アマゾンウェブサービスジャパン株式会社(以下AWS)は、日本でAmazonのクラウドソーシング事業を展開する会社です。
企業のITインフラ全般を受託・運営管理するITクラウドソーシングによって、企業のシステムインフラコストの大幅削減を可能とし、世界中に革新をもたらしたのがAWSです。
AWSジャパンは在宅ワークが当たり前になった今日、クラウドソーシングNo.1企業として注目されており、AWSに興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事ではAWSの年収や待遇、職場環境について徹底調査をします。AWSへの転職を希望している方はぜひ参考にしてください。
目次
各エージェントに「良い転職先があれば、すぐに転職したい」と伝え、優先的にサポートしてもらう。
担当者との相性を確認しながら本命のエージェントを1社に絞り、本格的な転職活動を開始する。
AWSの年収は?職種・学歴別まとめ
短期間で急成長を遂げたAWSの社員の年収が高いのか、気になるところですが、AWSは株式非公開企業のため、社員の平均年収は公表されていません。
ここでは社員口コミを参考にしながら、AWSの年収を職種別・学歴別に調査します。
AWSとは
AWSはAmazonが提供しているクラウド・コンピューティングサービスの総称です。
クラウド・コンピューティングとはインターネットを介して、リモートでサーバーやデータベース、ソフトウェアなどのさまざまなサービスを利用することを指します。
従来、企業はITシステムを導入する際、オンプレミスと言って、企業内にサーバーやデータベースを設け、企業内ネットワーク(イントラネット)で各端末からアクセスしていました。
AWSのクラウド・コンピューティングサービスは、サーバーやデータベースなどのITインフラをAmazonが用意し、各企業がそれを利用します。
企業はAWSのサービスによって初期投資と運用やセキュリティにかかる費用を抑えることができ、コストを抑制できます。
AWSとアマゾンジャパンの違いは?
AWSはアマゾンジャパンから派生した事業会社です。アマゾンジャパンは誰もが知る有名企業ですが、AWSを知る人は限られます。このAWSとアマゾンジャパンの違いを説明します。
AWS(アマゾンウェブサービスジャパン株式会社)は、アマゾンジャパンのビジネス部門が独立した会社です。
AWSはもともとAmazon社内のビジネス課題を解決するために生まれたITインフラのノウハウをもとに、企業を対象にITインフラサービスを外部提供を開始したのが始まりです。
日本では2009年からサービスを開始し、高まるクラウド・コンピューティングのニーズに応え、急速に成長しています。
AWSジャパンとアマゾンは別法人ですが、本社は目黒の新ビルを共有し、人事制度や福利厚生などもほぼ同じです。
AWSの平均年収・新卒初任給|Amazonの年収と比較するとどう?
Amazonジャパンも株式非公開企業です。平均年収は公開されておらず、社員口コミなどから推計します。
項目 | Amazonジャパン合同会社 | AWSジャパン |
平均年収 | 1018万円(サンプル数184) | 1089万円(サンプル数32) |
新卒初任給 | 354,584円/月(年俸制) 月額給与には固定残業代の月額125,358円(70時間)を含みます | |
採用方式(職種別) |
|
AWSジャパンとAmazonジャパンの平均年収を口コミ情報から算出しました。
ややAWSがAmazonを上回りましたが、サンプル数の違いによる誤差と考えてよいでしょう。AWSとAmazonは別法人ですが、ビジネス領域の違い以外は人事制度、給与制度はほぼ同一です。
新卒採用も同条件の職種別採用で、初任給はどちらも同じです。Amazonグループは年俸額で、初任給は年俸を12で割った金額です。
月給には、みなし残業分(上限70時間)が含まれ、70時間以下の残業は残業代が発生しません。
AWSの年収(職種別)エンジニアと営業はどの程度違う?
AWSの社員口コミ情報から、営業部門13名の平均年収と、技術部門(エンジニア)14名、コンサルタント系2名の平均年収を比較しました。
部門 | 年収事例 | 平均年収 (サンプル数) |
営業系 |
| 1,327万円 (13名) |
エンジニア系 |
| 946万円 (14名) |
コンサル系 |
| 1,500万円 (2名) |
AWSの年収は、クラウドソーシングのブームに乗り、営業成績が給与に直接反映する営業部門の方がエンジニア系より高めになっている可能性があります。
コンサルタント系のサンプルは少ないですが、1,500万円とかなりの高年収であることがうかがえます。
AWSの年収(学歴別初任給)
AWSの募集要項には、「対象卒業年度に学士以上の学位取得見込みであること」と明記されています。
一方、キャリア採用はビジネス経験を求めていますが、学歴の条件はありません。
社員口コミを見ても、AWSは成果が問われる企業であり、学歴による差別や格差はなさそうです。
AWSに就職するには?転職難易度・新卒就職難易度を調査
AWSは年収の高さに加え、クラウドソーシングのブームに乗り、就職人気は高いです。では、AWSの転職難易度、新卒就職難易度はどの程度なのかを探ってみます。
AWSの転職難易度
「楽天みん就」と日経コンピュータが2019年5月に公表した「IT業界就職人気ランキング」によると、AWSは16位(前年19位)でした。IT業界の巨人と言われた日本IBMは14位です。
まだ知名度が高いとはいえないAWSに対し、人気ランキング16位の位置は難易度の高さを体現しています。
就職試験で、筆記試験は一般常識や適性を問う試験が一般的ですが、職種別採用のAWSではスキルや適性を見るオンラインテストがあります。
AWSが求めるのはスペシャリストです。学歴ややる気ではなく、確固たる志望動機と、その職種で能力を発揮できるスキルが要求されます。
新卒、転職を問わず、高い人気と求めるスキルの高さなどを踏まえて受験することが求められます。
AWSの転職にはオンラインテストがある?
AWSの転職にはオンラインテストがあります。AWSの選考は基本的に以下の流れです。
- 応募
- 書類選考
- オンラインテスト
- 二次選考(電話面談)
- 最終選考(対面面談)
書類選考通過後、オンラインテスト受験依頼のメールが届きます。
メールにはオンラインテスト用URLと固有の受験IDが添えられており、1週間以内の受験が条件です。
オンラインテストは選択式問題と自由記述問題からなり、詳細は非公表です。ただ、事前に準備できるとか、ネットで調べて直ちに回答できるような内容ではないようです。
AWSへの転職成功確率を上げる方法
転職活動を進める上で、直接応募の方法もありますが、よほど転職経験が豊富で自信がある方以外にはおすすめできません。
直接応募以外には2つの方法があります。一つは転職サイト経由で応募する方法、もう一つは転職エージェントを活用する方法です。まずこの2つの違いを明らかにしておきましょう。
- 転職サイト経由:自分で求人情報を見つけて応募します。書類、面接、給与交渉から入社までの段取りを全て自分一人で行う方法です。
- 転職エージェント経由:専門のアドバイザーが転職希望者の希望を聞き出し、求人紹介、応募書類作成、面接対策、年収交などの段取りを全て エージェントが代行する方式です。
転職エージェントは転職サポートのプロであり、しかも登録・利用は無料です。
転職に少しでも不安がある方も、転職経験者の方にも転職エージェントの利用を強くおすすめします。
エンジニアにおすすめの転職エージェント3選
転職エージェントの利用をおすすめしたものの、転職エージェントは何社もあります。ここではAWSのエンジニア系転職を目指す方におすすめの転職エージェントを紹介します。
マイナビITエージェント
マイナビ×ITは、マイナビグループが運営するIT業界に特化した転職エージェントです。
新卒を対象とした就職活動で培った豊富なノウハウやデータをいかし、手厚いサポートで、特に第二新卒など20代の若い方を中心に定評があります。
面接・書類添削などの対策から内定後のサポートまで、フォロー体制が整っており、20代の方、初めての転職で一から支援が必要と考える方には特におすすめです。
IT・Web業界の転職に精通した「キャリアアドバイザー」と、各企業との太いパイプを持つ「リクルーティングアドバイザー」がチームとなってサポートします。
転職希望者の希望やニーズにマッチする転職先の紹介、応募書類の作成、面接対策、給与交渉まで、転職活動の全てにわたるサポートを提供しています。
AWSのエンジニア系を希望する方は、AWSを含む公開案件が2,000件近くあるマイナビITエージェントをぜひ活用してください。
マイナビITエージェントの公式サイトGeekOut
GeekOutはパソナグループ運営のIT・webエンジニアに特化した求人フィード型の転職サイトです。
GeekOutには次の2つのサービスがあり、登録者の希望や状況に応じて使い分けができます。
- フィード型サービス:情報収集をメインとしたサービス
- エージェント型サービス:キャリアアドバイザーによる転職サポートが受けられる
GeekOutにはIT・Webエンジニア専門の転職サイトだからこそ、エンジニアの価値を理解したITリテラシーの高いアドバイザーがいます。
エンジニアをよく知るアドバイザーのもと、大幅な年収アップやキャリアアップにつながる求人を紹介してもらえる可能性が高いです。
即戦力となるスキルを持つと自負するAWS志望のエンジニアの方に、もっともおすすめできる転職エージェントです。
GeekOutの公式サイトGeekOutの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 GeekOut(ギークアウト)の評判は?500人の口コミ調査の結果レバテックエキスパート
レバテックエキスパートは、IT・Web領域の人材紹介事業を営むレバテック株式会社運営のハイクラスのエンジニア向け転職エージェントです。
レバテックキャリアは求人数はやや少ないものの、キャリアアドバイザーには現役エンジニアなどが多く在籍し、エンジニアの視点で徹底的にサポートします。
採用企業と転職希望者の双方にヒアリングをするため、両者のミスマッチが起きにくく、求人の質が高い特徴があります。
年収1,000万円以上のハイキャリア転職が強みで、エンジニアの方で、AWSへのハイキャリア転職を考えている方は、ぜひGeekOutとの併用を検討してください。
レバテックエキスパートの公式サイト全職種におすすめの転職エージェント3選
ここまで、AWSにエンジニア系転職を希望する方にマッチした転職エージェントを紹介してきました。
ここからは営業系やスタッフ系、コンサルタント系などでAWSへの転職を希望している方に、おすすめの総合転職エージェントを紹介します。
パソナキャリア
パソナキャリアは、人材派遣業界2位のパソナが運営する転職エージェントです。16,000社以上の取引実績がある信頼できる転職エージェントです。
パソナキャリアは利用者の評価が高いのが特徴で、オリコン顧客満足調査の転職エージェント部門では2年連続して総合1位を獲得しています。(2019年・2020年)
パソナキャリアの充実したサポートには定評があり、各企業に対する職務経歴書の書き方や面接指導など、きめの細かいアドバイスを受けられます。
以下の口コミのように、キャリアアドバイザーのサポートに満足する声が多くみられました。
40歳女性、アウトソーシング関係
パソナキャリアでは、業界に精通するキャリアアドバイザーによるきめ細かなサポートが受けられるため、人気企業であるAWSへの転職でも成功の可能性が高まるでしょう。
パソナキャリアの公開転職情報の一例
募集職種 | ソリューションアーキテクト(製造担当) | ||
仕事内容 | 製造業を中心としたエンタープライズのお客様に対して、アカウントチームにおける技術面のリーダーとしてAWSの価値訴求及び、アーキテクティング・技術支援を行う。 | ||
年収 | 非公開 | 勤務地 | 東京 |
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、人材紹介最大手のリクルートが運営する転職エージェントです。
業界最多の求人保有数で、幅広い業種に対応しています。2020年10月現在の公開求人数は98,078件、非公開求人数は108,118件です。
リクルートエージェントは求人数がNo.1の実績を元に、自分にあった求人の紹介から、選考対策、年収交渉まで一貫したサポートを受けられる点が強みです。
豊富な求人数は好評を博しており、「多くの求人を紹介された」との口コミがあります。
39歳女性、営業
高年収の人気企業AWSの中途採用は、優秀な転職希望者が集中し、ハイレベルな選考が予想されます。
選考を有利に進めるためにも、個別企業と太いパイプを持ち、交渉力のあるリクルートエージェントの利用をおすすめします。
リクルートエージェントの公式サイトリクルートエージェントの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 リクルートエージェントは評判が悪い?500人の口コミ調査の結果ランスタッド
ランスタッドは、人材派遣をメインにして世界39カ国と地域で人材ビジネスを展開する世界最大の外資系転職エージェントです。
年間約20万人規模の転職サポート実績を持つランスタッドは、外資系や日系グローバル企業など、転職難易度の高いハイクラス転職を強みとしています。
実際に以下の口コミがありました。
29歳女性、出版関係
AWSは外資系企業で、しかも高年収です。ランスタッドには、AWSのような高年収が狙えるハイクラス転職サポートを得意とするキャリアアドバイザーが数多く在籍しています。
ランスタッドを利用すれば、特にAWSへのハイクラス転職を目指す人は転職成功率を高められるでしょう。
ランスタッドの公式サイトランスタッドの評判と口コミについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。 ランスタッドの評判は?500人の口コミ調査の結果AWSの年収・転職に関するよくある疑問
ここまで、AWSの年収や転職に関する情報について説明してきました。ここからは、AWSへの転職を希望する方が、転職に当たって感じる疑問や不安にお答えします。
AWSで年収アップに有利な資格はある?
AWSが提供するクラウドサービスには、ネットワーク技術や仮想化技術、事業を継続するためのクラウドマイグレーションなど、多くの技術が必要です。
このため、AWSは11種の認定資格を設けており、これらの資格取得が年収アップにつながります。
- AWS認定資格1:クラウドプラクティショナー
- AWS認定資格2:ソリューションアーキテクト
- AWS認定資格3:SysOpsアドミニストレーター
- AWS認定資格4:デベロッパー
- AWS認定資格5:ソリューションアーキテクト
- AWS認定資格6:DevOpsエンジニア
- AWS認定資格7:セキュリティ
- AWS認定資格8:ビッグデータ
- AWS認定資格9:高度なネットワーキング
- AWS認定資格10:Alexaスキルビルダー
- AWS認定資格11:機械学習
これらの資格の中から、AWSでの活躍部署をイメージしながら順次資格取得をしていくとよいでしょう。
AWSは激務で退職者が多いって本当?
AWSは会社設立から10年ほどの急成長中の企業です。社員口コミを見る限り、回答者の大半は中途採用者です。
AWSが中途採用に積極的なのは、事業が急拡大していることに起因しており、退職者が多いことが理由ではなさそうてす。
実際、社員口コミサイトによると、AWSの「社員による会社評価スコア」は4.43で、調査企業5473社中5位と、社員の満足度の高さがうかがえます。
激務との噂については社員口コミの「ワーク・アンド・バランス」の項目で探しましたが、以下の口コミがあった程度です。
- 残業時間面で激務というよりは、シフト制勤務に生活リズムを慣れさせることが必要
- 残業はしたい人がしており、残業を強制されることはない。マネージャーもワーク・アンド・バランスを向上させる努力をしている
AWSは激務だという心配はなさそうです。
AWSの年収・転職成功方法まとめ
本記事では、AWS(アマゾンウェブサービスジャパン)の年収、待遇、就職難易度などについて、さまざまな角度から解説してきました。
AWSはニーズの高いクラウドサービスを展開する急成長中の企業であり、平均年収は1,000万円前後であることが分かりました。
目黒駅前に新社屋を構え、素晴らしい職場環境を整え、親会社のアマゾンと同様、就職人気が高く、就職・転職難易度の高い企業でもあります。
AWSはIT系エンジニアを積極採用しており、本記事ではIT系に強い有力転職エージェントとして、マイナビITエージェント、Geekout、レバテックエキスパートの3社を紹介しました。
営業社員や事務スタッフ、コンサルタントなどでAWSに転職を目指す方には、おすすめの総合転職エージェントとして、パソナキャリア、リクルートエージェント、ランスタッドの3社を紹介しました。
応募する職種に合わせ、これら6社をうまく組み合わせて、ぜひAWSへの転職を成功させてください。