、40代以上で1,000万円~1,500万円と推測されます。
ANAの年収・職種別
ANAには、下記の5職種があります。
- グローバルスタッフ職(事務)
- グローバルスタッフ職(技術)
- 客室乗務職(CA)
- 運航乗務職(自社養成パイロット)
- エキスパートスタッフ職(障がい者採用)
グローバルスタッフ職(事務・技術)は、一般にいう総合職です。事務系は営業や企画などのビジネス・コーポレート部門、技術系は整備部門で活躍しています。
なお、空港で受付などをするグランドスタッフ(空港地上職)は、航空会社ではなく、グランドハンドリング(空港地上業務)を専門とするハンドリング会社が採用するのが一般的です。
ANAでは、2008年まで特定地上職(カスタマーフロント職)の新卒採用がありましたが、現在は地上職の採用を行っていません。
2020年時点で、特定地上職の就業人数はデータが無いためわかりませんが、ANAが直接雇用するグランドスタッフは非常に少ないと予想されます。
そのため、ここでは総合職・CA・パイロットの年収事例を紹介し、グランドスタッフの年収事例は、後述のグループ会社の年収で紹介します。
下記の表は、ANAに5~10年勤務する社員の年収事例を職種別にまとめたものです。
グローバルスタッフ職(総合職) | 客室乗務職 (CA) | 運航乗務職 (パイロット) | |
事務系 | 技術系 | ||
|
|
|
|
全職種の中でパイロットの年収が圧倒的に高いことがわかります。実際、ANA社員より下記の口コミが多くみられました。
- 基本給は低いものの、パイロットは飛行手当が大きな割合を占め、飛行時間に比例して手当があがっていきます
- とにかくパイロットの年収が高く、総合職の年収水準は上場企業の中では平均的です
- 航空会社は高年収のイメージがありますが、高年収なのはパイロットのみです
5~10年勤務するパイロットの事例数が少なかったものの、40代以上で2,000万円超の事例があったことから、パイロットはその他職種よりも1.5~2倍ほど高い年収だと予想されます。
パイロット以外では、全職種で年収600万円に到達する事例がみられました。総合職の2職種は、500~600万円台の年収事例が多くみられ、ほぼ等しい年収水準です。
客室乗務職は、最低300万円台、最高600万円台の年収事例があり、総合職に比べて年収にバラツキがみられました。
客室乗務職は、基本給に加えてフライト手当、深夜手当、ステイ費などの各種手当が加算されます。パイロットと同様、乗務時間によって給与が変動するといった口コミもありました。
学歴別初任給でも説明しますが、客室乗務職は全職種の中で最も低い初任給です。ただし、勤務状況に応じた各種手当が加算され、総合職と同水準の年収の人もいると考えられます。
ANAの年収:役職別
ANA社員の口コミをもとに、役職別の年収事例をまとめました。
役職 | 年収事例 |
マネージャー |
|
課長 |
|
部長 |
|
下記は、役職に関する口コミです。
- 役職に就くまでは年収700万円程度で、マネージャーに昇格すれば年収1000万円手前にまであがります
- 順調に昇給を続ければ40歳で年収1,000万円、40歳で課長に昇格した場合は年収1200万円に到達します
- 基本給は、年功序列と成果主義が半々です。昇格しなければ年収アップは見込めません
上記の情報を総合すると、ANAでは35歳前後にマネージャーに昇格し、課長に昇格する手前で年収1,000万円の大台に到達すると推測されます。
課長・部長などの管理職には40代以降に就くことが多く、年収1,200万円以上の高年収が見込めます。
ANAの年収:学歴別初任給
職種別年収でも説明したとおり、ANAでは全5職種の新卒採用を行っています。
ここでは、エキスパートスタッフ職(障がい者採用)を除く4職種の学歴別初任給を紹介します。社員の口コミを基に、賞与は年4ヶ月分として想定年収を算出しています。
■グローバルスタッフ職(事務)
院卒 | 大卒 | |
初任給(月額) | 226,459円 | 218,557円 |
賞与 | 年2回 | 年2回 |
想定年収 | 3,623,344円 | 3,496,912円 |
■グローバルスタッフ職(技術)
院卒 | 大卒 | |
初任給(月額) | 226,459円 | 218,557円 |
賞与 | 年2回 | 年2回 |
想定年収 | 3,623,344円 | 3,496,912円 |
■客室乗務職
院卒 | 大卒 | 短大・高専・専門卒 | |
初任給(月額) | 188,221円 | 180,319円 | 172,417円 |
賞与 | 年2回 | 年2回 | 年2回 |
想定年収 | 3,011,536円 | 2,885,104円 | 2,758,672円 |
■運航乗務職(自社養成パイロット)
院卒 | 大卒 | |
初任給(月額) | 227,346円 | 219,444円 |
賞与 | 年2回 | 年2回 |
想定年収 | 3,637,536円 | 3,511,104円 |
全職種ともに院卒、大卒の募集をしており、高卒は募集していません。客室乗務職のみ、院卒・大卒に加えて短大・高専・専門卒を募集しています。
初任給が最も高いのは運航乗務職です。ただし、運航乗務職とグローバルスタッフ職(事務・技術)の初任給はほぼ等しく、院卒・大卒ともに初任給の差はわずか887円です。
初任給が最も低いのは、短大・高専・専門卒の客室乗務職で、同職種の院卒との差は1万5千円以上です。院卒の運航乗務職とは、5万円以上の差があります。
ANA年収:グループ会社
ANAへの転職を考えている人の中には、ANAグループ各社を含めた転職も視野に入れている人は多いのではないでしょうか。
ANAグループは旅客航空会社に加え、航空運送、総合商社、不動産・ビルメンテナンスなど、幅広い事業を展開する全48社で構成されています。
ここでは、ANAグループの整備部門を担う「e.TEAM ANA」と、空港地上支援を行うグループ各社(ハンドリング会社)の年収事例を紹介します。
e.TEAM ANAは、以下の7社で構成されています。
- ANA
- ANAウィングス(AKX)
- ANAラインメンテナンステクニクス(LTC)
- ANAベースメンテナンステクニクス(BTC)
- ANAエンジンテクニクス(ETC)
- ANAコンポーネントテクニクス(CTC)
- ANAエアロサプライシステム(AAS)
カテゴリー | 会社名 | 年収事例 |
航空運送 (e.TEAM ANA) | ANAウィングス |
|
航空機整備 (e.TEAM ANA) | ANAベースメンテナンステクニクス(BTC) |
|
空港地上支援 (ハンドリング会社) | ANAエアポートサービス(羽田空港) |
|
ANA大阪空港 |
| |
ANA新千歳空港 |
|
上記の年収事例より、e.TEAM ANA(ANAウィングス、ANAベースメンテナンステクニクス)の年収相場は、20代で年収300~600万円です(パイロットは除く)。
グループ各社の年収事例は数が限られているため、年収相場はあくまでも参考値ではありますが、e.TEAM ANAの年収はANAとほぼ同水準といえるでしょう。
航空運送を担うANAウィングスは、ANA同様に多くのCAとパイロットが在籍しています。パイロットの年収事例の中には、1,000万円以上の年収事例が多くみられました。
職種別の年収でも説明したとおり、グランドスタッフをはじめとする空港地上職は、各々の空港を管轄をするハンドリング会社に所属しています。
空港地上支援を担うグループ各社の年収水準はほぼ等しく、20代の年収相場は250~480万円です。ただし、e.TEAM ANAと比較すると、年収水準は低い傾向にあります。
ANAの福利厚生・退職金は?
ANAへの転職を考える上で、福利厚生や退職金が気になる人も多いのではないでしょうか。
ANAグループの福利厚生は航空会社ならではの充実した内容で、満足度は非常に高いと言われています。ANAグループの福利厚生は、下記の通りです。
福利厚生 |
|
下記は、福利厚生に関するANA社員の口コミです。
- 社員優待で国内・国際ともに格安で搭乗できます
- 国内線はほぼ乗り放題、国際線は9割引なので旅好きには最高です
- 福利厚生は非常に恵まれており、他の民間企業にはありえないレベルとも言われました
福利厚生の内容を高く評価する口コミが多くみられました。中でも、国内・国際線の搭乗優待制度に対する満足度が高いようです。
また、ANAでは退職金制度を取り入れています。
新型コロナウイルスの影響で業績が悪化しているANAでは、退職金を割り増す希望退職の実施を労働組合に提示しています。
希望退職の割増退職金について、具体的な加算額は公表されていません。定年時の退職金についても、情報が無いため詳細は不明です。
ANAの年収は高い?低い?ランキング・年収偏差値を調査!JALの年収とも比較
では、ANAの年収は、他の企業や同業他社と比べても高いのでしょうか。
ダイヤモンドオンラインが発表した「年収が高い会社ランキング2020【1000社】」のランキング結果は以下の通りです。※2019年4月期~2020年3月期の各社有価証券報告書を参照
順位 | 企業名 | 平均年収 | 平均年齢 |
1位 | イー・ギャランティ | 2,413万円 | 32.5歳 |
2位 | キーエンス | 1,839万円 | 35.6歳 |
3位 | ヒューリック | 1,761万円 | 39.9歳 |
193位 | JAL(日本航空) | 839万円 | 39.3歳 |
354位 | 丹青社 | 777万円 | 42.5歳 |
355位 | 日本ペイントホールディングス | 777万円 | 43.0歳 |
356位 | ANAホールディングス | 777万円 | 45.5歳 |
(以下、参考) | |||
495位 | 日本ゼオン | 737万円 | 40.8歳 |
496位 | 太平洋セメント | 737万円 | 41.2歳 |
600位 | フジクラ | 716万円 | 42.7歳 |
700位 | 京浜急行電鉄 | 696万円 | 38.8歳 |
800位 | いちよし証券 | 679万円 | 43.9歳 |
900位 | 日本ヒューム | 663万円 | 45.1歳 |
1000位 | エイジス | 649万円 | 43.5歳 |
TOP3には平均年収1,700万円を超える企業が並び、ANAを傘下に抱えるANAホールディングスは356位にランクインしています。
ただし、上記ランキングのANAホールディングスの平均年収は2019年3月期の数値のため、2020年3月期の平均年収737万円では495位前後に当たります。
ANAと共に国内2大航空会社のJALは、ANAホールディングスよりも上位の193位です。平均年収を比較すると、100万円以上の差があります。
平均年収の推移でも説明したとおり、ANAホールディングスには管理職クラスが多く在籍しているため、ANA単体の年収はホールディングスよりも低くなる傾向があります。
ただし、30代前半で年収600万円以上の年収事例が多数みられたため、ANA単体の平均年収もランクインする水準といえるでしょう。
下記の表は、複数の年収偏差値算定ツールの結果をまとめたものです。年収偏差値算定ツールとは、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査結果」を基に、年収と年齢から年収偏差値を算定するものです。
年収事例 | 年収偏差値 |
| 66.5~68.6 |
| 70.8~72 |
偏差値算定に利用した年収事例は、ANAの中央値に近いと想定される年収600~700万円の事例を使用しました。上記の結果より、ANAの年収偏差値は70前後と推測されます。
年収偏差値は50より高いほど年収が高く、低ければ年収が低いことを示しています。年収偏差値70前後のANAは、かなり高水準の年収です。
ANAへ高年収で転職する方法
新型コロナウイルスの影響で厳しい状況が続く航空業界ですが、依然としてANAは転職先として高い人気を誇ります。
ANAの中途採用には応募が殺到し、ANAへの転職は高倍率となると予想されます。ここからは、ANAの中途採用情報や転職難易度を徹底検証し、高年収で転職する方法を紹介します。
ANAの中途採用情報は?
2020年10月時点で、ANA公式サイトで募集している職種はありません。
昨年度(2019年)は、7月よりグローバルスタッフ職(事務・技術)の中途採用募集を行っています。客室乗務職は、2019年8月より中途採用者の採用選考を実施しています。
新型コロナウイルスの影響による業績悪化に伴い、大幅な人件費削減を行っているANAは2021年度入社の新卒採用を中止しています。
中途採用も、募集再開時期は不明です。ただし、2020年11月には中国などへの渡航中止勧告が解除される可能性があり、航空業界を取り巻く環境は日々変化しています。
10月27日に発表された事業構造改革によると、ANAグループは、東南アジア・オーストラリア路線を中心とした新たなLCC(格安航空会社)の立ち上げも予定しています。
ANAをはじめ、ANAグループへの転職を希望している人は、中途採用募集のタイミングを見逃さないためにも、定期的に公式サイトを確認することをおすすめします。
ここでは、現在募集しているANAグループ会社の中途採用情報を参考までに紹介します。
会社名 | 事業内容 | 募集職種 |
株式会社OCS |
|
|
株式会社北鉄航空 |
|
|
富山地鉄サービス株式会社 |
|
|
ANAの転職難易度は?
大手転職サイトdodaが発表した「転職人気企業ランキング2020」によると、ANAは総合7位(全300社)、業種別(運輸・物流・エネルギー)では堂々の1位を獲得しています。
ANAを転職先に選ぶ理由には、「パイロットになって世界中を飛び回りたい」「アスリートを支援しているのが好印象」などの声がありました。
圧倒的なネームバリューを持つANAは、就職・転職先企業として非常に高い人気を誇ります。
ただし、新型コロナウイルスの影響による業績悪化に伴い、残念なことに2021年度入社の新卒採用を中止し、現時点では中途採用の募集もありません。
就職・転職人気ランキングで常に上位のANAは、厳しい状況でも入社を希望する人は多く、採用募集が出た際には転職希望者が殺到することが予想されます。
特に中途採用者には、豊富な実務経験と高い語学力が求められます。2019年に実施した客室乗務職(CA)の中途採用情報によると、エントリー時にANA指定の英語試験があります。
ANAの中途採用は、高い人気に加え、輝かしい経歴や高いスキルを持つ人が採用選考のライバルとなる可能性があり、転職難易度は非常に高いです。
ANAへの転職を成功に導く方法
ANAへの転職を成功に導くためにも、転職支援実績を豊富に持ち、サポート力に定評のある転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントを利用するメリットの1つに、非公開求人の紹介があります。
一般には出回っていない非公開求人を多数保有する転職エージェントであれば、中途募集が無く諦めていた企業の紹介も受けられる可能性があります。
このほか、転職エージェントを利用するメリットには下記の2点があります。
- 年収や待遇交渉
- 職歴経歴書の添削や面接対策
ここからは、おすすめの転職エージェントを3つ紹介します。
パソナキャリア
パソナキャリアは、総合人材サービス大手のパソナが運営する転職エージェントです。強みは非公開求人の多さとキャリアアドバイザーのサポート力です。
2020年10月時点の公開求人数は27,703件で、保有する求人の約80%が非公開求人です。取引実績企業は16,000社以上を誇ります。
パソナキャリアを利用した人のうち、67.1%もの人が年収がアップしています。面接対策や書類添削、企業との待遇交渉など、キャリアアドバイザーによるきめ細やかなサポートが期待できます。
利用者満足度は高く、2020年のオリコン顧客満足度調査では1位を獲得しています。
パソナキャリアを利用した人からは、「いつでも気軽に相談できた」「的確なアドバイスをもらえた」など、サポートに満足する声が多くみられました。
2020年10月23日時点で、ANAの公開求人はありませんが、非公開求人の紹介を受けられる可能性があります。
パソナキャリアの公式サイトパソナキャリアの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 パソナキャリアの評判は?629人の口コミ調査の結果リクルートエージェント
リクルートエージェントは、業界最大手のリクルートグループが運営する転職エージェントで転職支援実績No.1を誇ります。
強みは圧倒的な求人保有数で、2020年10月時点の公開求人は100,236件、非公開求人は109,742件です。
新型コロナウイルスの影響で航空業界の雇用不況が続く中でも、リクルートエージェントは航空業界の求人を多数保有しています(公開求人40件、非公開求人74件)。
リクルートエージェントを利用した人の口コミには、「紹介される件数も多かったが、内容も素晴らしかった」と、求人数だけではなく質にも満足する声がありました。
残念ながら2020年10月23日時点では、ANAの公開求人は出ていないものの、リクルートエージェントは航空業界の求人に加え、非公開求人も多く保有しています。
圧倒的な求人数を抱えるリクルートエージェントを利用すれば、募集が出ていない企業や職種の求人にも出会える可能性が高まるでしょう。
リクルートエージェントの公式サイトリクルートエージェントの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 リクルートエージェントは評判が悪い?500人の口コミ調査の結果ランスタッド
ランスタッドはオランダに本社を設け、世界38の国と地域で事業を展開する外資系転職エージェントです。グローバル企業や外資系企業のハイクラス求人を多く保有しています。
2020年10月時点でランスタッドの保有公開求人数は7,297件で、このうち年収1,000万円以上の求人は2,412件です。
ランスタッドには業界に精通したコンサルタントが多数在籍し、丁寧で質の高い転職支援サポートが受けられます。
実際に利用した人からは、「親身になって話を聞いてくれた」「コンサルタントのレベルが高かった」などの口コミがみられました。
2020年10月23日時点では、ANAをはじめとする航空業界の公開求人は出ていませんが、ランスタッドは独自に入手した非公開求人を多く抱えています。
年収1,000万円超の非公開求人を多数紹介してもらえる可能性もあるため、ランスタッドを利用することをおすすめします。
ランスタッドの公式サイトランスタッドの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 ランスタッドの評判は?500人の口コミ調査の結果ANAの年収や評判をもっと詳しく!2chやSNSも調査
ANAの転職を考える上で、職場の雰囲気や働きやすさなど、年収以外の評判も気になる人は多いのではないでしょうか。
ここからは、年収や職場環境に関する評判について、2chやSNSなどに投稿された生の声を徹底調査します。
ANAの年収に関する評判
社員1人あたりの年収を約3割削減する方針を提示したANAに対し、下記のツイートがありました。
https://twitter.com/GP4SZWihAU9ye7w/status/1266406559136878592?s=20
https://twitter.com/AIR_NURUPON/status/1313958273427537920?s=20
ANAの年収3割削減や希望退職が話題になっているけど、一般の会社員は出張先(ステイ先)でオフないし(宿泊費かかるから)、従業員の家族に商品やサービスを格安で提供してくれること(=90%オフ券)もない。
厳しい環境下で仕事している人間から見ると、身内に甘く削れると感じる部分はまだあるよ。
— スロライヤー@JGC (@campaign_accoun) October 8, 2020
厳しい状況にありつつも、依然高い年収を誇り、充実した手当や福利厚生が用意されていることを高く評価する声が多くみられました。
特に、ANAのパイロットは航空業界の中で最も高い年収水準といわれています。年代別・職種別の年収でも紹介したとおり、パイロットの年収には年収2,000万円を超える事例もありました。
下記は、ANA社員の口コミサイトに投稿された年収に関する評判です。
- パイロットの年収が平均年収全体を引き上げています。その他社員の給与は低く感じますが、福利厚生は非常に充実しています
- パイロットの年収は非常に高く、総合職の年収は知名度の割に低いです
- 基本給は低いですが、様々な手当や充実した福利厚生があるので、他企業で働いている人よりも良いです
- 基本給に加えて、深夜手当、役職手当、交通費、ステイ手当など、総額すると十分な額になります
- 無料航空券や5万円相当の各種優待が受けられる制度があるため満足しています
パイロットとの年収格差や基本給の低さに不満を抱く社員がいるものの、福利厚生や各種手当が充実していることに満足する声が多くみられました。
ANAの職場環境に関する評判
ANAへの転職を考えるなら、職場の雰囲気や働きやすさなど、ANAの職場環境に関する評判も気になるところです。
職場環境に関して、下記のツイートがみられました。
ANAやっぱいいね。女性が働きやすい環境だし。またもえる!
— gachinorja (@chocochocochoco) January 18, 2011
https://twitter.com/mayu_1129/status/1022079779640553472?s=20
https://twitter.com/kakkun877747/status/980416055544750081?s=20
客室乗務職をはじめ、多くの女性社員を抱えるANAでは、以下のような育児・介護の両立支援制度が整っています。
育児 |
|
介護 |
|
社員の口コミサイトでは、下記の口コミがみられました。
- 女性にとってとても働きやすい職場です。各種制度は整っており、休暇取得に対して後ろめたい思いをすることなく休めます
- 女性が多い職場のため、環境は非常に整っています。結婚・出産などのライフイベントを経て戻ってくる人もたくさんいます
- 出産・育児に理解がある会社で、女性の管理職も多くいます
女性活躍推進に力を入れるANAでは、女性が安心して働けるだけではなく、キャリアアップも目指せる職場環境があります。
ANAの年収まとめ
本記事ではANAの年収について、実際に働く社員の口コミを基に、年代・職種・役職別の年収事例を多数紹介しました。
ANAでは30代前半で年収600万円以上に到達し、パイロットの場合は若いうちに年収1,000万円以上の高年収が期待できます。
パイロット以外の職種も課長や部長などの管理職に就けば、年収1,200万円以上が見込めます。
ただし、新型コロナウイルス感染拡大による業績悪化に伴い、ANAは給料カットやボーナス(一時金)ゼロを含めた人件費削減策に取り組む予定です。
削減策によって、年収はいまよりも約3割減少すると想定され、特に年収が低い若手社員にとっては厳しい状況となります。
とはいえ、給料カット後も多くの社員が国内平均以上の年収水準を維持し、充実した福利厚生や各種手当も引き続き支給されると考えられます。
航空業界全体が厳しい状況に置かれつつも、ANAは就職・転職先として高い人気を誇り、中途採用募集が出た際には応募が殺到することが予想されます。
採用倍率が高いANAへの転職を成功させる秘訣は、豊富な実績を持ち、サービスに定評のある転職エージェントを利用することです。
本記事で紹介した転職エージェントは、豊富な転職支援実績を持ち、実際に利用した人の満足度が高いエージェントです。
新卒・中途ともに採用が開始される時期はわかりませんが、募集開始のタイミングを見逃さないよう、信頼できる転職エージェントの力を借りながらANAへの転職を成功させましょう。